引き裂かれた絆 第20話
…ジュルッ!!…ジュルジュル…ッッッッ!!!!
淫猥な音が相変わらず響くスクラッチ社前の公道。それと同時に、
「…うああああ…ッッッッ!!!!…ああああ…ッッッッ!!!!」
と言う若々しい男性の呻き声も聞こえて来る。
「…ああ…ッ!!…んく…ッ!!…あ…、…ああああ…ッッッッ!!!!」
光沢のある鮮やかなゲキブルーのスーツを身に纏ったレツ。四つん這いになり、顔を真っ赤にしてその屈辱に耐えていた。
…ジュルッ!!…ジュルジュル…ッッッッ!!!!
「…はぁ…ッ!!…ああ…ッ!!…んああああ…ッッッッ!!!!」
時折、ビクビクと体を跳ねらせ、頭を空へ向ける。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
まだまだ子供のあどけなさを残すその顔は真っ赤になり、羞恥と混乱と、苦悶の表情を浮かべていた。
そして、そんなレツの背後で、
…ジュルッ!!…ジュルジュル…ッッッッ!!!!
と、ゲキバイオレットのスーツを身に纏ったゴウが、レツの双丘の奥の蕾に顔を埋めていた。
「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
時折、歓喜の声を上げ、レツの双丘の奥に静かに息づく蕾に舌を伸ばし、そこを押し広げようとしていた。
「…にッ、…兄…さん…ッ!!…もう…ッ、…止めて…ッ!!」
くすぐったさともどかしさに、時折、腰をもぞもぞと動かしながら、レツが息も絶え絶えに言う。
「…もッ、…もう…ッ!!…おかしく…、…なる…ッ!!」
臨獣拳アクガタの猛攻から身を守るために開発された強化スーツであるゲキスーツ。だが、今、レツが着用している青いゲキスーツは最早、その機能を失っていた。
それもそのはず。
レツの鮮やかな青を基調としたゲキスーツは股間部分から引き裂かれ、その破れ目はレツの背後、双丘の部分まで達していた。そして、そこへ同じようにゲキスーツを身に纏ったゴウが顔を埋めていた。そんなゴウの紫と黒を基調としたゲキスーツも、レツと同じように股間部分を引き裂かれ、本来の機能をすっかり失っていたのである。
…ジュルッ!!…ジュルジュル…ッッッッ!!!!
淫猥な音と同時に、くすぐったさと羞恥心がレツを苛む。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
だが、そんなレツの気持ちとは逆に、レツの体の中で変化を見せているところが1ヶ所だけあった。
レツの2本の足の付け根部分。そこに静かに息づく、レツの男としての象徴であるペニスが今や大きく勃起し、引き裂かれたゲキブルーのスーツの中から真っ直ぐ地面に向かうように伸び、ブラブラと揺れていた。そして、その真っ赤に腫れ上がった先端の鈴口からは、相変わらず淫猥な液体がポタッ、ポタッと零れ落ちていたのだ。
(…どう…、…して…!?)
レツは未だに信じられない思いでそれを見つめていた。
自分達が倒したはずのロンが目の前に現れ、兄であるゲキバイオレット・ゴウを洗脳した。そして、洗脳された兄によってレツは完膚なきまでに叩きのめされ、更に、自分の本心だと言うもう1人のレツによって精神まで破壊されようとしていた。更に、ゴウはレツを犯そうとレツのペニスを刺激し、何度も絶頂に達した。そして今は、ゴウはレツの双丘に顔を埋め、その奥にある蕾を淫猥な音を立てて舐めていたのだ。
(…嫌な…、…はず…、…なのに…!!)
これだけ嫌なことをされても、レツのペニスは大きく勃起したまま、先端からはトロトロと淫猥な液体を垂らし、地面と繋がっていた。
『…だからさぁ…。…そろそろ正直になったら?』
不意に声が聞こえた。
(…もう…1人の…、…僕…?)
ぼんやりとする意識の中で、レツは前を見つめる。するとそこへ、光の粒子のようなものが集まって来たかと思うと、ゆっくりと姿を現した。
「だからさぁ、お前は兄さんに犯されたくて仕方がないんだよ!!」
(…僕は…、…兄さんに…?)
「そッ!!兄さんがいなくなった日から、兄さんに再会するまで、お前は何をオナニーの材料にして来たんだよ?」
(…僕の、…材料…?)
その時だった。
ドクンッ!!
レツの心臓が大きく高鳴ったその瞬間、
「…うう…ッ、…うわああああああああ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と、レツが大声で叫んだのだ。
「…レツ?」
これにはさすがにゴウも訝しげに声を上げた。
「…僕は…ッ!!…僕は…ッ!!」
思い出したくもないような過去が一気にフラッシュバックを始める。
兄が禁断の秘術を使い、レツの前から姿を消してから数年後、レツは思春期の真っ只中にいた。
(…僕が…ッ、…獣拳使いになる…ッ!!)
兄の後を追いかけて獣拳使いになると意気込み、毎日のように武術鍛錬に勤しんだ。
だが、思春期の男の子、それなりにむずむずした思いも溢れて来る。
(…それを鎮めるために…、…僕は、…僕は…!!)
レツは自分の邪な感情を吐き出すかのように、ゴウのことを思いながら、自慰行為に耽ったのだった。
「…やあっと思い出したのかよぉ、レツぅ…!?」
もう1人のレツが半ば苦笑しながらレツに言う。
「…あ…ッ、…あぁぁ…ッッッッ!!!!」
レツの目から涙が零れた。
「…さぁ…、…レツ…」
もう1人のレツが光に包まれ始める。
「…お前の正直な気持ちを、兄さんに聞いてもらえよ…!!」
そう言った時、もう1人のレツは光の玉になり、四つん這いになっているレツを静かに包み込んだ。
「…僕の…」
レツの目からは涙が、口元からは涎が零れ落ちる。
「…僕の…、…本当の願いは…。…兄さんに…、…犯される…こと…!!」
ドクンッ!!
次の瞬間、レツの心臓が大きく高鳴ったと同時に、レツの目がギラリと光った。
「…何?」
その言葉を聞いたゴウが、不気味な笑みを浮かべる。そして、
「レツぅ。もう1回、大きな声で言ってくれよ!!」
と言った。その時、レツがゆっくりとゴウの方へ振り向いた。その顔を見た瞬間、
「…参った…ぜ…!!」
と、ゴウが目を輝かせる。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
レツの顔は真っ赤に上気し、目は虚ろ、口元からは涎が垂れていた。
「…兄…さん…」
「…何だよ、レツぅ?」
ゆっくりと立ち上がるゴウ。そんなゴウのペニスは今まで以上に大きく勃起し、臍へ向かって真っ直ぐに伸びていた。
「…兄さん…。…僕を…、…犯して…!!」
そう言うとレツは、ゆっくりと前屈みになり、膝をやや立てた状態で高く尻を上げた。
「…挿れてよ…、…兄さん…。…兄さんの太いチンポで、…僕を、…滅茶苦茶に…して…!!」
「…ククク…!!」
ゴウの目がギラリと光る。
「…覚悟はいいんだな、レツぅ?」
ゴウが尋ねると、レツはコクンと頷く。
「…じゃあ…。…お望み通りにしてやるからな、レツううううッッッッ!!!!」
そう言った時、ゴウはレツの両腰をガッシリと掴んだ。そして、自身のいきり立ったペニスをレツの双丘の奥の蕾に宛がう。
「…もうガマン出来ねぇからなッ!!一気に行かせてもらうぜええええッッッッ!!!!」
次の瞬間、
ズンッ!!
と言う大きな音が聞こえたような気がした。と同時に、
「…あ…ッ!!」
と、レツが目をカッと見開き、体をビクリと跳ねらせた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
レツの体がブルブルと震えている。
「…ぁぁぁぁ…」
その目からは涙が、口元からは涎が零れ落ちた。そして、
「…ぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と絶叫したのだった。