終わらない因縁 第9話
シシレンジャーの光沢のある鮮やかな緑色のスーツ。大五の体付きをクッキリと浮かび上がらせるそれの2本の足の付け根部分。大五の男としての象徴であるペニスは今、そこで大きく勃起し、ベルトを窮屈そうに押し上げていた。そして、その先端部分は光沢を失い、代わりに大五のペニスの先端部分を覆うかのようにてらてらと淫猥に照り輝く粘着質な液体が溢れ出していたのだ。
「…んく…ッ!!…んん…ッ!!」
孔雀明王の化身であるクジャクに大五の胸の突起とペニスとを優しく愛撫され、感情が思わず高ぶっていた。大五のペニスがビクビクと脈打つ。
(…本当のことを言えば…)
大五も一人の男だ。目の前に最愛の女性がいれば、その女性と肉体関係を持ちたい、その女性を深く深く愛したい、そう思うのだった。そんな大五の心の内を読み取ったのか、
「…すまぬな、…大五…」
と目の前のクジャクが寂しそうに笑った。
「…さきも言うたが、私は神の化身。俗世の、身分の違う人間とは交わることは出来ぬ…」
「…そ、…それは…」
暫く呼吸を整えた後、大五はきっとした顔付きでクジャクを見つめた。
「…ああ。…それは分かっている。…例え、…お前が俺が愛した最愛の女性だったとしても、…その体は一点の穢れもあってはいけないんだもんな」
「…大五…」
クジャクの目が潤む。すると大五はニッコリと微笑んで、
「気にするな。俺はクジャクと言う高貴な女性と出逢い、恋に落ちた。それが叶わぬ恋だと言うことも、ちゃんと最初から分かっていたさ。…けど、今、こうしてまた巡り逢えた。…大地動転の玉を作り出すために…!」
と言い終わる頃には、あの凛々しい、いつもの大五の顔に戻っていた。
「さあッ、クジャク!!俺の気力を取り出してくれ!!」
するとクジャクは大きく頷き、
「…ああ…!…始めるぞ…!」
と言ったかと思うと、ぐっしょりと濡れている大五のスーツのその部分へ手を掛けた。そして、大五を見上げ、
「…出すぞ、…大五…!」
と言った。大五は少しの間、目を閉じると大きく深呼吸をし、
「…ああ…!…やってくれ…!」
と言った。その瞬間、
…ビッ!!…ビィィィィッッッッ!!!!
と言う鈍い音が辺りに響き渡り、
…グジュッ!!…グチュッ!!
と言う淫猥な音と共に、大五の勃起したペニスがクジャクの手によってスーツの外へ引っ張り出されていた。
「…ッ!!」
さすがに恥ずかしさが残るのか、大五は顔を赤らめ、目を閉じた。
「…ああ…、…大五…。…大五…!!」
クジャクが大五のペニスを手に取り、しげしげと見つめている。
「…私が、…神の化身でなければ、…お前のペニスをたっぷりと愛撫出来たものを…!」
その手の中で、大五のペニスがビクッ、ビクッ、と脈を打ち続けている。そんな大五のペニスを、クジャクはゆっくりと前後に刺激し始める。
…グチュッ!!…グチュッ!!
クジャクの手が大五のペニスを先端方向へ動かすと、尿道に溜まっていた淫猥な液体が押し出され、その鈴口部分でグチュグチュと淫猥な音を立てる。
…グチュッ!!…グチュグチュッッッッ!!!!…グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
淫猥な音が次第に大きくなって行き、そのたびに大五は、
「…ッ!!…んん…ッ!!…んく…ッ!!」
と声を上げる。
グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
クジャクの手が一定のリズムで大五のペニスを刺激する。そして、そのしなやかな指に、大五のペニスから溢れ出る淫猥な液体が絡み付く。
「んんんんッッッッ!!!!んんんんッッッッ!!!!」
大五は両膝に力を入れ、体を硬直させる。大五の淫猥な液体と共に溢れ出る気力を早く放出し、シャダムに対抗すべく大地動転の玉を作り出す、その思いだけが大五を突き動かしていた。
「…大五…。…お前のペニス、…先端が少しずつ大きくなって来たぞ…?」
グチュグチュと淫猥な音を立てながら、クジャクが言う。その手の動きはさっきよりも早くなり、当然、
グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
と言う淫猥な音も大きさを増していた。
「んんんんああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
大五の顔が真っ赤になり、大粒の汗が浮かんでいる。
「…はぁ…ッ、…はぁぁ…ッ!!」
その呼吸も荒々しくなり、膝がガクガクと震え始めていた。
「大五ッ!!もう少しなのかッ!?」
クジャクが尋ねると、大五の頭が縦にガクガクと何度も揺れた。そして、
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!イクッ!!イクッ!!イクウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!うおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と咆えたその瞬間、ぶちゅっ、と言う音と共に、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!
と言う物凄い音を立てて、大五のペニスの先端から大量の濃白色な淫猥な液体が飛び出した。
「…おお…!」
クジャクが言葉を失う。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
大五は体を大きく揺らしながら、虚ろな視線を床に落とした。
「…」
するとクジャクは無言のまま、立ち上がり、両手を自分の目の前へ差し出した。その両掌が眩しく光り輝いたその瞬間、大五が放った淫猥な液体までもが共鳴するように輝き始めたのだ。
「…ッ!?」
これには大五も驚き、言葉を失う。それらは全て宙に浮き、一ヶ所で固まると小さな球体を作り出した。
「…これが…、…大地動転の玉の核…」
クジャクが言う。
「…この上に、更に更に、大五の気力と私の妖力を放出し、シャダムに打ち勝つためのより大きな大地動転の玉を作り出すのだ…!」
「…ああ…!」
はぁはぁと荒い呼吸をしながら大五が声を上げる。その両腕の拘束はいつの間にか、外されていた。
「…俺は、…やる!…何度だって、…この命が削られるようなことになろうとも、…何度だって、…俺の気力を放出してやるさ…!」
「…大五…!」
クジャクが思わず大五に抱き付く。
「…クジャク…!」
そんなクジャクを、大五はしっかりと抱き締め返した。
「…愚かな…!」
その時、廃工場の外で1組のギラギラと輝く瞳が中の様子を伺っていた。黒い軍服に明るい青色の生地が光る。シャダムだ。
「…大五のヤツ、まんまと万華鏡伯爵の幻惑に惑わされおって…!」
大五が抱き締めている相手。女性のように華奢な体の醜い怪人・万華鏡伯爵だった。その筒状になった頭部からは靄のようなものが随時溢れ出し、辺り一帯を包み込んでいたのだった。