歪んだ友情 第5話
豪に壁にもたれるように言われ、突然、衝撃音と共にX字に拘束されたイエローライオン・丈。
「…君を処刑するのさ、…丈ッ!!」
突然、豪がニヤリとしたかと思うと、そう言い放った。その目がギラギラと輝いている。
「どッ、どう言うことだよッ、豪おッ!?」
丈がその拘束を引きちぎろうとする。しかし、イエローライオンに変身していても、その拘束具は簡単に外れるようなことはなかった。
「…おッ、お前ッ!!真人間に戻ったんじゃねぇのかよッ!?」
丈が顔を真っ赤にし、豪を睨み付ける。その時、不意に豪の顔が慌てた様子になり、
「あッ!!違う違うッ!!そう言う意味じゃないよッ!!」
と言った。
「…」
だが、それでも丈は警戒心を解いてはいない。
「僕はちゃんと真人間に戻ったよ!!ただ、もっと丈を気持ち良くしてあげたいだけだよッ!!」
すると豪は、丈に静かに抱き付いた。
「…僕はただ、丈を気持ちよくしてあげたいだけなんだ。…あの時は僕が気持ち良くさせられてばかりだったけど、今度は僕が丈を気持ち良くしてあげたい。でも、普通のやり方じゃ、面白くないだろ?だから今回は、普通の人間に、罠にかけられた正義の味方がやられるって設定にしてみたんだよ」
豪はそう言うと、はにかんだ笑顔で丈を見上げた。
「…本当…か?」
丈がそれでも訝る。すると、みるみるうちに豪が泣きそうな表情を浮かべた。
「…丈…。…僕を、…信じていないのかい…!?」
「…い、いや、そ、そう言うわけじゃ…」
「酷いよ、丈ッ!!僕は本当に真人間に戻ったって言うのに…ッ!!僕はこんなにも丈のことが好きなのにッ!!丈だって僕のことを守ってくれるって言ったのにいいいいッッッッ!!!!」
豪はそう泣き叫ぶ。これには丈も参ってしまった。
「おッ、落ち着けよッ、豪ッ!!わッ、悪かったってッ!!」
「…うっく…ッ!!…ふ…ッ!!…ぐうううう…ッッッッ!!!!」
しゃくり上げる豪。
「…な、泣くなよ、豪。…オレが…、…悪かったよ…」
「…丈…」
すると丈は苦笑して、
「そもそもお前がオレを処刑するなんて言ったから、思わず警戒しちまったんだ」
と言った。すると豪ははっとした表情になり、
「…ごめん…」
とやや俯き加減で言った。
「いいって!!気にすんなよッ!!…それよりさ…、…豪…」
急に真顔になり、ちょっと顔を赤らめる丈。
「?」
豪はきょとんとした表情で丈を見上げた。
「…これ…。…鎖、一度、外してくれねぇか?」
「え?」
すると丈は更に顔を赤らめて、
「…お前を、…抱きしめたい…!!」
と言った。
「…うん…!!」
豪もややはにかんで微笑み、素直に鎖を解いた。その瞬間、豪は物凄い力で丈に抱き締められていた。
「…丈…ッ!!」
豪は静かに目を閉じ、丈の背中へ腕を回した。
「…豪…ッ!!…お前はッ、…オレが必ず守るからなッ!!」
そう言うと丈は、豪の右腕をそっと取った。そして、自身の2本の足の付け根部分に息づく、丈の男としての象徴であるペニスを静かに触らせたのだ。
「んッ!!」
丈が一瞬、ピクリと体を反応させる。
「じょ、丈ッ!?」
豪が驚いて声を上げる。
「…オレのここを…、…お前の…、…好きに…、…してくれ…!!」
「…うんッ!!」
豪は、手のひらの中で丈のペニスがみるみるうちに勃起して行くのを感じていた。
「…じゃあ、また拘束するね!!」
豪はそう言うと、丈の両腕を再び頭上に上げ、鎖で拘束した。
「…オレ…、…オレ…ッ!!…豪に、…思い切りやられてぇ…ッ!!」
不意に丈が言った。
「え?」
豪が思わず聞き返す。すると丈はややはにかんで、
「…誰か一般の人間にライブマンになったオレがやられるんじゃなくて、オレは親友の豪に犯されてぇんだ!!」
「…うんッ!!」
豪の顔が輝き、満面の笑みが零れた。
「じゃあ、丈。目を閉じてうな垂れてくれるかな?睡眠薬を飲まされて気絶して、その間にここに連れて来られて鎖に繋がれてしまったって設定から始めたいんだけど…」
「そこまで設定してるのかよ」
苦笑する丈。
「…ダメかい?」
豪がやや心配そうに尋ねる。
「いや、ダメじゃないさ!!お前の好きにさせてやるぜ!!」
「それで丈は思い切り抵抗するんだ。でも僕にやられちゃうんだけどねッ!!」
「分かってるってッ!!」
丈はそう言うと、
「思い切り、やられてやるさ!!」
と悪戯っぽくウィンクしてみせた。
「…じゃあ、始めるよ?」
豪がそう言うと、丈は静かに目を閉じ、ガクリと首を垂れた。
「…う…、…んん…」
ゆっくりと目を開ける丈。
「…ここ…は…?」
辺りをキョロキョロと見回す。
「んなッ!?…なッ、何だよッ、これッ!?」
丈は、両手両足が拘束されているのに気付いたふりで、大きく目を見開いた。
「…そッ、…それにオレッ、…イエローライオンに…ッ、…変身してる…ッ!?」
丈はそう言いながら、鎖をガチャガチャと派手に振ってみせる。
「気が付いたかい、丈?」
その声に振り返る丈。
「…ご、…豪…?…なんで、…お前が、…ここに…?」
丈は理解出来ないと言う表情をする。
「…フフ…ッ!!」
不意に豪が笑い出した。
「…君をここに連れて来たのは…、…僕なんだよ、丈…!!」
豪の顔に赤みが差している。余程、興奮しているのだろう。
「…君を、…僕を守るナイトにしたくてね…!!」
「…お前を、…守るナイト…?」
「そうだよ」
すると豪は丈に近付き、丈の背中に腕を静かに回した。
「…なッ!?…何だよッ、豪ッ!?…はッ、…離せよ…ッ!!」
丈が思い切り体を揺らす。そのたびにガチャガチャと鎖が音を立てる。
「…僕を守るナイトにするためにね、君のパワーを全て吸い取り、腑抜けにするのさ!!」
「…何…だと…!?」
すると豪は丈を見上げ、不敵に笑った。
「丈、君は僕の頭の良さを知っているよね?僕は君がライブマンだって言うこともちゃんと知っている。それに君のパワーの源がどこかさえもね!!」
「…ま、…ま…さ…か…!?」
丈の顔から血の気が引いて行く。
「そう。そのまさかだよ!!僕は君が好きなんだ!!だから、君の体を僕の自由にさせてもらうのさ!!でも君の方が力はあるからね、こうやってちょっと手荒な真似をさせてもらったってわけさ!!」
「…や、…止め…ろ…!!」
丈の顔に豪の顔が近付いて行く。丈が恐怖におののくふりをする。
「…丈、…好きだよ…。…キス…、…したいよ…!!」
「止めろオオオオッッッッ!!!!」
そう言いながらも丈は、豪に顔を近付けた。
「んんッ!?」
お互いの唇が触れ合った瞬間、丈は目をカッと見開いた。
…クチュッ!!…クチュクチュ…ッ!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
淫猥な音が響き渡る。お互いの舌や唾液が絡み合う。
「…はぁ…ッ!!…はぁ…ッ!!」
やがてお互いの唇が離れた時、丈は大きく息をしていた。
「…ご、…豪ぉ…ッ!?」
恐怖に怯える丈。しかし、口元は緩み、静かに微笑んでいた。
「…さぁ、丈。…じっくりと君を料理させてもらうよ…!!」
そう言う豪は子供のように悪戯っぽい笑みを浮かべ、丈を静かに見上げていた。