逆襲のゴルリン 第10話
艶めかしいほどの温もりを帯びた、毒々しいほどの真っ赤な注射器のような物体・アブソーブタンク。さっきまで激しい音を立てていたそれが、今はウソのように地面で静かに横たわっている。だがそれは、まるで命を宿しているかのように、時折、その表面をドクン、ドクンと鳴動させていた。
「…ククク…!!」
低い笑い声を上げながらそれを拾い、しげしげと見つめるメサイア。そして、その視線を健へと移した。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ファイブブルーに変身し、体をやや前のめりにさせている星川健。そのがっしりとした2本の足の付け根部分に息づく、健の男としての象徴であるペニスはメサイアからの刺激を受け、そのスーツの中で大きく勃起していた。そして、太く、長いそれの先端部分からは淫猥な液体が溢れ出し、スーツの光沢を失わせるだけではなく、そのクッキリと見える括れの部分をてらてらと照り輝く透明な液体で包み込んでいたのだった。
健はその時、アブソーブタンクを呆然と見つめていたが、
「…うう…ッ!!」
と言って首をガクリと垂れた。
「遂にくたばったか…。…意外に簡単だったな…」
メサイアが言う。
「…だが、…これで終わったわけじゃない…!!」
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
大きな呼吸を続ける健。
「…これ以上、…何を…、…する…気…だ…!?」
懸命にメサイアを睨み付けるも、その視線はどこか不自然にきょときょとと動いていた。
「…まだだ…」
メサイアは静かに言う。
「…お前の、…性エネルギーが、…まだ残っているはずだ…!!」
壁際に大の字に拘束された健。そのキラキラと輝く鮮やかな青色のスーツが大きく脈打ち、よく見れば、彼の体からの蒸気がそのスーツの生地の穴を通じてじわじわと溢れ出しているようだった。
「…ククク…!!」
そんな健の目の前で、メサイアがニヤニヤと笑っている。手にはドクンドクンと脈動を続ける毒々しい赤色の注射器・アブソーブタンクが。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
そんなメサイアを懸命に睨み付ける健。だが、その体は信じられないほどに重く感じられ、拘束された両腕がじんじんと痺れ始めていた。
「…随分、溜まったな…!」
メサイアはしげしげとそれを見つめる。だが、すぐに、
「…だが、まだ足りない…!!」
と言って健をニヤニヤと見た。
「…こ、…これ以上、…吸い取られるものは、…何も、…ない…!!」
ゆっくりと近付いて来るメサイアから逃れようと、懸命に体を壁に押し付ける。だが、その両手、両足を拘束している拘束具が外れることはなかった。
「…まだだ…。…さっきも言ったが…」
そう言うとメサイアは、ぐっしょりと濡れている健のペニスとその下に息づく2つの球体を右手で優しく包み込んだ。その途端、
「んんッ!!」
と、健が呻き声を上げ、体をビクッと跳ねらせる。
「…お前の、…性エネルギーが、…まだ残っているはずだ…!」
そう言いながら、ぐっしょりと濡れたそこをゆっくりと愛撫し始めるメサイア。
グチュッ!!…グチュ、…チュッ…!!…グチュッ…!!
メサイアの右手に力が込められると、そこに息づく健のペニスと2つの球体がファイブブルーのスーツの中でゆっくりと蠢く。そして、そこに溢れ出していた淫猥な液体が空気に触れ、グジュグジュと淫猥な音を立てた。
「…あ…、…あぁぁ…!!」
体を捻らせながら、声を震わせる健。強烈な異臭がそこから立ち込め、ファイブブルーのマスクの隙間を縫って健の鼻を掠める。
「…ククク…!!」
健のペニスは今、ファイブブルーのスーツの中で大きく勃起し、その姿かたちをクッキリと浮かび上がらせていた。
「…ほら…、…まだこんなに硬いではないか…?」
…グジュッ…!!…グジュグジュ…ッ!!
メサイアの右手が健のそれを握り、ゆるゆると上下に刺激を加える。そのたびに先端から溢れ出す淫猥な液体がスーツの生地と擦れ、グジュグジュと音を立てる。
「…ああッ!!…んん…ッ!!…く…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!」
その刺激を懸命に堪えようと、健は必死に歯を食い縛る。だが、今まで全くこっちのことをしていないに等しかった健にとって、メサイアが与えて来る快感は自分でする以上の快楽でもあった。
「…長く、…太く、…硬い…!!」
その時だった。
メサイアの左手がゆっくりと健の右胸の突起へと再び伸びて来たのだ。
「…やッ、…止めろ…ッ!!」
必死に体を仰け反らす。だが、メサイアの左手は確実に健の右胸の突起を捕らえた。そして、それをくすぐるようにクリクリと小刻みに刺激し始めたのだ。と同時に、健のペニスを刺激していたメサイアの右手は、それの先端部分の括れをくすぐり始めたのだ。
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
体の上から下から与えられる刺激に、思わず体をバタバタと跳ねらせる。
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
だが、その刺激は執拗に続けられる。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
健の意識がぼんやりとし始め、頭が真っ白になって行く。
ドクンッ!!
グジュッ!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!
その時、裕作のペニスが大きく跳ねたかと思うと、グジュグジュと言う淫猥な音がますます大きくなり、スーツの光沢がますます失われて行く。
「…ククク…!!」
その時、メサイアが舌なめずりをした。そして、
「…少し、…頂くとしようか…!」
と言ったかと思うと、健の股間の目の前に跪いた。そして、健の筋肉質な双丘に両手を忍ばせたのである。
「…や…め…ろ…!!」
ブルブルと下半身を震わせる健。メサイアの大きな顔が、ゆっくりと健のペニスへと近付いて行く。
「…止めろ…!!」
必死に両足を動かそうとする。だが、拘束具が邪魔をしてメサイアの顔から逃れることが出来ない。
「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
絶叫したと同時に、健はペニスに生温かい感触を感じた。
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
メサイアの口が、健のペニスをスーツ越しにゆっくりと食んでいた。
…ジュブッ!!…ジュッ!!…ジュル…ッ!!…ジュブジュブ…ッッッッ!!!!
メサイアの口が健のペニスを挟むように食んだり、真っ赤な舌がそれの裏筋を舐め上げ、舐め下げ、先端をクリクリと刺激しながら舐めたり、かと思えば、口の中に含んでゆっくりと吸い上げたり。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
健は体を大きく仰け反らせ、その刺激に喘いだ。