新帝国の奴隷 第18話
「…お前を徹底的に辱めてやるよ!」
重い鉄格子の扉が開き、蔭山秀一が部屋に入って来た。
「…あ…!!…く…ッ!!」
ジューノイド・メッツラーに首を締め付けられ、それを懸命に振り解こうとするグリーンツーに変身した高杉真吾。だが、今の真吾は半分、意識を失い始めていた。
メッツラーの首の締め付けが強力なだけではなく、秀一が自身のことを慕っていたにも関わらず、自身は何もしてやれなかったと言う後悔、そして、自身が何もしてやらなかったことへ反発するかのように、秀一が自らプリンスとなったことへのショック。
そして更に、秀一の目の前で醜態を晒してしまったことへの恥辱。その全てが入り混じり、今の真吾を支配していたのだ。
「メッツラー、そのまま真吾さんを離すなよ?」
「ははっ!では私はこちらに…」
そう言うとメッツラーは、左手のペンチをそのまま水平にグルリと180度回転させ、真吾の後ろへ回り込んだ。そして、真吾の目の前には秀一が、真吾の体にピッタリと密着するかのように体を寄せ付けた。
「…な、…何を、…する気だ…ッ!?」
真吾の声が震える。
「フフッ!大丈夫だよ、真吾さん。この僕が、真吾さんにたぁっぷり恥ずかしいことをしてあげるだけだからさ!」
不気味に笑う秀一の両腕が伸び、真吾のグリーンツーのマスクに手をかけた。
「…やッ、止め…!!」
真吾が叫ぼうとした次の瞬間、目の前の視界が急に開け、顔にはひんやりとした空気の流れを感じた。
「…ククク…!!」
目の前の秀一の顔がはっきりと見える。
「…う、…あぁ…!!」
その手にはグリーンツーのマスクが握られていた。
「…ククク…!!」
秀一は低く笑うと、グリーンツーのマスクを無造作に放り投げた。
ガンッ!!ガラガラ…!!
そのマスクは地面に放り投げられ、乾いた音を立てて転がった。
「あれあれ?真吾さん、泣いてるのぉ?」
普段からクリクリとした大きな瞳。その目が犬のように怯え、潤んで見えたのだろう。秀一が真吾へ敢えて揶揄を投げかける。
「だッ、誰がッ!!」
真吾が声を上げようとしたその時だった。
「あッ!!」
真吾は、下半身に刺激を感じ、思わず声を上げ、体をピクンと反応させる。
「…フフ…ッ!」
秀一の右手。体をピッタリと密着させるかのようにくっ付けていたその隙間に、秀一の右手が入り込んでいる。そして、その手は真吾のペニスをゆっくりと撫で上げていたのである。
「…あッ!!…んんッ!!…んな…ッ、…何を…ッ!!」
真吾の顔が羞恥に歪む。
「だぁかぁらぁ。痴漢ごっこ?」
「やッ、止め…ッ!?」
真吾が叫ぼうとしたその瞬間、今度はその部分に激痛を感じた。
「うぐッ!?…ああッ!!…あああ…ッ!!ああああああッッッッッッ!!!!」
下腹部から鈍い痛みがじわじわと押し寄せて来る。真吾の顔が真っ青になり、脂汗が浮かび上がる。
「ぐわあああああッッッッッ!!!!」
秀一の右手が、真吾のペニスの下に息づく2つの丸い物体を力いっぱい握り締めていたのだ。
「…クククク…ッ!!」
秀一の瞳がギラギラと輝いている。悪魔の笑みをした秀一の右手の握力が徐々に強くなって行く。
「やッ、止めろオオオオッッッッ!!!!止めてくれええええッッッッ!!!!」
漸く、真吾はまともに叫び声を上げることが出来た。
「ククク…!!このまま潰しちゃおうかなぁ…?…おや?」
秀一が、真吾のペニスを見た瞬間、不気味な笑みを浮かべ、ギラギラと輝く瞳を再び真吾へ向けた。
「真吾さんって、やっぱり変態だね!強く握られて、ここが大きくなっちゃってらぁ!!」
秀一が嬌声を上げて更に右手に力を込める。
「ぎゃああああああッッッッッッ!!!!!!」
真吾の野太い叫び声が更に甲高くなる。
「もッ、もうッ!!止めてくれええええええッッッッッッ!!!!」
顔が真っ赤になって行く。赤くなったり青くなったり、なかなかに忙しい。と、その時だった。
「まぁまぁ、プリンス様」
真吾の首を掴んでいるペンチを器用に水平に回しながら、メッツラーが秀一の横へやって来た。
「このままでは本当に潰れてしまいます。あなたは今、ドクターマン様より強大な力を授かっている身。あなた様は今、普段の力に少しだけ力を加えているようにお思いでしょうが、実は普段のそれよりも数倍もの力が出ているのですぞ?」
「…フンッ!」
メッツラーがまるで子供を諭すように言うと、秀一はぷっと顔を膨らませ、
「メッツラー、手当てしてやれ!」
と言い、真吾の股間から漸く手を離した。
「…ッ!?…はぁ…ッ!!…はぁ…ッ!!」
長く苦しい痛みから解放され、真吾は漸く大きく息をついた。
「フフフ…!!」
今度は目の前にメッツラーが立った。
「…ッ!!」
真吾が精一杯の眼差しでメッツラーを睨み付ける。
「すまんな、高杉。プリンス様は力の加減を知らぬのでな。お前のここの痛み、和らげてやろう」
そう言ったメッツラーの右手がポウッと輝いたかと思うと、緑色のドロドロとした物体へと形を変えたのである。
「なッ!?」
その色と不気味な形に、思わず声を上げる真吾。
「これを使って、お前のここを労わってやろう!」
メッツラーはそう言うと、真吾の股間へそれを徐々に近付け始めた。
「やッ、止めろッ!!…うぐッ!?」
真吾が思わず腰を引こうとする。だが、メッツラーのペンチの締め付けが強く、まともに動かすことさえ出来ない。
「…行くぞ?」
メッツラーの右手が真吾の股間を捉える。
グチュッ!!
淫猥な音がしたと同時に、真吾は股間にひんやりとした感触を覚えた。