●COMMENTARY
No.85「トモダチ」
皆さん、こんにちは!K-TARO(けーたろう)です。
COMMENTARY No.15から僕の作品についての裏話的なエピソードをお話しています。今回は、僕の中で40作目になる仮面ライダードライブネタ「トモダチ」についてお話したいと思います。
この作品がスタートしたのは2015年10月。僕の中で仮面ライダードライブネタの第2弾にあたる作品です。まさかまさか、ロイミュード側のキャラクターを主人公にする日がやって来るとは、思いも寄りませんでしたね。
ヒーローとは反対側の、敵のキャラクターを主人公にすると言う作品は僕の中で初めてのことでした。それだけ、この作品の主人公で仮面ライダーハートに変身するハート様が物凄く気に入っていたと言うのもあります。
ハートだけではなく、仮面ライダーブレンことロイミュード003・ブレン、ロイミュード009・メディック、そして、仮面ライダーチェイスことロイミュード000・チェイスも登場し、みんながみんな、「トモダチ」となって行きます。
仮面ライダーハート・ハートは元はロイミュード002。仮面ライダーマッハ・詩島剛の父親である蛮野天十郎が作り出した機械生命体。その記憶は蛮野に虐待されるだけの記憶しかなく、そのことから人間を嫌い、恨み、自分自身が人間を支配したいと思うようになります。
その反面、そんな人間、特に仮面ライダードライブ・泊進ノ介を取り囲む特状課の面々に興味を持ち、最後には蛮野が作り出したシグマサーキュラーを進ノ介と一緒に破壊します。
人間のいいところも知ったはずなのに、最後は自身のプライドを賭けて進ノ介と一騎打ち…、のはずが、力尽きます。心の中では常にトモダチを求めていたハートが最後に残した言葉「…ありがとう…。…最後の最後に、…友達が…、…1人…、…増えた…!…初めての…、…人間の…!」は、今でも泣けて来るほど、ハートの切なさがこの一言に詰まっていましたね。
さて、この作品の中では、ハートはそんな人間の行動を更に見つめ、人間と言うものを学習して行きます。ある意味、テレビドラマの続編にあたるような作品に仕立てました。
進ノ介と一緒に犯罪者の検挙に行ったり、一緒に生活したり。かと思えば、進ノ介と剛の情事の最中に飛び込んで行って、進ノ介を大人の余裕で狂わせてみたり(笑)
そんな中で、ハートは少しずつ、かつては削除すべき相手だった人間を理解し始めます。
そして、進ノ介とも一線を超えます。進ノ介と言う「トモダチ」を手に入れ、まるで2人が恋人同士であるかのように、甘く切ない時間を共にします。そして、人間として、いや、動物としての行動であるセックスも覚えて行きます。
かつては敵同士だった者達が、時を経て親友になる。分かり合える時が来る。そんなテーマで戦隊ヒーローや仮面ライダーのストーリーが作られた時もありました。
この進ノ介とハートも、まさにそんな感じだなぁと思いながらも、お互いがお互いのことを思い合える、信頼し合えると言うことがどれだけ大切で、どれだけ素敵なことなのかを改めて考えさせてくれた作品でした。
それでは、今回はこの辺で。K-TAROでした!