ヒーローが戦闘員に陵辱される抒情詩 第2楽章 第12話(最終話)
…ボタッ!!…ボタ…ッ!!
地面に出来上がる粘着質な液体の水溜り。透明な中に白いものが混じっている。それは太陽の光を浴びてキラキラと淫猥に照り輝き、強烈な異臭を放っていた。
「…あ…、…あ…あ…あ…あ…!!」
目を大きく見開き、顔を真っ赤にしたイエローライオン・大原丈。その体がブルブルと小刻みに震えている。
「…ククク…!!」
そんな丈をギラギラとした野獣のような瞳で見つめるドクターオブラー・尾村豪。
武装頭脳集団ボルトで落ちこぼれの落第生。首領である大教授ビアスからも見放され、消されようとしていた。そんなオブラーを、ボクは焚き付けた。
オブラーの心の中にいたヒーローこそ、今、目の前で醜態を晒しているイエローライオン・大原丈だった。オブラーの丈への憧れ以上の想いを感じ取ったボクは彼に戦闘兵ジンマーを作るように言った。そして、そのジンマーのロボット然とした顔の中に口のような器官を作り、そこで丈の男としての象徴であるペニスを刺激させ、屈辱を与えるようにしたんだ。クランチュラが持っていた耽美な本。その世界観を再現するために。
でも、豪はそこに更に仕掛けを作り出した。それは、丈のペニスを刺激すると同時に、イエローライオンの光沢のある鮮やかな黄色と白色を基調としたスーツを溶かし、丈のペニスを丸裸にするものだった。それだけではない。丸裸になった丈のペニスに、彼の性感度を高める媚薬を塗り込むと言うことをやったのだ。
(…所詮は、…やる気の問題…?…いや、…興味の問題…か…)
オブラーのあの、丈を見つめる時の眼差し。まるで恋する乙女のようだ。
(…好きな人のためになら、頑張れる…?)
下らない。恋だの愛だの、人間の感情はどうも分からない。それは武装頭脳集団ボルトの中でも同じことだった。下らない人間の感情を捨てなければ、大教授ビアスの真の弟子とは言えず、世界征服をすることすら出来なくなる。
だが、それが時として大きな機動力になることさえある。今、目の前でニヤニヤと笑っているオブラーのように。
「これで十分だろ?そろそろイエローライオンを君のものにしたらどう?」
ボクがそう言った時だった。オブラーはふるふると首を左右に振り、
「まだだ」
と言った。
「…え?」
オブラーの目がギラギラと輝いている。その輝きはその輝度を更に増しているように思えた。
「まだ、これだけじゃ、足りない…!!」
そう言ったかと思うと、
「ジンマーッ!!丈を地面に大の字に横たえて押さえ付けろッ!!」
と言った。すると、数体のジンマーが、立ったままぐったりとしている丈のガッシリとした両足を掬い取った。
「…やッ、…止め…ろ…ッ!!」
半ば震える声で丈が必死に抵抗を試みる。だが、体が全く言うことを聞かないようで、あっと言う間に地面に大の字に横たえられていた。
「…ククク…!!」
オブラーはゆっくりと丈に近付いて行く。そんなオブラーを見て、
「…ご…、…う…!!」
と、何とかして頭を上げる。そんな丈の体の上に、オブラーは静かに伸し掛かった。
「…ああ…。…丈…!!」
ウットリとした眼差しで丈を見つめるオブラー。
「…丈…。…丈…ッ!!」
その胸に顔を埋め、何度も丈の名前を呼ぶオブラー。
「…い、…いい加減に…ッ、…しろ…ォ…ッ!!」
丈は顔を真っ赤にし、目を潤ませてオブラーを睨み付ける。だがすぐに、
「ふあッ!?」
と言う声と共に、体をビクンと跳ねらせた。
チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
オブラーが、イエローライオンのスーツに浮き出た2つの胸の突起のうち、右胸の突起を舌や口で刺激していた。
「…あッ!!…あッ!!」
丈は目をカッと見開き、ビクッ、ビクッ、と下半身を跳ねらせている。
「…や…ッ、…止めろ…ッ!!…豪オオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「…嫌だ…」
するとオブラーはニヤリと笑ったかと思うと、今度は丈の下半身へと移動した。
「…たッ、…頼むッ!!…そ…、…それだけは…ッ!!」
そこには、未だに大きく勃起し、真っ赤に腫れ上がった先端の鈴口からトロトロと淫猥な液体を滴らせているペニスがあった。それをオブラーはその細くしなやかな指で握ったかと思うと、クプッ、と言う音を立てて口に含んだのだ。
「…あ…ッ!!」
丈の体が今度は弓なりになる。
…ジュブッ!!…ジュブジュブ…ッッッッ!!!!
「…あ…あ…あ…あ…!!」
機械生命体であるジンマーの口では感じられなかった温もりと柔らかさに、丈はビクンッ、ビクンッ、と体を痙攣させる。
「…ご…、…う…!!」
体の奥底から込み上げて来る淫猥な感情。その感情に、丈はあっと言う間に流されそうになった。
その時だった。
ジュボッ!!
淫猥な音が聞こえたかと思うと、オブラーは丈のペニスを口から出していた。
「…え?」
「…フフッ!!」
戸惑いを隠せない丈。するとオブラーは、
「何だよ、丈?もしかして、イキそうだったの?」
と揶揄した。すると、丈はカッと目を見開き、
「…だッ、…誰が…ッ!!」
と怒鳴った。だがオブラーはフフッと笑い、
「心配しなくていいよ、丈」
と言うと、スクッと立ち上がった。
「君は、もっともっと、気持ち良くなるんだから…!!」
「…な…ッ!!」
丈が絶句する。そして、
「…ま…、…まさ…か…!?」
と、顔を真っ青にした。
目の前で丈を跨いで立っているオブラー。そのオブラーの下半身は一糸纏わぬ状態になっていた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
丈が短く声を上げる。
「…フフッ!!」
オブラーの真っ白く、細い腰。その柔らかい双丘は太陽の光に照らされて美しく輝いている。そして、オブラーの男としての象徴であるペニスは小ぶりながらもピンと天を向いて勃っていた。
「…丈…」
「…な…、…んだ…よ…!?」
「…丈と…、…1つに…なり…たい…」
そう言っている間にも、豪は腰を屈めると、丈のペニスを握り、それを双丘の間に宛がった。
「…止めろ…!!」
丈の目から涙が零れ落ちる。
「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
その絶叫虚しく、
…ズブッ!!…ズブズブズブズブ…ッッッッ!!!!
と言う音が聞こえ、
「…ぁぁぁぁ…、…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「んんんんああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う、オブラーと丈の叫び声が耳を劈いた。
「…ん…ッ、…く…ッ!!」
顔を真っ赤にし、眉間に皺を寄せるオブラー。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
丈はあまりの激痛と、今までに感じたことのないほどの感覚に目をギュッと閉じ、ブンブンと頭を左右に振る。
「…は…、…はい…った…!!」
その時、オブラーが苦しそうな表情を見せながらも、ニッコリと微笑んだ。
「…い、…行くよ…?」
オブラーの双丘がゆっくりと上下運動を始める。
…ズチュッ!!…ズチュッ!!
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
ズチュズチュッッッッ!!!!ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!
少しずつ加速度を増して行くオブラー。
ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時だった。
「…あはッ!!…丈、…感じて…るんだ…ね…?…丈の…、…腰が…、…上下に…、…動いて…る…!!」
そうなんだ。
光沢を失ったイエローライオンの白いズボン。それが上下に揺れ動いていた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
「…ぼ…くも…。…気持ち…、…良いよ…!!」
恐らく、自分で仕掛けた媚薬にやられたのだろう。
ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
顔を真っ赤にして叫ぶ丈。その腰が物凄い勢いで上下に動いている。
「ああああッッッッ!!!!…じょッ、…丈に…ッ!!…おか…されてる…ッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
声を上ずらせ、狂ったように叫ぶオブラー。
「…も…、…もっと…ッ!!…もっとッ、…僕を…ッ、…僕を…ッ、…突いて…ええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!
そして。
「…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
丈が一際大きな声で叫んだ次の瞬間、
「イクッ!!イクッ!!イクイクイクイクッッッッ!!!!イクウウウウウウウウウウウウウウウウッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と絶叫した。そして、
ドブッ!!ドブッ!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
と言う音と共に、オブラーの中へその淫猥な液体をぶちまけた。そして、
「ひぃぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、オブラーが甲高い悲鳴に近い声で叫び、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と、自身のペニスから大量の濃白色な淫猥な液体を放ったのだった。
その後、オブラーは武装頭脳集団ボルトにおいてその功績を認められ、他の者達を束ねるシニアドクターと言う称号を得た。だが、素のオブラーはもぬけの殻となった丈を愛し、夜な夜な、甲高い嬌声をヅノーベース内に響かせていたのだった。
「ひぃぎぃやああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ヨドンの拠点に戻ると、いつものようにクランチュラが大声で悲鳴を上げた。
「うるさいッ!!何だッ、いきなり悲鳴を上げてッ!?」
「…ヨ、…ヨ…、…ヨ…」
「だからッ、何だって聞いてるんだッ!?」
どこかで聞いたような、デジャヴュが凄いのだが。
「…ヨッ、ヨドンナああああッッッッ!!!!お前ッ、鼻血が出てるじゃないかああああッッッッ!!!!しッ、しかもッ、両方の鼻から2つの線が出来てるぞッ!?」
「…え?」
その時、ボクはクランチュラが突き出した杖に映し出されたボクの顔を見た。
「…な…ッ!?」
目を見開くボク。確かに、ボクの鼻の下には2本の赤い血の跡があった。
「…クランチュラ!!」
「…なッ、…何だ…ッ!?」
「お前のせいだ」
「はぁ!?」
「お前が持っていた本のせいだ!!」
ボクがそう言った時、クランチュラは真っ赤な顔を更に真っ赤にして、
「知るかッ!!」
と怒鳴った。
「…でもまぁ…。…ボクはあの本の世界を間近で見ることが出来たんだ…!!」
「…どこで?」
クランチュラはきょとんとする。
「過去の世界さ」
ボクはそう言うと、
「さぁて。次はどこの時代へ行こうか…」
と言い、
「アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と高らかに笑い、真っ黒な靄の中へ姿を消していた。
「…ヨドンナ…。…相変わらず、よく分からないヤツだな…」
1人残されたクランチュラは呆然としたまま、そう言ったのだった。
ヒーローが戦闘員に陵辱される抒情詩 第2楽章 完