ヒーローが戦闘員に陵辱される抒情詩 第1楽章 第2話
「…ククク…!!」
その頃、新帝国ギアではドクターマンがニヤニヤと不気味な笑みを浮かべていた。
「ブルースリーめ、強化型メカクローンが何度も何度も再生されるのを見て、慌てておるわ…!!」
顔の半分が銀色、もう半分は土色の顔には無数の堀がある。そして、真っ白な髪は長く背中まで垂れ下がっている。メカ人間とは言え、その体が老体であることは容易に窺えた。
「だが、まだまだだ!!本当の地獄はこれからなのだ!!」
その目がギラリと光った。
「このドクターマンの本当の恐ろしさ、思い知るがいいッ!!」
「行くぞオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
光沢のある鮮やかな青色のスーツに包まれたブルースリー・南原竜太。
「バイオッ、パンチッ!!」
彼が右手を繰り出した次の瞬間、
ドガアアアアアアアアンンンンンンンンッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う激しい音を立てて、1体のメカクローンの頭部が粉々に砕け散った。
「バイオッ、キイイイイックッッッッ!!!!」
そのガッシリとした右足がぶぅんと言う音を立てて宙に浮く。そして、
ドゴオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う音と共に、別の1体の腹部にその右足が減り込み、そのメカクローンは腹部からちぎれ飛ぶ。
「それええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
そして、残る1体は物凄い力で持ち上げ、次の瞬間、物凄い勢いで叩き落とした。
「とどめだああああッッッッ!!!!」
そのまま体を落下させるようにし、南原は地面に叩き付けられたメカクローンの腹部目掛けてエルボーを与える。すると、そのメカクローンは腹部からくの字に折れ曲がり、ピクリとも動かなくなった。
「どうだああああッッッッ!!!!」
だが、その勢いはあっと言う間にへし折られる。
次の瞬間、3体のメカクローンの体がポウと光を放ち、立ち上がると、
ガシャンッ!!ガシャンッ!!
と、いつもの一定の動きを繰り返した。そして、物凄い勢いで南原へ近付いたかと思うと1体のメカクローンは右手を突き出した。
バシッ!!
強烈なパンチが南原の顔面を直撃する。
「…あ…」
一瞬、意識が遠退く。と、次の瞬間、
ドゴオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う鈍い音が聞こえ、南原は体をくの字に折り曲げた。
「…ぐふ…ッ!?」
息が出来ない。真っ黒な右足が南原の腹部に減り込んでいる。
「…ぐ…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!」
その時、南原は自身の体が宙に浮いたような気がした。いや、実際に浮いていた。視線の先が地面から真っ青な空へ向いていた。
「…ッ!?…止め…!!」
ドオオオオオオオオンンンンンンンンッッッッッッッッ!!!!!!!!
次の瞬間、南原は体中に強烈な痛みを感じていた。
「…ぁぁぁぁ…!!」
目から火花が飛び散るとはこう言う状況を言うのかと言うほど、激しく瞬きを繰り返し、
「…ぁぁぁぁああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と悲鳴を上げた。
だが、メカクローンは攻撃を待ってはくれない。3体のメカクローンが地面に倒れている南原に両手を振り下ろした。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
次の瞬間、南原は渾身の力で起き上がると、体を捻りながら大きくジャンプした。その手にはバイオソードが握られている。そして、3体のメカクローンがその勢いでゴロゴロと地面を転がる。
「スクリューッ、クラアアアアッシュッッッッ!!!!」
上空に飛んでいた南原。体を大きく体をスピンさせて下りて来ると、手にしていたバイオソードをヨロヨロと立ち上がった1体のメカクローンの脳天目掛け突き刺した。その瞬間、そのメカクローンは南原の回転と合わせるようにグルグルと物凄い勢いでスピンし、
ドガアアアアアアアアンンンンンンンンッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う物凄い音を立てて爆散した。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
その爆炎の中で南原は地面に着地すると、残り2体にバイオソードを振り翳した。その剣には眩く光る電流が帯びている。
「エレキッ、ソードオオオオッッッッ!!!!」
剣が一閃煌めき、2体のメカクローンの体を切り裂く。
バリバリバリバリッッッッ!!!!
青白い電流が2体のメカクローンを包み込み、その2体は狂ったように激しく動き始めた。
「はああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
南原は再び高くジャンプする。そして、宙でクルリと一回転すると、
「クロスッ、カッタアアアアッッッッ!!!!」
と叫び、その2体のメカクローンを一刀両断した。
ドガアアアアアアアアンンンンンンンンッッッッッッッッ!!!!!!!!
その瞬間、その2体のメカクローンは爆発し、辺りにパーツが飛び散った。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
相当な体力を消耗したのだろう。南原はバイオソードを杖にして、大きく肩で呼吸をしている。
その時だった。
ポウ…。
再び、あの眩い光が爆炎と砂塵の中に見えたその時だった。
シュッ!!
鋭い光の矢のようなものが見えたその刹那、
バリバリバリバリッッッッ!!!!
と言う衝撃音と共に、南原の体が激しい電流に絡め取られた。
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ビリビリとした高圧電流が南原の体を襲う。ブルースリーの強化スーツに身を包まれていたとしても、いや、包まれているからこそ、電流が更に増幅されたかのように襲って来たのだ。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
体が激痛に襲われ、意識が遠退きそうになる。
ガシャンッ!!ガシャンッ!!
その時、爆風と砂塵の中から2体のメカクローンが一定の動きを繰り返しながら、南原に寄って来た。
「…止めろ…!!」
その時、南原は初めて恐怖に怯えていた。その2体のメカクローンの右手が手刀のようになり、パリパリと言う音を立てて電流を絡み付かせていたのだ。そして、その手が南原の体に触れた次の瞬間、
ズバアアアアンンンンッッッッ!!!!バリバリバリバリッッッッ!!!!
と言う音と共に、
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う南原の悲鳴が辺りに響き渡った。