機械の奴隷 第11話
それから数日が経った。
「…う〜ん…」
このところ、昌平は様子がおかしい。
「…何だ、…この…感覚は…?」
仕事をしている時も、のんびりと寛いでいる時も、下半身を襲って来るおぞましい感覚。下腹部の奥底がじんじんと熱くなり、がっしりとした2本の足の付け根部分が妙な感覚に囚われる。そして、気が付くと昌平の男としての象徴であるペニスが頭をもたげ、勃起しているのだ。
「…最近、…発情期…?」
自室に籠った昌平はそう呟くと、鮮やかな水色の制服の上から2本の足の付け根に息づくペニスを揉みしだき始めた。
「…ヤバ…ッ!!」
その時、昌平はおもむろに制服のズボンのベルトを外し、一気に足元までずり下ろした。
「…うわ…ッ!!」
昌平のトランクス。そこは今、大きなテントを張り、その先端部分にはてらてらと照り輝く淫猥な液体が染み出ていた。
「…く…ッ!!」
堪え切れず、昌平はそのトランクスをも足元へずり下ろす。すると、バチン、と言う音と共に、昌平の大きく勃起したペニスがそそり立った。そして、枕元に置いてあったティッシュを何枚か取り、それでペニスを覆い、ゆっくりと上下に動かし始めたのだ。
…クチュッ!!…クチュクチュ…ッ!!
淫猥な音が聞こえ始め、
「…ん…ッ、…んん…ッ!!」
と、昌平は顔を真っ赤にしながら甘い吐息を漏らす。
これが、昌平の自慰行為のスタイルだった。いきり立ったペニスを覆うように、幾重にも重ねたティッシュを宛がう。そして、そのまま刺激を続け、やがて絶頂に達した時には昌平のペニスから溢れ出る淫猥な液体はそのティッシュの中に収まり、周りを汚すことなく済ませることが出来るのだ。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
その淫猥な音は大きく、そして長くなって行く。
「…ああ…ッ!!…ああ…ッ!!」
昌平の右手の動きが少しずつ早くなり、同時に呼吸も荒々しくなって行く。それから程なくして、
「…ああ…ッ!!…イキそ…!!」
と言ったと思ったその瞬間、
「ああッ!!イクッ!!イクイクイクイクッッッッ!!!!」
と言い、体を跳ねらせたその瞬間、
ドブッ!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
と言う鈍い音がし、昌平のペニスを包んでいたティッシュがじんわりと染みを作り出して行った。
「…はぁぁ…」
大きく溜め息を吐くも、すぐに、
「…何か、…違うんだよなぁ…」
と言うと、
「…あの夢は、いったい何なんだ…?」
と独り言のように言い、改めて大きく溜め息を吐いた。
「…ここは…?」
夢の中。
昌平は薄暗い部屋の中で、無機質な台に拘束されていた。オーグリーンに変身し、マスクは外された状態で。その鮮やかな緑色のスーツが、昌平にだけ当たるライトによってキラキラと光り、昌平のがっしりとした体付きを淫猥に浮かび上がらせていた。
「…く…ッ!!」
両手は肩の位置で真っ直ぐに横に、そして両足は大きく広げられ、その手首と足首には分厚く、頑丈そうな鉄の鉄板状の手錠がかけられている。
「…ふんぬ…ッ!!…う…おおお…ッッッッ!!!!」
その鉄板状の手錠を引きちぎろうと懸命に手首足首を動かすが、パワーファイターな昌平でもそれを引きちぎることが出来ない。
「…く…っそ…オオオオッッッッ!!!!誰だああああッッッッ!!!!」
薄暗がりの闇へ向かって怒鳴ったその時だった。
…ガシャン…、…ガシャン…ッ!!
何か鉄の塊が動くような音が聞こえ、その闇の中からゴツゴツとした体付きの物体が現れた。
「…だッ、…誰だッ、お前はッ!?」
昌平が怒鳴るも、その物体は無言のまま、昌平へ近付く。そして、いきなり昌平の2本の足の付け根部分にある昌平のペニスへと手を伸ばし、キュッと握ったのだ。
「んあッ!?」
突然の刺激に、昌平はビクリと体を跳ねらせる。そして、顔を真っ赤にして、
「んなッ、何しやがんでええええッッッッ!!!!」
と叫んだ。だが、その物体は無言のまま、昌平のそれを、そのゴツゴツとした手で撫で始める。
「…やッ、…やめ…ッ!!…んん…ッ!!」
明らかに戸惑っていた。機械のゴツゴツとした手なのに、その触り方は優しく、柔らかく、まるで女性に愛撫されているかのような、そんな感覚だったのだ。
「…や、…止め…ろ…ッ!!」
そんなだから、昌平のそこはあっと言う間に勃起し、オーグリーンのスーツの中でその形をクッキリと現した。
「…ああ…ッ!!…く…ふ…ッ!!」
ビクッ、ビクッ、と体を痙攣させながら、昌平がその甘い感覚に酔い痴れようとしたその時だった。
ブスッ!!
突然、昌平のペニスを激痛が襲った。
「…ッ!?」
気が付いた時には、昌平のペニスはオーグリーンのスーツごと持ち上げられ、体と垂直になっていた。そして、その先端部分にはキラキラと光る銀色の針のようなものが突き刺さり、その先には半透明のチューブのようなものが取り付けられ、その端には漏斗のようなものが付いていた。
「…あ…あ…あ…あ…!!…うぅぅぅぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
熱い鉄の塊を押し付けられたようにその部分が熱い。そして程なくして激痛が再び襲って来て、昌平は悲鳴を上げた。
「痛ってええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!…そッ、…そいつを…ッ、…抜いて…くれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
昌平がどんなに叫んでも、その機械のようなゴツゴツとした物体は無言のまま、今度はそのチューブの漏斗の部分を口元に持って行き、そこからキラキラと眩く光るドロドロした液体を吐き出したのだ。そしてそれは半透明のチューブの中を伝って行き、昌平のペニスの中へと流れ込んだ。
「うぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その瞬間、昌平のペニスが俄かに熱を帯び、更に大きく勃起したように見えた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
顔を真っ赤にし、目を大きく見開き、信じられないと言う表情でそれを見つめ続ける昌平。
「…止めろ…!!…もう、…止めてくれ…!!」
そのゴツゴツとした物体は、今度は昌平のペニスに突き刺さっている銀色の針のようなものを、ゆっくりと上下に動かし始めた。それはつまり、昌平のペニスの中でそれが何度も何度も抜き差しされることを意味していた。
グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
「…ぐお…、…おおおお…ッッッッ!!!!」
激痛と同時に、じんじんとした熱く、おぞましい感覚が体の奥底から込み上げて来る。
「…止め…ろ…オオオオ…ッッッッ!!!!」
はぁはぁと呼吸が荒くなり、昌平の意識は次第にぼんやりとして行った。