新帝国の奴隷U 第12話
ブスッ!!ブスブスッッッッ!!!!
突然、翔吾の両腕に纏わり付いていた毒々しいほどに真っ赤な蔦のようなものから棘が飛び出し、翔吾の腕に突き刺さった。
「うがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その激痛に、翔吾が体を仰け反らせて叫ぶ。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
いくらグリーンツーのスーツに身を守られているからとは言え、その毒々しいほどに真っ赤な蔦のようなものから飛び出した棘は翔吾のガッシリとした腕にしっかりと突き刺さっている。その痛みが普通の傷みではないことも分かっていた。
「…ククク…!!」
秀一の目がギラリと光る。
「覚悟はいいだろうなぁ、翔吾?」
「…な、…何を…、…する気…だ…!?」
激痛でまともに目を開けていられない。だが、しかめっ面をしながらも翔吾は懸命に秀一と真吾を睨み付けていた。
「…お前のそのスーツも、使い物にならなくしてやるよ…。…そして、…お前の体をもっともっと感じさせてやるよ!!バイオ粒子を容易く搾り取れるようになあッ!!」
「…止めろ…!!」
俄かに恐怖が襲って来る。
「…そ、…そんなことをされたら…!!」
グリーンツーのスーツが真吾と同じようにただの服同然と化し、バイオマンとして新帝国ギアと戦えなくなる。そればかりか、体の感度を高められたら、昨日よりも更に屈辱と羞恥を味わうことになる。
「…た…ッ、…頼む…ッ!!…これ以上は…!!」
「おいおい、翔吾ぉ。何てみっともない姿を晒すんだよぉ!!」
真吾が呆れたように言う。すると翔吾は再びカッとなって、
「お前に言われたくないッ!!兄貴のようなッ、バイオマンとしての使命を中途半端に投げ出したヤツなんかにッ!!」
と怒鳴った時だった。
「うぐッ!?」
突然、翔吾は激痛に目をカッと見開き、体をくの字に折り曲げた。
「…あ…、…に…き…ッ!?」
「口の利き方には気を付けろ、翔吾!!」
真吾の目が真っ赤に光り、その右手が翔吾の2本の足の付け根部分に息づく、翔吾の男としての象徴であるペニスのその下に息づく2つの球体を握り締めていた。
だが、その力がバイオマンのスーツによって引き出された強大な力でないことが分かった。
「これで分かったろ、翔吾。オレのスーツは最早、ただの服同然。だから、お前のここを握る力も普通の人間と同じってことさ。良かったなぁ、翔吾ぉ。もし、オレのスーツがまだ機能していたら、お前のここはとっくに潰れていたんだぜ?」
真吾が察したように言った時だった。
「真吾さん。おしゃべりはそのくらいにして!!」
背後から秀一の声が聞こえた。その声がどこか冷たく、怒気を含んでいた。
「…ククク…!!」
その目がギラリと光る。
「…止めろ…!!」
翔吾の声が震え始める。
「…止めろ…!!…止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その瞬間だった。
バリバリバリバリ…ッッッッ!!!!
超高圧な電流が翔吾の体に流れ、
「ぐぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う絶叫が辺りに響き渡った。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
体を暴れさせ、仰け反ったり前のめりになったりを繰り返す。
「止めろッ!!止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
目から火花が飛び散り、グリーンツーの光沢のある鮮やかな緑色のスーツの周りに白く眩く光る筋が何本も見える。それと同時に、
ドクンッ!!ドクンッ!!
と、翔吾の腕に突き刺さった棘が脈打ち、翔吾の腕の中に毒を流し込む。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
その時、翔吾は体に異変を感じていた。
「…か…ッ、…体が…ッ!!…熱い…ッ!!」
体が俄かに熱くなって来る。それと同時に体の奥底から込み上げて来るおぞましい感情。
「…止めろ…!!」
ドクンッ!!ドクンッ!!
翔吾のペニスがムズムズとし始める。そして、それまでなりを潜めていたそれが少しずつ、形を変え始めたのだ。
「…た…、…たの…む…!!…これ以上…は…、…これ以上は…!!」
ドクンッ!!ドクンッ!!
「…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「あはははははははは…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その時、秀一の甲高い笑い声が耳を劈いた。
「見ろよ、真吾さんッ!!バカ翔吾のペニス、勃起してるじゃないか!!」
「フフッ!!翔吾の体に流れた毒が確実に効いているようだな!!」
真吾の目がギラリと光る。
「…これで…。…アイツの体はもう…」
そう言う真吾のペニスも大きく勃起し、真吾はそれを揉みしだいていた。
「ひぎゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
翔吾の体に纏わり付く眩く光る白色の帯。
「…もう…ッ、…止めて…ッ、…くれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
それと同時に、翔吾は体が少しずつ重くなって行くのを感じていた。
「…ち…、…力…、…が…」
体から力が抜けて行く。それはつまり、翔吾の体を守り、翔吾の運動能力を最大限にまで高めていたグリーンツーのスーツが機能を失うことを意味していた。
「…あ…、…あ…、…あぁぁ…」
その頃になると、翔吾は目を虚ろにし、膝をガクガクと痙攣させていた。
「…そろそろかな」
秀一がそう言った時だった。
…グシュッ!!…グシュッ!!
それまで翔吾の腕に突き刺さっていた毒々しいほどに真っ赤な棘が全て抜けた。だが、翔吾の両腕には出血したような痕は全く見られなかった。そして、シュルシュルと言う音を立てて、翔吾から離れて行ったのだ。その瞬間、
「…う…ッ!!」
と言う呻き声を上げて、翔吾はうつ伏せに倒れ込んだ。
「おいおい、どうしたんだよ、翔吾ぉ?」
その時、真吾がニヤニヤしながら翔吾に近付くと、その体を抱き起こした。その途端、
「…ッッッッ!!!!」
と短く呻いた。
(…な…、…んだ…ッ!!…これ…ッ!?)
それまでとは比べ物にならないほど、ちょっと触れられただけで体がゾクッとする。くすぐったいのか、気持ち悪いのか分からないほどにゾワッとした感覚に鳥肌が立つ。だが、そんな翔吾の異常を見抜いているかのように、
「おいおい、翔吾。そんなんじゃ、ちゃんと抱けないだろう?」
と真吾は言うと、翔吾の体を色褪せたグリーンツーの真っ白なグローブで擦り始めたのだ。
「…ひ…ッ!!」
「…ひあ…ッ!!」
「…ああ…ッ!!」
素っ頓狂な声を上げ、体をビクッ、ビクッ、と跳ねらせる翔吾。
「…あ…、…兄…、…貴…ッ!?」
「…ククク…!!」
その右手がゆっくりと翔吾の体を滑り降りて行く。その向かう先には、翔吾の大きく勃起したペニスがあった。
「…止めろ…!!」
「…止めろって言っているわりには、お前のペニス、ビクビク脈打ってるじゃねぇかよ…!!」
そう言った時、真吾の手がさっと伸び、翔吾のペニスをギュッと握った。その瞬間、
「んああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、翔吾は悲鳴を上げ、体を仰け反らせたのだった。