ちぎれた翼U 第23話(最終話)
「オラオラオラオラアアアアッッッッ!!!!」
「ひぎゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
荒涼とした大地に響き渡る2人の男の声。そして、
グジュグジュッッッッ!!!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!
と言う淫猥な音も響き渡っている。
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ほぼ全裸の状態のレッドホーク・天堂竜は荒涼とした大地に寝そべり、両足を高く突き上げ、喘ぎ声を上げ続けていた。そんな竜の秘門の周りは赤く腫れ上がり、赤い液体が見え隠れしていた。
「…はッ…、…はッ…!!」
それとは反対に、光沢のある白と黒を基調としたバードニックスーツに身を包んだ男が竜の股の間に入り込み、懸命に腰を振り続けている。ブラックコンドル・結城凱。
今、2人は凱の大きく勃起したペニスと、竜の秘門で1つに繋がっていた。だがそれは、竜の体の変化を意味していた。
それまでは恐怖に萎縮していた竜のペニス。それがむくむくと頭をもたげ始めていたのだ。
「ははッ!!おい、竜ッ!!オレのテクニックに狂っちまったか?」
竜のペニスが少しずつ勃起して行くのを見つけた凱が嬉しそうに声を上げる。
「だったら、こいつはどうだ?」
凱はそう言うと、ゆっくりとペニスを抜き差し始めた。そして、ある一点を通り過ぎた瞬間、
「ああッ!!」
と竜が声を上げたのだ。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
呆然と凱を見上げる竜。
「…ククク…!!」
その時、凱は再び不気味な笑みを浮かべた。
「…そうか、竜…!!…ここが…!!」
そう言いながら、ゆっくりと腰を動かす凱。
「…ここがッ、…てめえの命取りだああああッッッッ!!!!」
次の瞬間、凱の腰が物凄い勢いで前後し始め、竜の声が出た一点をその巨大なペニスで集中的に擦り始めたのである。
「ひがああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
竜は顔を真っ赤にし、体を弓なりにして叫び続ける。首筋には血管を浮き立たせ、頭がぶんぶんと左右に揺れる。
「オラオラオラオラアアアアッッッッ!!!!」
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時だった。
ビュルッ!!ビュルルルッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
竜のペニスから、まだ残っていたのかと言うほど大量の精液が再び飛び出し、竜の小麦色の肌を白く染めた。
「…オレも…ッ、…イィクウウウウッッッッ!!!!」
竜と同じように顔を真っ赤にした凱が呻いたかと思うと、腰をこれでもかと言うほど、竜の最奥部へグンと突き刺した。
ドブッ!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
鈍い音が響き、凱の精液が竜の体内へ注がれた。
夕陽が差し込む荒涼とした大地に、再び静寂が戻って来ていた。ぐったりと地面に横たわったままの竜を、トランザと凱が見下ろしている。
「…」
竜は目を開けたまま声も上げず、ピクピクと体を痙攣させていた。その体は夕陽の光を浴び、汗と竜が出した淫猥な液体でキラキラと輝いていた。
「…ご苦労だったな…!」
トランザが静かにそう言った時だった。その隣りにいたはずの凱が消え、代わりに全身黒ずくめのグリナム兵が不気味な声を上げながら1体立っていたのである。
「…フッ!!」
トランザが鼻で笑う。
「…俺の力でブラックコンドルの幻影を見せ、他の仲間のところからブラックコンドルが消え、目の前に現れたと言う偽りの会話を信じ込ませた。そして、仲間に陵辱される屈辱を味わわせた。…そのなれの果てがこれだ…!!」
トランザがそう言った時だった。隣りにいたグリナム兵が不意に奇声を上げ始めたかと思うと、大きな黒い翼を持った異形の者へと変化したのである。
「…バイオ次元獣ホークコンドル…!!」
トランザはニヤリと笑い、
「…さぁ、…最後の見せしめと行こうか…!」
と言った。
「たッ、大変だああああッッッッ!!!!」
スカイキャンプ。
イエローオウル・大石雷太が血相を変えて飛び込んで来た。
「どしたの、雷ちゃん?」
ブルースワロー・早坂アコがのほほんと言い、その横でホワイトスワン・鹿鳴館香が無言で雷太を見つめる。
「テレビッ!!テレビッ!!」
雷太はそう言うと、基地の中にあるモニターのスイッチを押した。
『愚かなる地球人達よ…!』
そこに映し出されたのは、トランザの上半身。凛とした佇まいで、雷太達を見つめている。
『ジェットマンは既に倒れた。お前達に最早、希望はない!』
「…え?」
アコが声を上げる。
「どう言うことですのッ!?私達がいるではありませんかッ!?」
香も信じられないと言う表情を浮かべて声を上げる。
「…竜はッ!?」
雷太が立ち上がる。その時だった。
『…ッ!!』
モニター越しに、トランザが甘い吐息を漏らした。
「「「!!!!」」」
その映像を見た途端、雷太、香、アコはトランザの言った意味が分かった。
ジュボッ!!ジュボッ!!
淫猥な音が聞こえたと思った次の瞬間、トランザの体全体が映し出され、モニターに背を向けるようにして蹲っている男がいた。その男に雷太達は見覚えがあったのだ。
「…りゅ、…竜…ッ!?」
時折、ちらちらと見える光沢のある赤と白を基調としたバードニックスーツ。それは今、竜の手首と足首だけしか残されておらず、あとは一糸纏わない姿となっていたのである。
『…ククク…!』
トランザが低く笑う。
『…こいつは元ジェットマンのレッドホーク。…こいつの性器から溢れ出るエネルギーを全て奪い、今やこいつは抜け殻も同然。…見ろ。これが今のこいつの姿だ…!』
そう言うと映像がズームして行く。
「…ん…、…んむ…ッ!!」
トランザの鎧から突き出した、大きく勃起したトランザのペニスを頬張る竜。その目は虚ろになり、生ける屍同然と化していた。
『こいつは俺の生けるコレクションとなった。…そして…!』
そう言ったトランザの後ろへ、あの大きな黒い翼を持った次元獣が現れた。
『こいつはバイオ次元獣ホークコンドル。このレッドホークと、先に処刑したブラックコンドルのエネルギーをブレンドし、作り出した究極の生命体!2人のジェットマンの力と技と、その頭脳を持ち合わせたこいつには誰にも勝てんッ!!この地球は俺のものだッ!!ハーッハッハッハッハ…!!』
モニターはトランザの高笑いと共に砂嵐へと変わった。
「…い、…いやああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
香が絶叫する。
「…そ、…そんな…!」
アコが力なく崩れ落ちる。
「…凱だけじゃなく、…竜までも…ッ!?」
「…終わりだ…!」
雷太がしゃくり上げる。その体がガタガタと震えている。
「…もう、…ジェットマンも、…この世界も…!!」
ピッ!ピッ!
そんなことにお構いなしに、病室に横たえられている凱に取り付けられている様々な器具が、いつもと同じ音を立てている。
未だに意識の覚めない凱。
だが、そんな雷太達の声が聞こえていたのか、凱の目から一筋の涙が零れ落ちた。
ちぎれた翼U 完