引き裂かれた絆 第14話
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
2本の足の付け根部分。スーパーゲキブルーの眩しいくらい白色のスーツのその部分を引き裂かれ、レツは自身の男としての象徴であるペニスを大きく突き出している。体と垂直に勃ったそれはレツの心臓の動きに合わせるかのようにビクンッ、ビクンッ、と大きく脈打ち、そのたびに大きく揺れていた。
「…もッ、…もう…ッ!!…嫌だああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
自分探しの旅に出ていた兄でありゲキバイオレットにビーストオンするゴウ。そのゴウがレツを襲い、よりによってそのゴウによってペニスを晒された。しかも、それを見ているのはゴウだけではなかった。かつて、レツ達が慟哭丸に封印したはずの幻獣王・ロンと、未だに信じられないがもう1人の自分、ロンに言わせれば鏡の中の自分自身によって見られていた。
「…これはこれは…」
ロンがホウと溜め息を吐いた。
「…きれいな色、きれいな形をしている…。…やはり、遊んでいないのでしょうね…」
「…みッ、見るなああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
恥ずかしいことを散々言われ、レツはスーパーゲキブルーの猫をあしらったようなデザインのマスクをぶんぶんと左右に振った。顔が熱い。あまりの羞恥に真っ赤になっているはずだ。それでも、レツのペニスは未だにビクビクと蠢いていた。
「…さぁ、ゴウ…。…優しく、とても優しく愛撫して差し上げなさい。…そう…。…レツ君の身も心もとろけてしまうくらいにね…!!」
ロンがそう言った時だった。
「…行くぞ、…レツ…!!」
そう言ったゴウが右手を伸ばし、レツのそれを優しく包み込んだ。その刺激に
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
とレツが叫び、体を仰け反らせた。
「あはッ!!こいつ、こんな状況で感じてらあッ!!」
もう1人のレツが嬌声を上げる。
「…る…、…さい…ッ!!」
レツが呻くように言う。スーパーゲキブルーのマスクの中で、目に涙を滲ませながら。
「…あぁ…!!」
その時、ゴウはウットリとした表情でレツの大きく勃起したペニスを見つめていた。
「…そッ、そんなに…ッ!!…見ないで…ッ!!」
レツが声を震わせて言ったその時だった。
グシュッ!!グジュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!
淫猥な音が聞こえたかと思うと、レツのペニスの先から透明な雫がトロトロと溢れ出して来たのだ。
「…おお…!!」
「…参ったぜ…!!」
ロンが顔を赤らめ、目を見開くと、ゴウは嬉しそうにそう言った。そして、
「スッゲエエエエッッッッ!!!!コイツ、やっぱ、こんな状況で感じてたんだああああッッッッ!!!!」
と、もう1人のレツが歓喜の声を上げた。
「…黙れ…!!…黙れええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
必死に平静を装おうとするレツ。だが、それは最早、無駄であると言うことも分かっていた。
(…あいつさえ…)
もう1人のレツ。鏡の中の住人。言ってみれば、自身の無意識の中のもう1人の自分。ドッペルゲンガーな自分。つまり、表のレツ、つまり、レツ自身の考えていること、行動パターンなど、裏のレツにも分かり切っていると言うことだった。
(…あいつさえ…、…いなければ…!!)
フィッティングルームで独り言のように呟いたことが仇になった。あんなこと、呟かなければ良かった。そう思ってももう後の祭りである。
「…ククク…!!…無理すんなって!!」
もう1人のレツが本物のレツに顔を近付ける。
「だってレツはさぁ、童貞だもんなぁッ!!」
「…ク…ッ!!」
やはり言われてしまった。勝ち誇ったように笑うもう1人のレツが本気で憎らしかった。
「そうなのですか?」
ロンがレツを蔑んだ目で見ている。
「…ち、違…ッ!!」
「違わないよなぁ?」
そう言うともう1人のレツは、本物のレツの首を右手で締め付けた。
「…うぐ…ッ!!」
「コイツも兄さんと一緒さ。兄さんが目の前から消えたあの日から、ずっと獣拳使いになることだけを考えてた。兄さんと一緒でストイックでさ、修行以外のことには一切目もくれなかったんだ。だから童貞に違わねぇんだよッ!!」
そう言うともう1人のレツは、乱暴にレツの首を離した。
「…ぐッ…!!…ごほ…ッ…!!…げは…ッ!!」
レツは思わず咳き込む。
「まぁまぁ、レツ。落ち着きなさい」
ロンがもう1人のレツの肩に手を置く。そして、
「…では…。…ここからは、お兄さんに面倒を見てもらいましょう…」
と言い、金のローブのフード部分に手を掛けた。
「しっかりと秘め初めをしてもらうのですよ?」
そう言うと、
「行きましょう、レツ」
と言い、もう1人のレツを呼ぶ。すると、もう1人のレツは、
「え〜?これからがいいところなのにぃ?」
と膨れっ面をした。
「こう言うことは、人知れずやった方が燃えると言うものです。2人きりの方が、より淫らな自分を演じることが出来るでしょう。…それに、…新しい自分を発見出来るかもしれません…!!」
ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべるロン。
「…ちぇ〜…ッ!!」
もう1人のレツが拗ねるように言うと、ロンは金のローブを羽織りなおし、2人で姿を消した。
「…ククク…!!」
ゴウが、レツのペニスを握りながら不気味に笑う。
「…にッ、…兄…さん…ッ!!…お願い…ッ!!…止めて…ッ!!」
目をギラギラと輝かせ、口元には不気味な笑みを浮かべているゴウ。その口の端からは涎が垂れ、ポタッ、ポタッ、とレツのスーパーゲキブルーのスーツに零れ落ちる。
「…行くぞ、…レツ…!!」
ゴウの顔が、ゆっくりとレツのペニスに近付いて来る。
「…止めろ…ッ!!」
俄かに体の震えが大きくなる。ゴウの口から、真っ赤な舌が出て来た。
「…止めろ…ッ!!…止めろおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
レツが叫ぶ。
その時、ゴウの真っ赤な舌が、レツのペニスの裏筋をつつっと舐め上げた。その刺激に、
「んあッ!!」
と、レツが艶かしい声を上げ、体をビクリと跳ねらせる。
「…参ったぜ…!!…レツのチンポ、美味めぇじゃねぇか…!!」
ゴウはそう言うと、レツのペニスの裏筋を何度も舌で上下する。
…クチュ…ッ、…クチュクチュ…ッッッッ!!!!…ジュル…ッ、…ジュルジュル…ッッッッ!!!!
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
ゴウの舌の愛撫が、凄まじい電流となってレツの体を駆け巡る。
「…ンフッ!!」
ゴウが顔を赤らめ、ウットリとした表情で笑ったその時だった。
「あむッ!!」
ゴウがそう言った時、レツのペニスはゴウの口の中に消えていた。
「…あ…ッ!!」
レツが体をビクリと大きく跳ね上げる。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
スーパーゲキブルーのマスクの中で目をカッと見開き、硬直した体はブルブルと小刻みに震えている。
…ジュッ!!…ジュプッ!!…ジュプジュプ…ッッッッ!!!!
ゴウの頭がゆっくりと上下に動き、淫猥な音を立て続ける。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
レツのペニスがゴウの愛撫でこの上ない感覚を伝えて来る。そのたびにレツは体を跳ねらせ、喘ぎ声を漏らす。
…ジュブジュブ…ッッッッ!!!!…ジュブジュブジュブジュブ…ッッッッ!!!!
その音が、少しずつ重低音を重ねて行き、淫猥なハーモニーを作り出す。
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
やや高めの喘ぎ声を上げるレツ。だが、その体はグッタリと地面に横たわったまま、一切の抵抗を示さない。
(…どう…なっちゃった…んだ…?…僕の…、…体は…ッ!?)
レツはただ、ゴウから与えられる快感の波に飲まれ、戸惑いを隠せないでいた。