COMMENTARY No.21FALLIN ANGEL」「FALLIN ANGELU」

 皆さん、こんにちは!K-TARO(けーたろう)です。

 COMMENTARY No.15から僕の作品についての裏話的なエピソードをお話しています。今回は、僕の中で7作目になるゴセイジャーネタ「FALLIN ANGEL」と、「FALLIN ANGELU」についてお話したいと思います。

 

 この作品を執筆し始めるか、し始めないかの頃から、僕はそれまで投稿させていただいていた友人のサイトから独立し、自身でこのサイト「HERO DE-GENERATION」を立ち上げました。その記念すべき第1作目となったのが、この「FALLIN ANGEL」でした。

 この作品はタイトルが速攻で決まった作品です。守護天使がモチーフなので、天使と言えば、やっぱり「堕天使」。堕天使と言えば、やっぱり「FALLING ANGEL」だろうと。で、「FALLING」の「G」を取って代わりに「’(アポストロフィ)」にしました。天使と言う清く高貴な存在が世俗的な、いかがわしいことにまみれると言うことからも「堕天使」が適当ではないかと言うことと、それから、僕が大好きなTM NETWORKの曲にも「FALLIN ANGEL」と言う曲があったので。

 

 この作品くらいからでしょうか。「キャラクターが作者の意図に反して勝手に独り歩きを始める」と言う現象が起こり始めたのは。その象徴がゴセイブラック・アグリだったんですが。

 主人公はゴセイブルー・ハイドと言うことと、ゴセイレッド・アラタが穢されて行くと言うのは最初から決まっていました。アラタを演じた千葉雄大くんのあのかわいいこと。30代になった今でもそのかわいさは失われていません。中性的な顔立ちがいいのかもしれません。そんな、穢れを知らないような、ピュアさを持ち合わせるゴセイレッド・アラタを、メンバーの中で最も博識なハイドが穢して行き、最後にはアラタを完全に堕とすはずでした。

 そこで思わぬ展開が起こります。それが、ゴセイブラック・アグリでした。アラタとハイドがいろいろしているところにやって来たアグリ。最初は何かおぞましいものを見るかのような目付きで2人を見つめていたアグリが結局、自身の欲望に抗い切れず、気が付いた時にはそれにどっぷりとハマっていたんです。

 ハイドは、あわよくば、アラタとアグリを自身の性の捌け口にしようとしていたのですが、アグリが予想外の方向へ動いたために、と言うか、予想外の展開でハイドもアグリの性の捌け口にされてしまったんです。

 まぁ、全員が全員、完全に堕ちた、と言ったところでしょうか。

 

 「FALLIN ANGEL」が2012年11月に完結し、それから5年の月日が流れます。

 ゴセイジャーネタ、実はもう1人登場させたかったんです。それがゴセイグリーン・マジスでした。テレビドラマでもたった1回、しかも1分くらいしか登場していません(第10話「ハイドの相棒」)。

 そんなゴセイグリーン・マジスがゴセイブルー・ハイドに与える影響とか、2人の交わらない感情とか、ちょっと切ない展開を書いてみたいと思ったのが「FALLIN ANGELU」でした。

 とは言え、ゴセイグリーン・マジスはほんの一瞬しか登場しなかったキャラクター。ベースとなったのは、ゴセイグリーン・マジスを演じた伊藤陽佑さん。伊藤陽佑さんと言えば、2004年放送の「特捜戦隊デカレンジャー」でデカグリーン・センちゃんこと江成仙一を演じていました。そのキャラクターを元にするしかないだろうと。そんなわけで、マジスのキャラクターが決定し、交わらない恋、大人の切ない恋を描いてみました。今でも読み直すと涙が出て来ます。マジスの思いが切なすぎて…。この時、僕はマジスを僕自身に投影していましたね。好きな人だからこそ、実らない恋もある。そんな思いを何度も何度もしているはずなのに、なかなか踏ん切りが着かない。人間だから、生きているから、それは仕方がないのでしょうか。

 

 この作品を書いていた頃から、1話1話のバランスが保たれるようになって来ました。とは言え、まだまだ長短の差があったので、この「FALLIN ANGEL」も加筆修正を考えております。

 いろいろ加筆修正をして行かなければならない作品があるため、いつになるかは分かりませんが、少しずつ、ゆっくりとやって行こうと思います。

 それでは、今回はこの辺で。K-TAROでした!