殿御乱心! 第15話(最終話)

 

「…んッ!!…んんんッッッ!!!!…くああああッッッッ!!!!

「…はぁ…、…はぁ…ッ!!…ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!

 江戸時代から明治時代に建てられたような、広大な敷地面積を持つお屋敷。志葉家。

「…ああッ!!ああッ!!んああああッッッッ!!!!

「…たッ、…丈瑠…ッ!!…んもッ、…もう…ッ、…止めて…くれ…ッ!!

 その一室から男性の叫び声と、息も絶え絶えに懇願する声が響き渡る。

 部屋の中央に2人の男性が向かい合う形で立っていた。1人は、光沢のある鮮やかな緑色と黒色であしらわれた、体にぴったりと密着するようになっているスーツを纏っている。シンケングリーン・谷千明。茶色に染めた髪は乱れ、顔は真っ赤になっていた。

 そんな千明の足元には、同じように光沢のある鮮やかな赤色と黒色であしらわれた、体にぴったりと密着するようになっているスーツを纏っている男が座っていた。シンケンレッド・志葉丈瑠。しかも、丈瑠は千明の、黒いスーツから大きく盛り上がっている千明の男としての象徴を口の中に頬張り、右手で上下運動をし、左手で千明の男子としての象徴の下に息づいている2つの球体をやわやわと揉み込んでいたのである。

 …ジュッ!!…ジュウウウウッッッッ!!!!

 時折、丈瑠が頬を膨らませて頬張っているそこから淫猥な音が聞こえる。そのたびに、

「んああああッッッッ!!!!

 と千明が悲鳴のような声を上げる。

「…た、…た、…た、…丈…瑠…ぅ…ッ!!

 目尻には涙が浮かび、はぁはぁと荒い息をしながら丈瑠を見下ろす千明。

「…あぁぁ…!!

 千明の足元に座り、千明の男子としての象徴を口の中に頬張っていた丈瑠は、千明を見上げるとニッコリとし、口からそれを出した。そんな千明のそれの先端部分はぐっしょりと濡れ、てらてらと淫猥に照り輝く液体がドクドクと溢れていたのである。

「…ちょッ、…ちッ、…千明ぃ…ッ!!

 千明と向かい合う形で立っていたもう1人の男が声を上げた。光沢のある鮮やかな金色と紺色であしらわれた、体にぴったりと密着するようになっているスーツを纏っている。シンケンゴールド・梅盛源太。

「…お、…お前…ッ!!…何て、…エロい顔、…してんだよ…ッ!!

 目の前で、顔を真っ赤にして虚ろな表情をしている千明に、源太は目を見開いて言う。それも束の間、

「…んッ!?…んああああああッッッッッッ!!!!!!

 と源太が声を上げた。

 …ジュクッ!!…ジュッ!!…ジュルルルル…ッ!!

 源太が声を上げた次の瞬間、淫猥な音が再び聞こえ始めた。

「…あ…あ…あ…!!

 その時、源太は足がガクガクと震え始め、顔を真っ赤にして目を虚ろにした。

「…た、…た、…た、…タケ…ちゃん…ッ!!

 源太の大きく膨らんだ男子としての象徴を、丈瑠が口に頬張っていたのだ。

「…し、…しかも、…すっげぇ、…力で吸われて…!!

 丈瑠の吸引力は相当なものだった。源太のそれだけではなく、その中のものまで全て吸い取られるのではないか、と言うほど、物凄い力で吸い上げていたのだ。

「…げッ、…源ちゃんだって…ッ!!

 息も絶え絶え、顔を真っ赤にした千明が大声を上げた。

「源ちゃんだってッ、すっげぇ、エロい顔してんじゃねぇよッ!!

 とその時だった。

 グチュグチュグチュッ!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!

 と言う淫猥な音が響いたかと思うと、

「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う千明と源太の叫び声が響いた。

「…たッ、…丈瑠ぅぅぅッッッ!!!!

「ああああッッッッ!!!!やッ、止めろオオオオッッッッ!!!!

 千明と源太が目を固く閉じて叫ぶ。

「…ぁぁぁ…!!

 それでも丈瑠は、2人の股間のそれを上下する手を休めない。そして、その時が来た。

「だッ、ダメだアアアアッッッッ!!!!

 まず最初に叫んだのは源太。

「…ちッ、…千明ィィィッッッ!!!!…おッ、…お先にッ!!…ごめん…ッ!!

 源太が大きく体を仰け反らせたその時だった。

 ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!

 鈍い音が響いたかと思った瞬間、源太のシンケンゴールドの、濃紺のスーツの股間部分が真っ白になったかと思うと、物凄い量の濃白色な液体が物凄い勢いで飛び出して来たのである。

 ビチャッ!!ビチャビチャッッッッ!!!!

 そしてそれは、源太の足元に座り込んでいる丈瑠の顔や、シンケンレッドの光沢のある鮮やかな赤色と黒色であしらわれたスーツに降り注いだ。

「んああああああッッッッッッ!!!!!!

 続いて千明が悲鳴を上げた。

「…イクッ!!…イクイクイクッッッ!!!!…ちきしょオオオオッッッッ!!!!

 目を固く閉じ、顔を真っ赤にして叫び声を上げた。その途端、

 ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!

 と言う鈍い音と同時に、千明のシンケングリーンの黒のスーツの股間部分から、物凄い量の濃白色な液体が物凄い勢いで飛び出し、

 ビチャッ!!ビチャビチャッッッッ!!!!

 と言う音を立てて、源太の時と同じように丈瑠の顔や体に降り注いだのであった。

「…あぁぁ…!!

 顔を真っ白にした丈瑠。そんな丈瑠の顔には、恍惚な笑みが浮かんでいたのだった。

 

「…よし。…今日はここまでだ…!」

 それからも、変わらない毎日が過ぎ去って行く。

「…」

「…」

 だが、千明と源太は、どこか浮かない顔をしていた。憂いを帯びたような、何だか少しだけやつれたようにも見える。

「おい、千明。源太」

 背後から声を掛けられ、思わずビクリとする千明と源太。

「…た、…丈…瑠…ッ!!

 怯える表情で丈瑠を見つめる2人。

「どうした、お前達?ほら、次の鍛錬に行くぞ?」

 2人とは対象的に、ギラギラとした眼差しで見つめる丈瑠。そんな丈瑠の口元には、不気味な笑みが浮かんでいた。

「…な、…なぁ…。…タケちゃん…!」

 源太が声を掛ける。

「…きょ、…今日は、…次の鍛錬は、…なしにしねぇか?」

「…どうしてだ?」

 きょとんとする丈瑠。

「…な、…何か、こう、…気分が優れないっつーか…」

「大丈夫だ」

 丈瑠が源太の肩に手を掛ける。

「お前達は何もしなくていい。俺の鍛錬だからな!ほら、さっさと行くぞ!!

 丈瑠はそう言うと、2人を追い越すように歩き出し、屋敷の中へと消えた。

「…あ〜あ…!」

 千明がガクリと首を垂れる。

「…こんなはずじゃ、…なかったんだけどなぁ…!!

 そうなのだ。最初は、あまりに厳し過ぎる丈瑠に仕返しのつもりで、丈瑠にいやらしいことをしてやると、丈瑠のプライドも何もかもをズタズタにしてやると思っていた。だが今は、そんな快楽に丈瑠自らがのめり込んでしまい、それに2人が無理矢理、付き合わされていると言ってもいいかもしれない。

「…まさか、…タケちゃんがあんなに性欲が強かったなんてなぁ…!!

 源太も首を垂れる。

「…今まで、誰ともやって来なかった、その反動、ってか…?」

「おいッ、千明ッ!!源太ッ!!

 屋敷の中から丈瑠の大声。

「…やれやれ…!!

 千明が溜め息を吐く。

「…ほぉら、…殿様のお呼びだ…!!…行くぞ…!!

 源太はそう言うと、千明の手を握り、屋敷の中へ入って行ったのだった。

 

殿御乱心! 完