慟哭の毒針 第12話(最終話)
「…あ…、…あ…。…あぁぁ…!!」
床の上に横たわる、決して目を開けることのないダイナブラック・星川竜の体の上に跨り、ブルブルと小刻みに体を震わせるダイナブルー・島洋介。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
その顔は今、真っ赤になり、目は虚ろでその視線はどこを見ているのかも分からなかった。ぽかんと開けられた口からは涎が零れ落ち、光沢のある鮮やかな真っ白なスーツに染みを作っている。良く見れば、その染みは涎だけではないことも容易に窺えた。
洋介の2本の足の付け根部分。洋介の男としての象徴であるペニスを守っていたその部分は大きく引き裂かれ、そこから、先端を真っ赤に腫れ上がらせた洋介の大きく勃起したペニスがにゅっと突き出ていた。それだけではなく、洋介のその部分はペニスの下奥へと続く双丘までばっくりと割れていた。いや、最早、洋介の体を纏うスーツさえ徹底的に破壊し尽くされ、ほぼ一糸纏わぬ姿と言っても良かったかもしれない。そしてそれは、洋介の下で一定のリズムで呼吸を繰り返す竜もそうだった。
そんな洋介の筋肉質な双丘のその奥。秘門には今、竜の大きく勃起したペニスが突き刺さり、それが竜が意識を失っているにも関わらず、ビクビクと脈打ち、ドクン、ドクンと熱い情熱を洋介の体内に放っていた。
その時だった。
「…う…あ…!!」
不意に洋介の体がグラリと前のめりになって行ったかと思うと、竜の体から降りるように崩れ落ちた。そして、
グジュッ!!グジュグジュッッッッ!!!!
と言う淫猥な音を立て、竜の横へ転がった。
「…ククク…!!」
そんな洋介の醜態を、ジャシンカ帝国の王子メギドは目をギラギラさせ、ニタニタと不気味な笑みを浮かべて見つめていた。
「…もう、抵抗する気力さえ残されていないようだな…」
毒々しいほどの真っ赤な液体に、もうもうと立つ煙。その上に浮かんだ粘着質な濃白色の液体の塊。それを口の周りにべっとりと付けながら、メギドは言った。
「…う…、…ぐううう…ッッッッ!!!!」
その時、洋介は呻き声を上げながら、ズルズルと這うように竜のもとへ寄った。
「…竜…、…さん…ッ!!」
サボテンシンカの毒針によって操られていたとは言え、メギドの目の前で竜のペニスを自身の秘門に突き刺し、狂ったように腰を振っていた自分。そして、そんな洋介の刺激に無意識に反応したのか、洋介の体内に熱い液体を迸らせた竜。
その時、洋介は、そんな状況下でも竜に犯されたことに喜びを感じていた。
(…竜さんが…。…竜さんが…!…オレの刺激に、…反応してくれた…!!)
そう考えるだけでも、洋介は幸せを感じていた。
「…竜…、…さん…!…竜…、…さん…ッ!!」
止め処もなく涙が溢れて来る。そして、一定のリズムで上下に動く竜の筋肉質な胸に抱き付いた。
「…そろそろ…か…」
その時、メギドがそう言ったかと思うと、
「サボテンシンカッ!!ダイナブルーにとどめを刺すのだッ!!」
と言い放った。
「これ以上、何をしようと言うんだッ!!」
洋介が泣き叫ぶ。するとメギドは、
「…ククク…!!ダイナブルー。今度は貴様がしたことがないであろうことをさせてやろうと言うのだ!!」
と言った。
「…オレが、…したことがないこと…?」
「やれいッ、サボテンシンカああああッッッッ!!!!」
メギドが大声を上げたその時、
「行くぞオッ、ダイナブルーッ!!」
とサボテンシンカが叫んだ。そして、あの藁人形へ向かってハンマーを振り下ろした。
カ――――ンンンンッッッッ!!!!カ――――ンンンンッッッッ!!!!
けたたましいほどの金属音が牢獄に響き渡ったその時だった。
ドクンッ!!
洋介の心臓が再び大きく高鳴り、
「はうあッ!?」
と悲鳴を上げ、胸を押さえた。
ドクンッ!!ドクンッ!!
「…あ…あ…あ…あ…!!」
体の奥底から湧き上がって来る熱い感覚。ゾワゾワとするそれが洋介の意識を奪いそうになる。
「…りゅ…、…う…、…さん…ッ!?」
不意に洋介が起き上がったかと思うと、意識の醒めない竜の両腰を掴んだ。そして、そのままゴロンとうつ伏せにした。
「…あ…、…あぁぁ…!!」
洋介の視界に飛び込んで来た、竜の筋肉質な双丘。ぷりんとした程よい弾力性のあるそれはダイナブラックの光沢のある鮮やかな白いスーツの中でクッキリとその形を浮かび上がらせていた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
すると、洋介はそんな竜の腰をグッと持ち上げ、それに釣られるように竜の体は顔を床に付け、腰だけを高く突き上げるような体勢になっていた。
「…い、…嫌だ…!!」
洋介の右手が、竜の股の間に伸びて行き、竜の双丘を覆っているそのスーツに手を掛けたのだ。
「…止めろ…!!…止めろオオオオッッッッ、サボテンシンカああああッッッッ!!!!」
「ハーッハッハッハッハ!!いいぞおおおおッッッッ、ダイナブルーッッッッ!!!!今こそ、最大のショーを見せるのだああああッッッッ!!!!」
メギドがそう言っている間にも、洋介の右手は竜のダイナブラックのスーツのその部分を引っ張る。
…ビッ!!…ビィィィィッッッッ!!!!
鈍い音が聞こえたその瞬間、
「うぅわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と洋介が悲鳴を上げた。
洋介の目の前に現れたもの。竜の筋肉質な双丘と、その奥で脈打つ秘門。
「さあッ、ダイナブルーッ!!今こそ、貴様の男を見せるのだッ!!」
サボテンシンカはそう叫ぶと、再びハンマーを振り下ろした。
カ――――ンンンンッッッッ!!!!カ――――ンンンンッッッッ!!!!
けたたましい金属音が鳴り響いたその時、
ドクンッ!!ドクンッ!!
と、洋介の心臓が大きく高鳴り、その部分が真っ赤に光り始めたのだ。
「…なッ、…何だ…ッ、…これ…ッ!?」
その光景に呆然とする洋介。だが、その間にも、洋介の両手は高く突き上げている竜の両腰を掴み、自身の方へと引き寄せている。そして、露わになっている竜の秘門へ、自身の大きく勃起したペニスを宛がったのだ。
「…止めろ…!!」
はぁはぁと荒い呼吸をしながら、決死の思いでメギドを見る洋介。
「…止めろ…!!…止めろオオオオッッッッ!!!!…竜さんを…ッ!!…竜さんをッ、…汚さないでくれええええッッッッ!!!!」
「ハーッハッハッハッハ!!これぞ、貴様が今までにしたことがなかったことなのだッ!!貴様のその汚らわしいペニスで、ダイナブラックを突き刺すがいいッ!!ハーッハッハッハッハ!!」
メギドが勝ち誇ったように笑った。
…ズブッ!!…ズブズブズブズブ…ッッッッ!!!!
その時、洋介は自身のペニスが何かに締め付けられるような感覚を覚えた。
「…ひ…、…ひぃぎぃやああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
洋介の大きく勃起したペニスが、最愛の竜の秘門の中へズブズブと飲み込まれて行く。
「止めろッ!!止めろッ!!止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
洋介が狂ったように叫ぶが、叫びながらも、洋介の腰は前後にテンポ良く律動を始めていた。
「ハーッハッハッハッハ!!これはいいッ!!想いとは裏腹に、体は正直に動くではないかッ!!さあッ、ダイナブルーッ!!お前の熱いものを、ダイナブラックの体内に放出するのだああああッッッッ!!!!」
メギドの目がギラリと光る。
「…そして、…精も根も尽き果て、…我がジャシンカ帝国の永遠のオブジェとなるのだ…!!」
ズチュッ!!ズチュズチュズチュズチュッッッッ!!!!
洋介の腰が前後に律動する。
「ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
信じられない思いでそれを見つめる洋介。
(…オ、…オレ…ッ!!…は、…初めて、…竜さんを、…犯してる…!!)
洋介の無意識の中で、最愛の竜を初めて犯すと言う悦びを感じたその時だった。
「…でッ、…出るッ!!」
洋介の腰の動きが速くなり、ズチュズチュと言う音が激しさを増したその瞬間、洋介の体の奥底からぞわぞわとした感覚が一気に上りつめ、
「出るッ!!出る出る出る出るッッッッ!!!!うぅわああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と顔を真っ赤にし、目を硬く閉じて叫んだその時だった。
洋介の腰がグンと竜の最奥部まで突き上がったその瞬間、
ドブッ!!ドブッ!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
と言う鈍い音が聞こえた。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
洋介は何度も何度も腰を前後に振り続ける。その間にも、
ドブドブッッッッ!!!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
と言う鈍い音が聞こえ続ける。
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ドブッ!!グジュウウウウッッッッ!!!!
次の瞬間、膝をガクリとさせ、バランスを失った洋介。そのペニスが竜の秘門から抜け落ち、淫猥な音を立てた。
ビュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ビュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
「…とッ、…止まら…ない…ッッッッ!!!!ぐぎゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
魚河岸に揚げられた魚のように、腰を何度も跳ねらせ、そのたびに淫猥な液体が洋介のペニスから噴水のように溢れ出したのだった。
その後。
世界中のテレビに映し出されたダイナブラック・星川竜とダイナブルー・島洋介の姿。
竜は足を肩幅よりやや広めに広げ、ボロボロになったスーツからは自身のペニスを突き出させている。そんな竜のペニスを口に含み、恍惚な表情を見せているように見える洋介。そんな洋介の頭の上に、竜は静かに手を置いている。
お互いに目を閉じ、そうしている姿は、ジャシンカ帝国に捕らわれているのを忘れさせるほど美しく、まるで2人が無意識の世界の中で愛し合っているかのようにも見えたのだった。
慟哭の毒針 完