ちぎれた翼 第14話
「…う、…うう…ッ!!」
トランの目の前で大の字に拘束され、身動きが取れないブラックコンドル・結城凱。
「…く…っそおおおお…ッッッッ!!!!」
せめて、体を自由に動かすことが出来たのなら。
今の凱は、両手両足をどこから伸びて来ているかも分からない鎖に繋がれている。そして、目の前で勝ち誇った笑みを浮かべているトランに散々殴られ、蹴られた。それが腹や顔だったらまだしも、凱の男としての象徴である股間をだ。あまつさえ、トランから淫猥な質問をされ、
「…オレの、…チンポ…が、…壊れる…!!」
とまで言わされた。
顔が熱い。早くここから解放されて、自身の武器とも言える股間のそれを慰めてやりたい、そんなことを考えていた。だが、そうやすやすと帰してくれるとは思えないだろうと言う考えも頭の隅に、いや、頭の大半を占めていた。
「…ふぅ…。…疲れたぁ…!」
突然、目の前にいたトランが大きく溜め息を吐き、声を上げた。そして、再び凱にピッタリと体を寄せた。
「んなッ!?」
突然のことに言葉を失う凱。
「…な、…何の、…つもりだ…ッ!?」
心なしか、声が震える。するとトランは、
「えー?ちょっと疲れたから、ブラックコンドルに甘えてるぅ♪」
と言った。
「…こんの、…野郎…ッ!!」
手足が自由だったら、確実にトランを殴っていただろう。その時、トランが凱を見上げた。
「…ッ!?」
そのあどけない表情。無邪気な子供の表情を残しているその顔に、思わず怒る気を失いそうになる。
「ねぇ、ブラックコンドルぅ」
「…な、…何だよ…?」
その時だった。
「んああああッッッッ!!!!」
体に電流が流れるような感覚がして凱は思わず声を上げ、体を仰け反らせた。そしてその刺激以上に、熱いものが体に込み上げて来るのを感じた。
「…あ…あ…あ…ッ!!」
凱の体がビクビクと跳ねる。
「…フフ…ッ!!」
凱の正面。2本の足の付け根にある凱の男としての象徴が小さな手に握られている。
「…て…、…て…め…え…ッ!!」
油断していた。ただ、自身に寄り添っているだけだと思っていた。
「…相変わらず、大きなオチンチンだねぇ…!!」
そう言ったトランの、凱のそれを握っている右手がゆっくりと臍の方へ向かって動いた。
「んんんッッッ!!!!」
凱のそれがゆっくりと臍の方へ押し出される。その瞬間、物凄い快感の電流が凱の体に流れ、思わず呻き声を上げる。と、その時だった。
…グシュッ!!
鈍い音が聞こえたかと思った途端、ブラックコンドルのバードニックスーツの、光沢のある黒い競泳用水着のようにあしらわれた部分がじんわりとその光沢を失った。
「アハハハハハハッッッッッッ!!!!!!」
突然、トランが火が点いたように笑い始めた。
「…う、…あぁ…ッ!!」
凱の体がブルブルと震える。トランが自身の股間に送り込んでいた媚薬のような気力が、まだ残っていた。いや、更に引き出されたと言った方がいいかもしれない。
「…や、…やっぱり、…物凄く感じちゃって…たんだね…ッ!!」
目の前で両手をパンパンと何度も叩きながら、狂ったように笑うトラン。
「…わ、…笑うなぁッ!!」
凱がどんなに威勢のいい声を上げても、今のトランには全く通用しないのは分かっていた。だが、自身の恥ずかしさを隠すため、凱は敢えてそうせざるを得なかった。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
ドクンドクンと心臓が高鳴り続け、体が熱くなって行く。と同時に、自身の股間のそれは大きく勃起し、ベルトを窮屈そうに押し上げているのが分かった。ブラックコンドルのマスクの中が暑い。
「…く、…っそおおおお…ッッッッ!!!!」
「フフフ…!!」
目の前には、勝ち誇った笑みを零すトランがいる。
「…ちょっとからかいすぎたかな…?」
不意にトランはそう言うと、ゆっくりと凱に近付いて来る。
「…く、…来る…な…ッ!!」
後ずさろうにも、両手両足を拘束されているので身動きが取れない。出来ることと言えば、腰を引いて、情けないがくの字の格好をするだけだ。
「…フフフ…ッ!!」
ゆっくりとトランの左手が伸び、凱の腰に手を回す。
「…や、…止めろ…ッ!!」
その手の力が子供とは思えないほど強く、どんなに抵抗を試みても、凱の腰はグッと前へ突き出されてしまった。
「…ちょっと痛め付けすぎたからさ…!」
そう言ったトランの右手が、静かに凱のそれを包み込んだ。その途端、
「んんんんッッッッ!!!!」
と、凱が再び呻き声を上げた。
「…感じちゃうの?」
そう言いながら、トランの右手がゆっくりと動き出す。
「…ん…ッ!!…あ…は…ッ!!…んん…ッ!!」
その手の動きに合わせるかのように、凱が声を上げる。
「アハッ!!我慢しなくてもいいのに…!!」
トランはそう言うと、大きく勃起している凱のそれを握り、ゆるゆると上下し始めた。
クチュッ!!クチュクチュクチュッ!!クチュクチュクチュクチュッ!!
淫猥な音がはっきりと聞こえ、
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と、凱が喘ぎ声を上げる。
「やッ、止めろおおおおッッッッ!!!!」
ゾワゾワとした感覚が凱を襲う。
「フフフ…ッ!!」
トランは不気味な笑みを浮かべたまま、凱のそれを上下し続ける。
クチュクチュクチュ…ッ!!グチュグチュグチュ…ッ!!
その時、凱のそこから聞こえて来る音が少しずつ濁り始めたのが分かった。
「ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!」
ブラックコンドルのマスクが大きく左右に揺れる。
「…や、…止めろ…ぉ…ッ!!…っく…ッ!!…止めてくれええええッッッッ!!!!」
体を大きく身悶えさせながら、叫ぶしかない凱。
グチュッ!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
凱のそこからは淫猥な音が更に大きくなり、光沢のあった黒い競泳水着のようなデザインのその部分がぐっしょりと濡れている。そして、そこからは白濁とした、粘着質な液体がトロトロと溢れ始めていた。
「…さぁ…!」
トランの、凱のそれを上下する手の動きが少しずつ早くなって行く。
「んああああッッッッ!!!!っくぅぅぅぅッッッッ!!!!うがああああッッッッ!!!!」
ブラックコンドルのマスクが激しく左右に揺れる。と同時に、凱の叫び声も更に大きくなって行く。
その時だった。トランの目がカッと見開かれたかと思った瞬間、
「…イケ…ッ!!」
と言う声と同時に、トランの凱の股間のそれを上下運動する手の動きが更に早くなった。
「うぐわああああああッッッッッッ!!!!!!」
凱の体が、これ以上はないと言うほど大きく仰け反る。
「ああああ…ッッッッ!!!!…イ、…イ、…イクウウウウッッッッ!!!!くそったれええええええッッッッッッ!!!!!!」
そして、凱の絶叫と、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と言う淫猥な音が辺り一面に響き渡り、凱の股間の先端からは夥しい量の白濁の液体が宙を舞い、辺り一面に飛び散ったのだった。