暴走 第31話(最終話)
「さぁ、残るはレッドバスターだけです!」
エンターは完全勝利を確信していた。その証拠に、その表情には自信が漲り、輝きを放っていたのだ。
「ブルーバスターより優しく、丁寧にお願いしますよ、ソウジキロイド!」
そう言うとエンターは、ソウジキロイドのタンクに手を触れた。
「レッドバスターは私の大切な拠代なのですから…!!」
「かしこまりました!」
ソウジキロイドはそう言うと、今度はヒロムのペニスにノズルを装着した。
「う〜ん、ちょっと大きくしないと、しっかりノズルがはまりませんねぇ…!!」
ヒロムのペニスはすっかり萎み、子供のそれのようにしっかりと皮を被ってしまっていた。ソウジキロイドがちょっと困っていると、
「では…」
とエンターがやって来ると、デスクの上に乗っているヒロムの股間に近付いた。
「暫く待って下さい、ソウジキロイド…!」
そう言うとエンターは、ヒロムのペニスをゆっくりと口に含んだのである。
…クチュッ!!…チュッ!!…クチュクチュ…!!
淫猥な音を立てて、エンターがヒロムのペニスを愛撫する。
「…っあッ!!」
その刺激にヒロムが意識を取り戻す。と同時に、ヒロムのペニスが再びムクムクと勃起し始めたのである。
「…フッ!!」
エンターは小さく笑い、ヒロムのペニスをゆっくりと口から放した。
「そろそろいいでしょう」
エンターがそう言うと、ソウジキロイドはノズルをヒロムのペニスへはめ込んだ。
「行きます!」
そう言ったソウジキロイドがスイッチを押した。
カチッ!バシュウウウウッッッッ!!!!
再び、けたたましい音を立てて、ソウジキロイドのノズルが吸引を始めたのである。
「…うッ!?…あッ!!あッ!!」
その勢いに、ヒロムの体がビクンと跳ね上がる。
「ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!」
顔が真っ赤になり、苦痛に歪んで行く。
「はああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ヒロムが叫び声を上げたその時だった。
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュウウウウッッッッ!!!!
淫猥な音が聞こえたかと思った瞬間、ヒロムの腰がビクンと跳ねた。そしてヒロムのペニスからは、リュウジに散々射精させられたにも関わらず、更に濃白色な液体が物凄い勢いで飛び出した。そしてそれは、リュウジの時と同じようにソウジキロイドのノズルを伝い、肩に取り付けられているタンクへボタボタと落ちて行ったのである。
「フフフ!まだまだぁッ!」
ソウジキロイドはそう言うと、ノズルを更に奥深く差し込んだ。
グシュッ!!グシュグシュッ!!ズボボボボボッッッッッ!!!!!!
「ぐわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
淫猥な音とヒロムの絶叫が辺りに響き渡る。
ドビュッ!!ドビュドビュッ!!ビュウウウッッッッ!!!!ビュウウウッッッッ!!!!
ペニスからは更に大量の精液が飛び出し、ソウジキロイドの肩のタンクへ流れ込んで行く。
「さぁて、では、仕上げに…!」
そう言ったソウジキロイドは、ノズルの先端を分離すると、片方はヒロムのペニスに、そしてもう片方はヒロムの双丘の秘門へと突き刺した。次の瞬間、ソウジキロイドの体が光を放った。と同時に、それはヒロムの体をも包み込んだ。そして、
「があああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
と言うヒロムの絶叫と共に、
ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!
と言う音を立ててヒロムのペニスからはこれでもかと言うくらいに精液が溢れ出した。
「そこまでです、ソウジキロイド!!」
エンターが声を上げた。ソウジキロイドはノズルをヒロムのペニスから離した。
「…あ…あ…あぁ…!!」
ヒロムの体がブルブルと震え、声を上げていたが、
「…う…ッ!」
と一言呻いたかと思うと、デスクの上に完全に崩れ落ちた。
「…言ったでしょう、これは私の拠代だと…!!」
エンターがソウジキロイドを睨み付ける。そして、ツカツカと歩み寄ったかと思うと、ソウジキロイドの肩に取り付けられていたタンクを無理矢理捥ぎ取ったのである。その瞬間、バアアアン、と言う爆発音と共に、
「ぎゃああああッッッッ!!!!」
と言うソウジキロイドの悲鳴。
「…エ、…エンター様ッ!?…なッ、…何を…ッ!?…そ、…それは、Messiah(メサイア)様に捧げるのでは…!?」
ソウジキロイドがそう言った時だった。エンターの目がギラリと光った。
「言ったでしょう?これは全て私が頂くと…!私が新たなMessiah(メサイア)になるのです!!」
と言い、ノート端末を取り出した。
「もう、あなたには用はありませんッ!!」
エンターはそう言うと、ノート端末のデリートキーを押した。
「あッ!!あッ!!あッ!!」
その瞬間、ソウジキロイドの体が光を放ち始めた。そして、
「ぎゃああああッッッッ!!!!」
と言う叫び声と共に、ソウジキロイドが再び掃除機へ姿を変えたのである。
「…削除完了。…これさえあれば、後はあなたは用済みです…!」
エンターはそう言うと、タンクの中に並々と溢れている、リュウジとヒロムから吸い取った精液をじっと見つめた。そして、ニヤリと不気味な笑みを浮かべたかと思うとそれを口へ当てた。
…ゴクッ!!…ゴクッ!!
音を立ててそれを飲み干して行くエンター。淫猥な臭いがエンターの鼻を劈く。
「…ふぅ…!!」
やがて、それを飲み干したエンターが大きな溜め息を吐いた途端、
「…おおおおおッッッッッ!!!!」
と雄叫びを上げた。その瞬間、エンターの体が輝き、周りに凄まじいエネルギー波が溢れた。
「…素晴らしい…!!」
エンターが自身の体をしげしげと見つめる。
「…ククク…!!…ハーッハッハッハ…!!」
突然、大声で笑い始めるエンター。
「…Très bien!(トレ ビアン)これで私はこの世を支配する神となったのです!!2人のゴーバスターズからそれぞれエネルギーを全て頂戴したのですから…!!…ですが…」
そう言うとエンターは、デスクの上にグッタリとしているレッドバスター・桜田ヒロムを見下ろした。
「…あなたは殺しませんよ。…私の拠代なのですから…!」
と言い、ヒロムの胸へ頬擦りをする。
「私のバックアップデータがあなたの体内のあるのは、あなたもご存知でしょう?そのお陰で私は一切、誰の目に触れることもなく、ここへやって来ることが出来た」
そう言うとエンターは、ヒロムと顔を突き合わせた。そして、
「感謝しますよ、レッドバスター」
と言うと、ヒロムの唇にそっと口付けをした。
「さあ、あなたをもっと強くして差し上げましょう!」
エンターはそう言うと、再びノート端末からケーブルを引っ張り出し、その先端をヒロムと、なんと、リュウジに貼り付けたのである。
「…メタウィルス、…『愛する』、…インストール!」
エンターがそう言いながら1枚のカードを端末のスロットへ通す。その瞬間、ヒロムとリュウジの体が輝き始めた。
『ヒ・ロ・ム・ロ・イ・ド!ヒ・ロ・ム・ロ・イ・ド!』
無機質なコンピューター合成音が聞こえた瞬間、リュウジの体が浮き上がり、ヒロムへ吸収されて行く。
やがてその光が消えて行き、再び、静寂が戻って来る。そこにはヒロムしかいなかった。しかも、ズタズタに切り裂かれていたバスタースーツは元通りになっていたのである。
「さぁ、起きて下さい、レッドバスター」
エンターがそう言った時だった。ヒロム、いや、ヒロムロイドが目を開け、ゆっくりと起き上がったのである。
「…あぁ…、…レッドバスター…!」
エンターが嬉しそうに声を上げ、顔を綻ばせると、静かにヒロムロイドを抱き締めた。
「…私としたことが…」
ヒロムロイドを抱き締めながら、エンターが恥ずかしそうに言う。
「…私が最も忌み嫌う、『amour』などと言う感情を、私自身が持つことになるとは…!…私もやはり、エスケイプと同属なのですね…」
「…エンター…様…」
ヒロムロイドがエンターを静かに抱き締め返す。
「…おや?」
太腿に当たる何かを感じたエンターが、そっとそれに触れる。
「んッ!!」
その時、ヒロムロイドが声を上げた。
「…あぁ…!」
エンターが頬を赤らめ、笑みを浮かべる。
エンターの太腿に当たっていたもの。大きく勃起したヒロムロイドのペニス。それはヒロム自身のものとは大きく異なり、リュウジの面影を残す、太く硬く、その先端のくびれもはっきりと分かるほどだった。
「…あなたとブルーバスターが融合したからなのでしょうね…!…さぁ、…もうここには用はありません。…行きましょうか…」
そう言うと、エンターとヒロムは姿を消し、それ以降、姿を現すことは一切なかった。
暴走 完