そして僕らは大人になる 第3話
「うぐッ!?」
突然、首が絞まり、俺は両腕を小太郎の右腕に掛けた。
「…く…ッ、…苦しい…ッ!!」
別に小太郎の腕の力が強いわけではなかった。それについては全く苦しくなかったんだけど、小太郎が体重をグイグイと後ろへ掛けているため、それが本当に苦しかった。それに対し、小太郎はヒーローとしての俺が苦しんでいると思っていたようで、
「…ククク…。…さぁ、キングレンジャー!もっと苦しめッ!!」
と言うと、グイグイと背後へ引っ張り始めたんだ。
「…な…、…んな…!!」
背後から体重を掛けられ、俺の体がゆっくりと傾いて行くと、
「うわああああッッッッ!!!!」
と悲鳴を上げて、俺は背後へ小太郎と一緒に倒れていた。
「だ、大丈夫かッ、小太郎ッ!?」
もしかしたら、小太郎の上に伸し掛かっているかもしれない。そう思ったが、
「オレは大丈夫だよ〜♪」
と言う小太郎の呑気な声が聞こえ、俺の両横に明るい水色のジャージに包まれた小太郎の両足が見えていた。
「じゃあ、リキ。万歳してよ!」
俺は小太郎の股の間に頭を置くようにして小太郎を見上げている。そんな小太郎は相変わらず無邪気な笑みを浮かべ、ニコニコと俺を見下ろしていた。
「…こうか?」
小太郎に言われるままに万歳をする俺。そんな俺の両手を、小太郎の両手がしっかりと持った。
「…ククク…。罠に掛かったな、キングレンジャー!」
コウの声が聞こえた時、俺は両足首がコウに掴まれるのを感じ、更に、俺の股の間にコウの右足が捩じ込まれたのを感じた。
「…な…!!」
声を上げる間もなく、
「食らえええええッッッッ!!!!」
と言うコウの声と共に、俺の股の間に捩じ込まれたコウの右足が激しく動き出した。
「うあッ!?ああッ!?ああッ!!ああッ!!」
間髪入れずに与えられるくすぐったい感覚に、俺は思わず声を上げる。
コウの右足。真っ白な靴下の、足の裏部分が土色に汚れ、はっきりと足の形が浮き出ているそれで俺の股下部分が刺激される。
「うぅわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その強烈な刺激に、俺は悲鳴を上げるしかなかった。
電気アンマ。股下に足を捩じ込ませ、小刻みに上下に刺激する。これは大人になってから分かったことなのだが、そうされることによって、股下にある前立腺が刺激され、それが脳へ快楽の刺激として伝わり、海綿体が充血し、男としての象徴であるペニスが勃起すると言う仕組みになっていた。だいたいの人はそこまでなのだが、中にはその快楽に耐え切れず、射精すると言う人もいるらしい。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
小太郎に両手をしっかりと握られ、身動きが全く取れない俺。
「…フフッ!!」
小太郎も嬉しそうに笑っている。いや、振り解こうと思えば、小太郎の力なんてあっと言う間にねじ伏せることが出来た。だが、今、それをやってしまえば、小太郎がちょっとかわいそうな気がしたんだ。
「…やッ、…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
今の俺に出来ることと言えば、顔を真っ赤にし、悲鳴を上げて頭を左右にブンブンと振ることくらいだった。
「ふはははは!!苦しめッ!!もっと苦しむのだッ、キングレンジャーッ!!」
コウの嬉しそうな声が聞こえる。
「…ぐ…ッ、…おおおお…ッッッッ!!!!」
どんなに懸命に堪えようとしても、コウの右足が的確に俺の股下の前立腺を責めて来る。
コウとは何度も電気アンマのやり合いをしていた。
「ジャンケンして、負けた方が電気アンマの刑な!!」
ニヤニヤと笑うコウ。そして、勝った方が負けた方に電気アンマをすると言うことをしていた。
正直に言えば、コウの電気アンマは本当に上手で、気持ち良いの一言だった。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
普通、電気アンマと言えば、股下に右足を捩じ込ませ、小刻みに刺激を繰り返す。だいたいの人間が足を上下左右に乱暴に揺するものだから、ズボンや下着の生地が擦れ、痛いだけの電気アンマだったりする。
だが、コウの右足は、それこそ、本当に振動を与えて来るだけの機械のような動きをする。しかも、一番気持ち良い部分を的確に刺激して来るものだから、その快楽が俺のペニスに伝わって来る。
「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その刺激に、俺のペニスがウズウズしているのが分かった。そして、それがじわじわ熱くなり、少しずつ硬さを増し始めているのも。
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
小学校高学年くらいにもなれば、それなりに知識もある。このままコウに電気アンマをやられ続ければ、どうなるかさえも分かっていた。
だが、コウはそれよりも凄いことをやってのけた。
「覚悟しろよ、リキッ!!」
そう言った時、コウの目がギラリと光ったのが分かった。そして、俺の股下に電気アンマを掛けていた右足を、ゆっくりと俺の体の方へ動かし始めたのだ、
「…んまッ、…まさか…ッ!?」
コウの右足が上って来るところにはまず、俺の男としての機能を作り出している2つの球体があり、その上に勃起しかけているペニスがあった。
「…止めろ…!!」
俺の声が震える。俺は真っ赤になった顔を上げ、その光景を恐る恐る見つめていた。
「…フッフッフ…!!」
コウの右足が俺のペニスに載った途端、
「おりゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と、そのまま右足を小刻みに動かしたのだ。その途端、俺の体に、さっきとは違った強烈な電流が流れた。
「うぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺が体を弓なりにし、叫んだその時だった。
…グチュッ!!
俺の下着の中で俺のペニスが音を立てたのが分かった。
「とどめだああああッッッッ!!!!」
その時、コウが俄かに立ち上がったかと思うと、俺の両足をさっと持ち上げた。そして、俺のペニスに載せている右足を高速に、ちょっとだけ乱暴に動かしたんだ。
「ぐぎゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺、絶叫。その刺激があまりに気持ち良く、俺のペニスがじんじんと痺れているのが分かった。と同時に、
グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!グジュグジュグジュグジュッッッッ!!!!
と言う淫猥な音がしていたのも分かった。
「どうだああああッッッッ!!!!とうとうキングレンジャーを倒したぞおおおおッッッッ!!!!」
コウが得意げに叫ぶ。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
全てから解放された俺は、ただ、自分の股間を押さえてぐったりするしか出来ないでいた。
「…あ…」
その時、俺は見た。勝ち誇った笑みを浮かべながら、俺のペニスに電気アンマをしているコウの真っ白なジャージ。その2本の足の付け根部分。コウの男としての象徴であるペニスが息づくその部分が大きく前へせり出していたのを。