ジグザグ青春ロード 第28話

 

「…あった!」

 自分のセカンドバッグの中をガソコソと漁り、大声を上げたブルーターボに変身した洋平。その目はキラキラと輝き、同じようにキラキラと青く光るスーツの先に握られていたものを見た途端、僕は思わず顔を引き攣らせた。

「…何、…それ…?」

 すると、洋平はニッコリとして、

「ローション!」

 と大声で言った。

「…い、…いや、…それは、見れば分かるんですけど…。…何で、…そんなものをカバンの中に入れてるのかなって思って…」

 その時だった。洋平の顔が意地悪くニヤッと歪んだのを、僕は見逃さなかった。

「…あ〜、…俊介ぇ。…お前、…今、物凄くいやらしいことを想像したろう?」

「…え?…違うの…?」

 すると洋平は苦笑して、

「あのな〜」

 と言い、

「いくらなんでも、いっつもエロいことばっかりを考えているわけじゃないぜぇ?」

 と言った。

「これは、部活の後に体をマッサージするために使うんだよ。体の筋肉の凝りや火照りを冷やすって言うかさ!…でもッ!」

 そう言うと、洋平はローションのチューブのフタを音を立てて開け、ジュウウウッ、と言う音を立てて、透明な液体を少しだけ手に取ったんだ。

「…な、…な、…何…を…ッ!?

 僕は顔面蒼白。すると洋平はニヤッとして、

「まぁ、エッチなことにも使えるしな!今日はそれを俊介君で試してみようかなと思ってさ!」

 と言い、イエローターボに変身している僕のお尻をガッチリと固定したんだ。

「ん〜、俊介のお尻、黄色でキラキラしていてエッチだなぁ!!それに、お尻の穴が何だかヒクヒクしてらぁ!」

 洋平のその言葉に、僕は思わず顔を真っ赤にした。そして、

「…やッ、やっぱり、エロい事ばっかり考えてんじゃねぇかよッ!!

 と怒鳴ってみせた。正直、余計なことを言うんじゃなかったと言う後悔が押し寄せていた。けれど洋平は、

「エロいことを考えてるのは俊介だって同じだろう?そんなヤツに言われたくないねッ!!

 と言い、ローションを塗った指を僕の尻の奥へ宛がったんだ。

「うひゃッ!!

 冷たいのとくすぐったい感覚が同時に押し寄せて来る。

 チュクッ!!…チュクチュク…!!

 淫猥な音と同時に、僕のお尻がもぞもぞとした感覚を覚え、

「…あッ!!あッ!!あッ!!

 と思わず声を上げてしまう。僕は、その感覚から逃れようと、無意識に腰を振っていた。

「…俊介ぇ…。…すっげぇ、…エロい…!」

 洋平がそう言った顔を見た僕は、思わずドキッとした。

 あんなに優しかったり、あんなに悪戯っぽい笑みを浮かべていた洋平の顔。でも、今見た洋平の顔は、そのどれにも当てはまらないほど、物凄く妖艶な顔をしていたんだ。目を虚ろにして、口を半開きにして。

「…よ、…洋…平…?」

 そして、ブルーターボのスーツを突き破って飛び出している洋平の股間。それが物凄く大きく勃起し、ビクンビクンと脈打ちながら、その先端からはトロトロと淫猥な液体を溢れさせていたんだ。それを見た、イエローターボのスーツを突き破って飛び出している僕の股間も瞬時に熱くなり、洋平と同じように勃起したんだ。

「…行くよ…?」

 その時、洋平の指がゆっくりと動き始めた。

「…うぐ…ッ!?…あぁぁぁ…!!

 お尻の穴から、洋平の指が入り込んで来たのが分かった。

「…なッ、…何、…これ…ッ!!

 小さい時、風邪で出た高熱を下げるために座薬を入れた、その時の感覚に似ている。

「ああああ…!!

 下半身から何かが逆流するような、お腹が苦しいような、そんな感覚がして思わず声を上げる。そこに洋平の指がグイグイと動き回る。

「…うぅ…ッ、…痛…い…!!

 尻の筋肉に力を入れて、ギュッと閉じようとしても、洋平の指が僕のお尻の入口をグイグイと押し広げて行く。

「…あぁぁ…!」

 不意に洋平が声を上げた。

「…俊介のケツ、…すっげぇ、…締まる…!!

 当たり前でしょッ!!使ったことがないんだからッ!!

「…じゃあ…」

 洋平が言った途端、

「うあああああッッッッッ!!!!!!

 と、僕は声を上げずにはいられなかった。

 …グリュッ!!…グリュグリュ…ッ!!

 僕のお尻の入口の壁が無理矢理開かれて行くのが分かる。

「ああッ!!ああッ!!ああッ!!

 さっきよりも痛みが倍増したようにも思う。しかも、洋平の指が何だか太くなったようにも思えたし。

「…2本入った…」

 洋平の人差し指と中指がグリュグリュと動いているのが分かった。

「…よッ、…洋平…ッ!!…も、…もう…ッ、…止め…!!

 止めてと言いかけて、僕は口を閉じた。

 そうだった。

 挿れてと誘ったのは、僕の方だった。

(でもッ!!

 こんなに痛いとは思わなかった。僕だって多少の知識はある。慣れれば痛くないとか、お尻の中のあるポイントを突かれると、体中に電流が流れたみたいになって、物凄く感じてしまうところがあるとか。でも、今の僕にはそんな余裕はどこにもなかった。

「…止めようか?」

 気が付いた時、洋平が僕の顔をじっと覗き込んでいるのが分かった。洋平は今、僕のお尻に挿れていた指を出して、僕の横にいたんだ。

「…ッ!!

 僕はぶんぶんと顔を左右に振った。

「…止めなくて、…いい…ッ!!

「でも俊介、あんなに痛がってたじゃん…」

 心配そうに見る洋平の顔。

「…大…丈夫…だってばッ!!

 涙目で言っても説得力ないんだろうなぁ。

「…今日は、…僕が、…挿れてって、…言ってんだから…ッ、…挿れてよッ!!…洋平と、…1つに、…なりたいんだッ!!

 意識がかなり朦朧としていたと思う。顔は熱いし、お尻も熱いし…。

「…分かった…」

 洋平はそう言ったかと思うと、僕をグイッと押したんだ。

「え?」

 その動きに釣られるかのように、僕の体は仰向けにひっくり返った。そして、洋平が僕の両足をグイッと持ち上げ、僕は洋平の前でM字で足を開かされていた。

「…よ、…洋…平…!?

 そんな僕のお尻のところには、洋平のいきり勃った股間がビクンビクンと脈打っていた。

「…挿れるよ…?」

 洋平はそう言うと、自身の股間のそれを僕のお尻へと宛がい、ゆっくりと腰を前に進め始めたんだ。

「…う…ぐ…ぁ…!!

 その瞬間、目の前が真っ暗になったような気がした。

「…ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 次の瞬間、僕は絶叫していた。

 

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