大義名分 第11話
…ガチャッ!!…ガチャガチャ…ッッッッ!!!!
沢村がどんなに体を捻らせたり、強く引っ張ったりしても決して千切れることがない鉄の鎖。その冷たく銀色に光るそれは、まるで沢村の焦燥心を嘲笑うかのようにただ無機質に動き続けるだけだ。
「…ん…ッ!!…んん…ッ!!」
シャイダーの銀色のマスクは破壊され、鬱血した顔が見えている。その鬱血は沢村が顔を真っ赤にすることで更に赤紫色に変色して見える。
「…や…、…め…ろ…!!」
時折、体がビクッ、ビクッ、と跳ねる。
「…ククク…!!」
そんな沢村の肩幅よりやや広めに広げられた両足の間にはブンがどっかりと腰を下ろし、シャイダーのコンバットスーツの隙間から手を忍ばせ、沢村の2本の足の付け根部分に息づく、沢村の男としての象徴であるペニスとその下に息づく2つの球体を妖しく撫でたり、揉み込んだりを繰り返していた。
「…お前のエネルギータンクに満タンになっているエネルギーを一滴残らず搾り取ってやるよ…!!」
ブンの手が沢村のペニスを揉んだり上下に擦る。そして、その手が円を描くように妖しく動き、ペニスとその下に息づく2つの球体を優しく愛撫する。その強弱の刺激に、
「んんッ!!んんッ!!んんッ!!んんッ!!」
と、沢村は眉間に皺を寄せ、短く呻く。
「あはッ!!シャイダーが感じてるううううッッッッ!!!!」
その光景を見ていたボーイが指を指して笑う。するとブンは、
「それがさぁ…」
と表情を暗くした。
「コイツのチンポ、全然勃たねぇんだよ…」
すると沢村は、
「…当たり…、…前…だ…ッ!!」
と言った。
「…男に触られて…ッ、…勃つわけ…、…ない…だろう…ッ!?」
「触られて感じてるのに?」
「…感じて…、…るんじゃ…、…ない…ッ!!」
真っ赤な顔でブン達を睨み付ける。
「…そ…、…そもそも…。…そ…、…んなことをして…、…何が楽しいんだ…ッ!?」
「これこれ。お止しなさい」
見かねたポーが溜め息を吐き、ゆっくりと沢村へ近付いて来る。そして、
「シャイダー。今、どんなお気持ちですか?」
と尋ねる。すると沢村も大きな溜め息を吐くと、
「…最悪だよ…!!」
と言った。
「そうでしょうね。我々に捕らえられ、屈辱を受けているのですから」
その時、ポーの目がキッと沢村を睨み付け、
「ですが、あなたへの屈辱はこれだけでは終わりません!!」
と言った。
「あなたへの屈辱。それはあなたのペニスをこの5人によって刺激させ、その刺激によってあなたが強制的に射精させられることです!!…そして…」
「…ッッッッ!!!?」
その時、沢村はぎょっとした表情を見せる。
「…ポ…、…ポー…?」
ポーの表情がウットリとしたものに変わり、何とも言えない妖しさで沢村を見下ろしていたのだ。
「…あなたのエネルギー…。…あなたの精液をこの私が飲み干す儀式を行うのです…!!」
「…どッ、…どう言うことだ…ッ!?」
自然に声が震える。その時だった。
「…ひ…ッ!?」
沢村が小さな悲鳴を上げたのも無理はない。
「…これが私の本当の顔…」
目の前には皺枯れた醜い化け物の姿。
「私の本当の年齢は1万2000歳。既に老化を過ぎ、このように醜い化け物同然の顔なのです。ですが、若い男性から溢れ出るエネルギーである精液を定期的に貰うことによって、この美貌を保つことが出来るのです」
その頃には、ポーの顔はいつもの中性的な顔立ちに戻っていた。
「このフーマ5戦士も、私の美を保つために役立ってくれています。彼らとも定期的に儀式を行い、その若き体内から溢れ出る精液をいただいているのです。代わりに、私は彼らに様々な能力を与えます。そこにいるジンとダイはそのペニスの形も美しく、精力も盛んです。この2人からは強靭なエネルギーをいただくことが出来ます」
そう言うと、ジンとダイは、
「「…ククク…!!」」
と低く笑うと、腰をグイッと前へ突き出した。
「…うあ…ッ!!」
その光景に、沢村は呆然となる。
「…どうだ、シャイダー…?」
「…デッケェだろう?」
ジンとダイのガッシリとした2本の足の付け根部分。そこに息づく、彼らの男としての象徴・ペニス。それは今、彼らのズボンの上からクッキリとその形を浮かび上がらせていた。太く、長いそれは先端部分に美しいフォルムを描き、ビクンッ、ビクンッ、と脈打っていた。
「…そんな彼らよりも強靭な精神力と体力で鍛え上げられたシャイダー!!あなたのエネルギーはどんな味がするのでしょうね…?」
「…止めろ…!!」
思わず体が震える。それどころか、背筋にゾワゾワとした悪寒が走る。そして、沢村は、
「…止めろ…!!…止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と叫んでいた。
「うわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
狂ったように体を暴れさせ、ガチャガチャと言う無機質な鎖の音を立てる。
「あ〜あ。真実を知って、発狂したか…!!」
ダンがニヤニヤと笑いながら言う。するとポーは、
「ですが、もう遅いです」
と言いながら、手にあるものを持った。それを見た時、
「…な…ッ、…何だ…ッ、…それは…ッ!?」
と、沢村は声を上ずらせた。
「…フフッ!!」
ポーが手にしているもの。卵型の小さなボールのようなもの。そのお尻の部分にはコードが延びており、その先にはリモコンのようなものが付いている。
「勃たない、いえ、勃起しないと言うのなら、強制的に勃起させればいいだけのこと…」
そう言うと、ポーは手にしたもの、ローターをブンに渡した。
「あなたも本当は知っているのでしょう?これを使って、アニーと…」
「そんな言い方は止せッ!!アニーは一緒にフーマと戦う同士だッ!!」
ポーが言いかけた言葉を遮るように、沢村は怒鳴った。だがポーは、
「怒鳴るところを見ると…。…やはり、なのですね?」
と言った。
「そんなんじゃないッ!!…あうッ!?」
ポーに気を取られていた。その間に、ブンがシャイダーのコンバットスーツのパンツのようになった部分の隙間に手を再び忍ばせると、そのローターを沢村のペニスの先端部分に宛がったのだ。
「だッ、出せッ!!」
鋼鉄製の硬いコンバットスーツと自身のペニスの間にしっかりと挟まれるようになっているローター。沢村は顔を真っ赤にして怒鳴る。
「…では…。…あなたがどのくらい耐えられるか、見させていただくとしましょう…!!」
「止めろッ!!止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ポーの目がギラリと光り、ローターのスイッチがカチッと言う乾いた音を立てた。その途端、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う小刻みな低い振動音が聞こえ始めた。と同時に、
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!??」
と、沢村が素っ頓狂な声を上げ、腰を突き上げた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
顔を真っ赤にし、目をカッと見開き、体を小さく震わせている。そして、俄かに目をギュッと閉じると、
「…ぐ…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!」
と呻き、握り締めた拳をギリギリとさせたのだった。