そして僕らは大人になる 第18話

 

 俺が男としての象徴であるペニスを初めてしゃぶられたのは中学校を卒業した時。相手は当然のことながら、コウだった。

 中学校を卒業して数日後、俺はまたコウの家へ遊びに行っていた。

「じゃあ、学生服で来てね!!

「…中学校を卒業したのにか?」

 高校生になるまでの間の束の間の休み。それなのに、コウは俺に学生服で来るように言った。詰襟の入った、黒くて金色のボタンの、どこにでもある普通の学ランと言うやつ。

「だってさ、高校生になったら制服もブレザーに替わっちゃうんだぜ?言い換えれば、これがリキの学ラン姿の見納めだろ?」

「…まぁ…、…な…」

 そうなんだ。

 学ランは中学生まで。高校生からは学生服はブレザータイプになる。

「分かったよ」

「ヨロシクゥッ!!

 そんなことを話した記憶がある。だが、それがコウの計画だったと知った時は既に時遅し、だった。

「卒業おめでとー、リキぃッ!!

 いつものようにニコニコしながら俺に抱き付いて来るコウ。コウのこの行動にもすっかり慣れてしまっていた。

「はぁ?お前だって卒業おめでとうだろうが」

 俺は苦笑すると、間近にあるコウの顔を見た。だが、その時のコウはニヤニヤしながら、

「フフッ!!

 と笑ったんだ。

「…な、…何だよ…?」

 何となく、嫌な予感がした。するとコウは、

「ねぇねぇ、リキぃ」

 と、いつものように何かをせがむような表情を見せた。

「…またか…?…お前、本当に好きだなぁ…」

 俺がそう言った時だった。リキはぷっと顔を膨らませたかと思うと、

「何だよッ!!リキだっていっつも気持ち良さそうにしてるじゃねぇかよッ!?リキのチンポが大きくなってるのが、何よりの証拠だろうッ!?

 と言ったんだ。

「リキは俺のヒーローなんだよッ!!黒いスパッツと汚れた白い靴下だけを穿いててさ、本当にカッコいいんだよッ!!

「…そ、…そう…?」

 俺的には何だか、変な感じはするのだが…。

「そうだよッ!!その姿で両手両足を拘束されてさ、弱点である乳首を舐められたり刺激されたりさ、チンポを電気アンマされたり、電マ攻撃で痺れさせたり。その時、苦しそうに悶えるリキが本当にカッコいいんだよ…!!

「…わ、…分かったよッ、コォッ!!

 ふんふんと鼻息荒く俺にズイズイと顔を寄せて来るコウに、俺はドン引いていた。

「…じゃ、…じゃあ…」

 半ば、コウに気圧されながら、俺は学生服とその下の白いシャツ、そして、半袖のTシャツを脱いだ。

「…なッ、…何だよ…ッ!?

 ウットリとした表情で俺を見つめているコウ。

「…リキぃ…。…やっぱ、カッコいい…!!

 そう言うと、コウは再び俺に抱き付いて来た。

「…え?…え?」

 俺の体が物凄い力で押されて行く。

「…ちょ、…コ…」

 コウ、と名前を呼ぼうとした時、俺はそのまま背後へ引っ繰り返っていた。

「うわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 ドサッと言う音と共に、俺はコウを抱きかかえたまま、ベッドの上へ引っ繰り返っていた。

「…痛ってぇ…!!

 背後に倒れた拍子に、俺は後頭部をぶつけていた。だが、コウはそんな俺にお構いなしに、

「…あぁ、リキ…。…リキぃ…!!

 と、俺の体をぎゅうぎゅうと締め付けて来る。

「…くッ、…苦しいよッ、コオオオオッッッッ!!!!

 あまりの息苦しさに悲鳴を上げたその時、俺は下半身に当たる硬いものに気付いた。

「…お…い…、…コウ…」

「ヘヘッ!!

 照れたように笑うコウ。そして、

「じゃあ、今日はこのまま縛っちゃおうかなぁ!!

 と言い出したんだ。

「え?」

 俺が戸惑っている隙に、コウは俺の両手を肩の位置で、そして両足を大きく広げてそこに付けてあったあのマジックテープの付いた太い紐のようなものでくるくるっとあっと言う間に拘束してしまったんだ。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 上半身だけが裸、下半身は学生服のズボンと薄汚れた白い靴下。

「…こッ、…これじゃあ、ヒーローじゃねぇじゃねぇかよッ!?

 俺が思わず声を大きくすると、コウは、

「いいんだよ、これで!!

 とニヤニヤしながら言う。

「今日は、変身前のヒーローが捕らえられてやられてしまうんだ!!

「…そ、…そう…なのか…?」

 ほっとするような、物足りないような…。

「あれ?リキぃ、もしかして、スパッツだけのエロい姿の方が良かった?」

 コウが悪戯っぽい笑みを浮かべて俺に聞いて来た。その瞬間、俺の顔は俄かに真っ赤になり、

「そッ、そんなんじゃねぇよッ!!

 と怒鳴り返した。

「…フフッ!!

 俺の上へ跨るようにして抱き付くコウ。そして、

「…じゃあ…」

 とだけ言うと、

「あむッ!!

 と言う声と共に、俺の右胸の突起に吸い付いた。

「あッ!!

 その刺激に、俺はビクリと体を跳ねらせる。

 …チュッ!!…チュクチュク…ッ!!

「…んく…ッ!!…ふ…ッ、…ああ…ッ!!

 コウの舌が俺の右胸の突起をくすぐる。その甘い感覚に、俺は喘ぎ声を漏らす。

 チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!

「…ふ…ッ、…く…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!

 その刺激が俺の体を支配した時、俺の下半身に息づく、俺の男としての象徴であるペニスがムクムクと頭をもたげ始めた。

 …いや、正確にはコウの家に来た時から、それは少しずつ頭をもたげ始めていた。

「…コ…、…ウ…」

「うん?」

 俺を見つめるコウ。だがすぐにフッと笑うと、

「いつからそんなに変態になったんだよ、リキぃ?」

 と言い、俺から離れた。そして、デスクのところまで行ったかと思うと引き出しを開け、あの、俺にとって最大の屈辱であり、最大の処刑道具である電マを取り出したんだ。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 それを見た途端、俺のペニスは一気にその形を完全なものにした。

「あはッ!!どれだけ変態なんだよ、リキは!!

「…く…ッ!!

 思わず顔を真っ赤にする。コウはニヤニヤしながら、電マの先を俺のペニスに近付けて来る。

「…止めろ…!!

「…ククク…!!…さぁ、…覚悟しろ、リキぃ…!!

 学生服のズボンのそこが大きく盛り上がっている。コウはそこへ電マを宛がうと、スイッチを入れた。しかも、振動の強い方だ。

 ヴウウウウウウウウウウウウウウウウンンンンンンンンンンンンンンンンッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 強い刺激が俺の体に強烈な電流を流した瞬間、

「うぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 と、俺は体を弓なりにして叫んでいた。

「…リキぃ…。…今日は、リキをちゃあんと、“卒業”させてあげるからね…!!

 コウの目がギラリと光った。

 

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