性獣の生贄 第18話(最終話)
「…うう…!!…あ…あ…、…あぁぁ…!!」
冷たい荒涼とした大地にぐったりと大の字に伸び切ったギンガブルー・ゴウキ。
「…か…は…ッ!!」
アースの力のほぼ全てを、子供の姿をしている悪魔3人に一気に奪われた。
「そろそろ終わりかな?」
青いジャケットを着た少年・トカッチがニヤニヤしながら言う。
「どうする、ライト?もう十分?」
緑色のジャケットを着た少年・ヒカリがゴウキを見下ろしている。すると、
「いや、まだだ!」
と、赤いジャケットを着た少年・ライトがニヤニヤと笑いながら言った。その手には、真っ白なドロドロとした液体がなみなみと入ったタンクがあった。
「おい、ゴウキ!」
ライトはゴウキの頭の近くにしゃがみ込んだ。そして、
「…そろそろ、とどめを刺してやるよ…!」
と、やや低い声で言ったのだ。その途端、ゴウキは体をブルブルと震わせ、
「…も、…もう、…止めて…くれ…!!」
と言い、ぽろぽろと涙を零した。
「安心しろよ、ゴウキ!てめえの命を奪ったりなんかしねえよ!」
と言うとちらりと背後を見やり、
「勇太だって、別に命までは奪っちゃいないさ」
と言ったのだ。
「…え?」
その言葉に、ゴウキの顔がピクリと動く。
「とは言え、目が覚めるかどうかは、勇太次第だけどな!」
ライトはそう言うと、ゴウキの男としての象徴に取り付けられた注射器の容器のようなものを握った。その途端、ゴウキの体がピクリと反応する。そして、
グジュッ!!ジュブッ!!
と言う音を立ててそれをゴウキのそこから離した。
「おい、トカッチ!」
ライトがトカッチに目くばせすると、
「うん!」
とトカッチが嬉しそうな顔をし、ポケットから透明な細い管のようなものを取り出した。そして、それをライトに渡したのだ。
「…な、…な…に…、…を…?」
ゴウキが再びブルブルと体を震わせる。そんなゴウキにお構いなしに、ライトはその細い管を、ゴウキの未だに大きく勃起している男としての象徴の先端部分、鈴口の割れ目部分に突き刺したのだ。
「…うぐッ!?」
その瞬間、ゴウキの目が見開かれる。
「大丈夫だよ、ゴウキ。痛てぇのはほんの一瞬だけだからさ!」
ライトはそう言いながら、その細い管をゴウキのその中へズブズブと埋めて行く。
「…う…ぐぅぅ…!!」
目を硬く閉じ、懸命に耐えるゴウキ。するとライトは、ポケットから真っ赤な液体の入った小瓶を取り出した。
「…な、…何を、…する…気だ…!?」
ゴウキが恐怖に震える。
「…ククク…!!」
ライトが再びニヤニヤと笑う。
「…言ったろ?…てめえの処刑だ…って!!」
ライトはそう言いながら、その小瓶の中に入った真っ赤な液体を、その細い管に流し込んだ。当然のことながら、それはゴウキの男としての象徴の内部へ流れて行く。
グジュッ!!グジュッ!!
ライトがその細い管を何度も抜き差しする。そのたびにそこから淫猥な音が溢れ出し、
「…お…、…おおお…!!…ぐ…、…ううう…ッッッッ!!!!」
と、ゴウキが時に痛そうに、時に艶めかしく呻く。
「…フフッ!!…このくらいで十分だろ…!!」
細い管に流し込んだ真っ赤な液体を、ゴウキのそこへ馴染ませるようにしながらライトはそう言うと、その管をゴウキのそこから抜いた。そして、再び注射器のような容器を取り付けたのである。
「…さぁ、…本当にさよならだぜ、ゴウキ!」
ライトがはしゃぐように言う。
「…や、…止め…ろ!!…止めて…くれ…!!」
その時だった。
ドクンッ!!
ゴウキの心臓が大きく高鳴り、
「はうあッ!?」
とゴウキが再び目を見開き、ビクンと体を跳ねらせた。
「…あ…あ…、…あぁぁ…ッッッッ!!!!」
その口元から再び涎が溢れ始める。と、次の瞬間、
ブシュッ!!ブシュブシュブシュブシュッッッッ!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う音を立て、ゴウキの男としての象徴がまるで意思を持ったかのように先端を弾けさせ、そこから更に濃白色な淫猥な液体を物凄い勢いで噴き出させたのである。
「ひがああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
目を大きく見開き、信じられない思いでそこを見つめるゴウキ。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!
ブシュッ!!ブシュブシュブシュブシュッッッッ!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!
「ひぃぃぃぃぎゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ブシュッ!!ブシュブシュブシュブシュッッッッ!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ブシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!
「…あ…あ…あ…あ…!!」
その時、ゴウキが白目を剥いた。そして、
「…う…!!」
と一言呻いたかと思うと、地面に大の字に横たわったまま、ピクリと動くことさえなかった。
「…」
目の前がぼんやりとしている。声を出すことも出来ない。ゴウキの筋肉質な胸だけが、無機質に上下し続ける。
「…随分、溜まったな…!」
ライトが勝ち誇ったように言う。
「もう、ここは用なしだ!帰るぞ!」
ライト、トカッチ、ヒカリが姿を消す直前、ゴウキは信じられないものを見た。ライト、トカッチ、ヒカリが1つに纏まり、1つの巨大な獣のような姿になったのを…。
やがて、辺りに静寂が戻って来た。
「…勇…太…!!」
ピクリと動くことさえない勇太。そんな勇太のもとへゴウキは何とかして這って行く。
「…勇…太…!!…勇太…ッ!!」
そして、渾身の力で起き上がると、ゴウキは勇太を抱きかかえた。
「…勇太…。…勇太…!!」
ゴウキが声をかけても、勇太の目は閉じられたまま、生気が全く窺えない状態だった。
「…ふっく…!!…ふ…うぅぅ…!!」
ゴウキの顔がぐしゃぐしゃに歪み、その目から止め処もなく涙が溢れ出す。
「…どうして…ッ!!」
ヒクヒクとしゃくり上げる。
「…どうして、…こんなことにいいいいッッッッ!!!!」
ゴウキは勇太をギュッと抱き締めると、
「うわああああああああああああッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
と大声で泣き叫んだ。
それから――。
仲間に救出され、シルバースター乗馬倶楽部に戻って来たゴウキは廃人のようになっていた。ギンガブルーにギンガ転生したまま、引き裂かれたスーツからは男としての象徴を露出したまま勇太を抱き締め、虚ろな視線はどこを見ているかも分からず、口元からは涎をぽたぽたと零し続け、仲間が声をかけてもそれに反応することすらなくなったのだった。心優しい彼のガラスのような心が完全に粉々に砕けた証拠だった。
性獣の生贄 完