そして僕らは大人になる 第15話
コウが手にしていたもの。細長く、見た目的にはマイクのように見える。尾っぽのところにコードが付き、それがコンセントプラグへ挿し込めるようになっている。そして、先端部分は丸みを帯びている。
それを手にしながら、コウは肩凝りを解すやつだと言った。
「…ふ、…ふ〜ん…」
その時、俺は間抜けにも納得し、普通に頷いていた。
「…って、そんなわけねぇだろうがああああッッッッ!!!!」
ツッコむ、と言う考えが頭になかったんだ。
この時、俺の心の中にはおぞましい感情しかなかった。コウが今、手にしているものが恐らく、「イイモノ」なんだろう。それがどのように使われるのか、それで俺が物凄い快楽を得ることが出来るのか、そんな考えがグルグルと頭の中を巡り、正常な思考能力が欠落していた。
「…よ、…っと…」
コウがそのスイッチを入れると、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!
と言う低い振動音を立てながら、そのマイクのようなものは小刻みに震えている。
「…お、…お前…。…マジで肩が凝ってるのか?」
とは言え、コウに俺のおぞましい感覚を悟られたくなかった。だから、俺は敢えて普通を装った。
「うん。時々ね。普段からあんまり運動しないし」
コウはそう言いながら、それを自身の肩に宛がった。
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!
低い振動音がコウの体を小刻みに揺らし、
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…」
と、何とも間抜けな声を出した。
「ぷッ!!」
そんなコウの姿に俺は思わず吹き出す。するとコウは、
「普通は肩凝りや筋肉の凝りを解すのに使うんだけどぉ…!!」
と言ったかと思うと、その目をギラリと光らせた。
「こんなふうにも使えるんだよねッ!!」
その時だった。
俺の体に、今まで感じたことがないような強烈な電流が流れ、
「うああああッッッッ!!!?」
と素っ頓狂な声を上げた。
「ああッ!?ああッ!?ああッ!!ああッ!!」
目を大きく見開き、体を大きく弓なりにして短い悲鳴を上げる俺。今までに感じたことがない強烈な刺激。
「…ククク…!!」
コウが低く笑っている。そして、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!
と言う小刻みな振動は俺のペニスを刺激していたんだ。
「…どう、リキぃ?…これが、…イイモノ…、…だよ…ッ!!」
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
その強烈な振動が俺をしっかりと捕らえている。今までに経験したことがない、強烈な刺激がくすぐったい。くすぐったい、と言うか、とにかく、何か、形容しがたい感じ。
「…や…ッ、…止めろ…ッ!!」
その刺激から逃れようと、俺は体を揺する。だが、そんな俺の行動を見抜いているかのように、
「無駄だよ、リキぃ!!この電マの刺激からは逃げられないのさ!!」
と言うと、俺の顔に自身の顔を近付け、
「…お前の精液、1滴残らず搾り取ってやるよ…!!」
と言ったんだ。
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…!!
その間も、コウが手にしている電マとか言うやつの振動は俺のペニスを刺激し続ける。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
俺はビクビクと腰を上下に動かし、ドスンドスンと言う音を立てた。
「…止めろ…ッ!!…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
俺のペニスが今までにないほどに硬く勃起し、ビクッ、ビクッ、と何度も何度も脈打つ。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
下腹部の奥底から込み上げて来るおぞましい感覚に、俺はパニックになっていた。
「…ククク…!!」
コウは相変わらずニヤニヤと笑っている。
「さぁ、イけッ、リキッ!!お前の精液を1滴残らず搾り取ってやるッ!!」
コウはそう言うと、俺のペニスに宛がっている電マを更にグッと押し付けた。
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
その勢いが強くなった途端、俺の体にはそれまで以上に強烈な電流が流れ、
「ぐがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と叫んでいた。
「…止めろ…ッ!!…止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
俺のペニスがビクビクと小刻みに脈打つ。下腹部の奥底から込み上げて来るじんじんとした疼きが今にも爆発しそうになっている。
「…イッ、…イキ…そう…ッ!!」
俺は顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じた。
その時だった。
不意に、コウが俺のペニスに宛がっていた電マをぱっと離したんだ。
「…え?」
本当に一瞬だった。今にも爆発しそうになっていた俺のペニスから刺激が遠退いた。その途端、俺のペニスが更に小刻みにビクビクと脈打った。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
何とも言いようがない感覚。
「…んぐッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
俺は目をギュッと閉じ、双丘の筋肉を何度も何度も強く締め付けた。
「…く…ッ、…かは…ッ!!」
「…ククク…!!」
そんな俺を見て、コウは相変わらずニヤニヤと笑っている。顔を赤らめ、目をギラギラとさせ、学生服のズボンのその部分を大きく盛り上がらせて。
「…コ…ッ、…コウ…ッ!!」
「さぁて、どこまで耐えられるかなぁ?」
そう言った時、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う低い振動音と共に、俺のペニスに再び強烈な刺激が加わった。
「ぐぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
落ち着きかけていた感覚が逆戻りする。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
引きかけていた波が再び戻って来て、俺は目をギュッと閉じたまま、頭をブンブンと左右に振った。
「…やッ、…止めて…ッ、…くれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
だが、コウは電マの刺激を止めようとしない。
「…イッ、…イクッ!!…イクッ!!」
今度こそ、俺は射精を覚悟した。
その時だった。
「まだまだああああッッッッ!!!!」
コウが大声を上げたかと思うと、俺のペニスに宛がっていた電マを再び離したんだ。