COMMENTARY No.35「禁断の力」

 皆さん、こんにちは!K-TARO(けーたろう)です。

 COMMENTARY No.15から僕の作品についての裏話的なエピソードをお話しています。今回は、僕の中で23作目になる仮面ライダー鎧武ネタ「禁断の力」についてお話したいと思います。

 

 僕の中で初の仮面ライダーネタです。しかも、ぶっちゃけ、仮面ライダーシリーズを見始めたのは、この「仮面ライダー鎧武」からでした。

 正直言って、僕はそれまで戦隊ヒーローオンリーだったんですね。何か、仮面ライダーって見る気がしなくて。

 その理由と言うのは、やっぱり「色」でしょうか。昭和の仮面ライダーはだいたいが1〜2人くらいで、スーツも戦隊ヒーローのように体にぴったりと密着してなくてエロを感じられなかったんです(笑)

 平成に入ってからもやっぱりそれは同じで。でも「色」と言う概念から行くと、それまでにも多人数ライダーと言うのはあったわけだし、「仮面ライダー鎧武」はフルーツがテーマに入っていて、最初から色とりどりなのが分かっていたのと、僕が好きな日本史の戦国時代をモチーフにしていると言う点でも興味があったので見ることにしました。

 いや、それよりも、一番大きな理由は脚本が「魔法少女まどかマギカ」の虚淵玄さんだったと言うこと。虚淵さんの脚本はダークな部分もあって、物凄く好きだったんです。なので、それも相まって、「仮面ライダー鎧武」を見てみることにしました。

 結果、ドハマりにハマって、戦極ドライバーやゲネシスドライバー、ロックシードを片っ端から買い集めていましたね。Vシネマも購入して視聴して、更に、そこでしか使われていないロックシードとかも購入してましたし。サウンドトラックも持ってましたね。

 

 さて、いきなりボルテージが上がってしまいました(笑)

 僕の仮面ライダー鎧武ネタ「禁断の力」がスタートしたのは2013年12月。主人公は仮面ライダー龍玄こと呉島光実。ストリートダンスで同じチーム鎧武の仮面ライダー鎧武こと葛葉紘汰にコンプレックスを抱き、自分が片想いをしているのに一向に振り向いてくれない高司舞に悲しさを抱きながら、そんな舞が想いを寄せる紘汰を嫉妬で憎む。

 羨望と嫉妬。その嫉妬が光実の中に狂気を生み出します。まさに、「嫉妬と狂気」です(笑)

 光実は仮面ライダーグリドンこと城乃内秀保と、仮面ライダー黒影こと初瀬亮二を利用し、更に、ユグドラシルの力を借りて紘汰を陵辱して行きます。

 でも、最終的には、結局は光実の中にも、何も残らなかった。いや、ただ、虚しさだけが残ったのでした。

 

 そんなこの作品ですが、当時の日記に次のように書いていました。

 「はっきり言って、この第1話は難産でした。初めてモノローグ的な話を書いたのですが、とにかく、ドラマ本編に忠実でなければいけないし、世界観をきちんと説明しなければならない。そのために、何度もドラマを見て、キャラクター達のセリフも紙に書き取って」

 「そしていざ、文字化しようとすると難しくて。頭の中では分かっていても、それを言葉にするのが至難の業で。いつもの倍近い時間がかかってしまいました」

 戦隊ヒーローのように、キャラクター設定や世界観がわりと簡単ならすぐに書き出せるのですが、仮面ライダーシリーズはそう簡単には行きません。それは「仮面ライダー鎧武」以降、「仮面ライダージオウ」まで全てそうでした。テレビドラマの中のあちらこちらに伏線が張り巡らされていたり、思わぬところでどんでん返しがあったり。キャラクターが複雑に絡み合うので本当に執筆が大変です。でも、その分、それぞれの仮面ライダーの世界観にぐっとのめり込むことが出来ましたけどね(笑)

 

 それから、多人数ライダーのため、他のキャラクターで他の作品を書くことも出来ました。その中で、僕は仮面ライダーナックルことザック推しでした。それは、鎧武からジオウまでの仮面ライダーの中で、ずっと変わっていません!ずっと第1位をキープしています。本当は、仮面ライダーナックルの全身タイツも作りたいんだけどなぁ…。一度、デザインが複雑過ぎて製作不可って言われちゃったし…(泣)

 それでは、今回はこの辺で。K-TAROでした!