終わらない因縁 第15話

 

 それからも、大五はクジャクに呼び出され、いつものようにシシレンジャーに気力転身し、適度に体を拘束され、クジャクの細くしなやかな指によって恥辱行為を受け続けた。

「イクッ!!イクッ!!イクウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!うおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 体を大きく仰け反らせ、

 ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ビュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!

 と、物凄い音を立てて、ペニスから大量の濃白色な、強烈な臭いを放つ液体を放出する。

「…凄い…!!…いつもすまぬな、大五…」

 そう言うクジャクの手のひらの上には、眩い光を帯びた巨大な玉・大地動転の玉が浮かび上がっていた。

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 大五はと言うと、決まって呼吸を荒くし、虚ろな視線を投げ掛け、口元には微笑が浮かんでいる。すると、決まってクジャクは、

「…じゃが、…まだ、…まだ、足りぬ…。…シャダムは強大な怨念となって蘇った。それを倒すには、お前の気力と、私の妖力がもっともっと必要なのだ…!!

 と言う。すると大五も大五で、

「…だい…じょ…う…ぶ…だ…!!…俺は、…俺はシャダムを倒すためなら、…たとえ、この身がどうなってもいい…ッ!!…だから、クジャク!!…俺を、…もっと、…もっとイカせてくれ…!!…俺の、…俺の気力を、…もっと搾り取ってくれ…!!

 と言った。

 大五の心の中には、相変わらず、二律背反の感情が渦巻いていた。

 1つは、蘇ったシャダムを倒さなければならないと言う使命感。そしてもう1つは、愛するクジャクと一種の性行為をし、快楽に溺れたいと言うおぞましい感情。例え、クジャクと交わることがなかったとしても、愛するクジャクに全てを曝け出し、愛撫され、気力を放出させられることに満足感を抱いていたのだった。

 

 その日も、大五はクジャクからの呼び声を今か今かと待ち受けていた。

 今まで何度も逢瀬を重ねたが、クジャクが大五を呼び出すのは、だいたい人々が寝静まった夜中だった。しかも、大五自身もウトウトとしかけた頃に決まって、キーンと耳が痛くなるような空気が流れるようなあの真っ白な空間に。

 ドクン、ドクン…。

 その時、大五の目は冴え渡り、心臓の音がやけに大きく聞こえていた。

(…クジャク…!)

 真っ暗闇の中で瞳だけが光っているようにも見える。

(…クジャク…!!

 大五の2本の足の付け根部分、大五の男としての象徴であるペニスは大きく勃起し、ズボンの中で痛いくらいに勃起していた。

 と、その時だった。

「…五…。…大五…ッ!!

 懐かしい、ずっと待っていたようにも思える、凛としているがどこか寂しげな声が脳裏に、いや、実際に聞こえて来た。

「クジャクッ!!

 布団を物凄い勢いで蹴飛ばし、立ち上がった大五の姿。真っ白なシャツにジーパン。クジャクの呼びかけに対して、いつでも対応出来るようにしていたのだ。

 その瞬間、

 バシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う激しい衝撃音と共に、大五を眩しい光が包み込んだ。

「…ッ!!

 何度も経験したことのあることなのに、相変わらずその眩い光に目を閉じてしまう。そして、次に目を開けた時には、大五はあの真っ白な空間にいた。

 コツ…。コツ…。

 そんな真っ白な空間の向こうから、鮮やかな赤と白を基調とした衣類を身に纏った、クジャクが姿を現した。

「大五!!

「クジャク!!

 思わず駆け寄ると、大五はクジャクを優しく抱き締める。

「いつもすまぬな、大五」

 クジャクが笑みを浮かべ、大五を見上げる。

「心配するな、クジャク!俺が決めたことだ!」

 大五がそう言った時だ。

「フフッ!!

 不意にクジャクが笑った。

「…大五…。…お前の体は正直なようだな…!!

「…え?…あッ!!

 大五は慌てて腰をくの字に折り曲げる。

 大五の男としての象徴であるペニス。それが今、真っ青なジーパンの中で大きく盛り上がり、その存在感をはっきりと表わしていたのだ。

「…ク…、…クジャク…?」

 その時だった。

「…」

 不意にクジャクが寂しげな表情を見せたのだ。

「…す、…すまん…、…クジャク…」

 男としての本能が暴走したせいで、クジャクをがっかりさせたのかもしれない。大五はそんなことを思っていた。

「…そ、…その…。…大地動転の玉を作り出すためでもあるのだが、…やはり、…俺とクジャクは男と女。…愛する女性のために何だってしてやりたいと思うと同時に、…その、…快楽が…」

「分かっておる。それは気にせずとも良い」

 そう言いながらも、伏し目がちになるクジャク。

「…クジャク…?」

 いつもと様子が違うことに、大五は戸惑っていた。

 顔を赤らめ、伏し目がちになっている。その手が握られたり開かれたりを繰り返す。そして、口が少し開いたかと思うとすぐに閉じられる。

「…クジャク…?…どうしたんだ…?」

「…ッ!!

 クジャクが顔を真っ赤にして大五を見上げる。

「…だ、…大五…!!

 その目にどんどん涙が溜まり始める。

「え!?

 今度は大五が慌てる番だった。

「クッ、クジャクッ!?

 男としての自分が暴走したことがいけなかったのだろうか。

「すッ、すまんッ、クジャクッ!!俺がッ、俺がッ、スケベなばかりに…ッ!!

 その時だった。

 クジャクが駆け出して来たかと思うと、大五に思い切り抱き付いたのだ。

「…ク…ジャ…ク…?」

 その体が小さく震えている。

「…大五…」

「…うん?」

 ゆっくりと大五を見上げるクジャク。

「…私を…」

 その時、クジャクの目からポロポロと涙が零れ落ちた。

「…私を…、…女にしておくれ…!!

 

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