ヒーローが戦闘員に陵辱される抒情詩 第3楽章 第4話
「…ッッッッ!!!!」
切っ先が物凄く尖った武器・バロックスティックを突き出され、ボクは思わず目を見開き、体を仰け反らせていた。
「…貴…様…ああああ…ッッッッ!!!!」
「…フン…ッ!!」
目の前にいるバルガイヤー初代艦長シュバリエがボクを嘲笑うかのように鼻で笑った。
「子供にファイブレッドを襲わせる?笑わせるな!!」
「ボクは本気だッ!!」
「黙れッ!!」
ボクが声を荒げ、シュバリエを睨んだ時、シュバリエも大声を上げ、ボクを睨んで来た。
「貴様のような女に何が出来るッ!!ファイブレッドを倒すのはッ、このオレだッ!!」
「…フッ!!…フフ…ッ!!」
その時、ボクは何故だか、笑いが込み上げて来て、
「…プッ!!…アハッ!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と、大声で笑っていた。
「何がおかしいッ!?」
シュバリエが怒鳴る。
「…ああ…。…おかしいさ…!!…本当に…、…ね…!!」
これが、おかしい、と言う感情なのだろうか。相手を軽蔑し、バカにする時に込み上げて来る感情。
「…ボクは結末を知っている。バルガイヤーの最期も、そして、キミの最期もね!!」
「…何?」
シュバリエの顔がピクリと動く。
「…さっきも言っただろう?ボクは30年後の未来からやって来たんだ。つまり、ここは今、30年前の過去。過去のことなんて、いつの間にか記録として残るものなのさ。で、調べてみたら、バルガイヤーはおろか、キミも殺されているんだ」
ボクはニヤリと笑い、
「ファイブレッドにね!!」
と言うと目を見開き、真っ赤な舌を出した。
「…貴様…ッ!!」
シュバリエの手がブルブルと震えている。
「まぁ、別にいいけど?キミがやらないんなら、ボクがファイブレッドを倒しちゃっても…」
「貴様ああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
怒ったシュバリエはバロックスティックを剣型の武器・バロックフェンサーに変形させ、
「はああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、ボクに向かって振り下ろした。だが、バロックフェンサーは空を切っただけだった。
「アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ボクは高らかに笑っている。
「バカだねぇ。ボクが本当の姿を現すと思っているのかい?何度も言うけど、ボクは30年後の未来からやって来ているんだ。こうやって相手に幻を見せることくらい、簡単なことなのさ!!」
「おのれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
シュバリエは顔を真っ赤にして怒鳴ると、バロックフェンサーを今度は光線銃型の武器・バロックシュートに変えた。そして、
バシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!バシュウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言う衝撃音と共に、そこから眩く輝く光線の弾丸が飛び出した。
ズガアアアアンンンンッッッッ!!!!バアアアアンンンンッッッッ!!!!
その光線の弾丸はあちこちにぶつかり、爆発しては消え、爆発しては消え、を繰り返した。
「アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!アハハハハハハハハッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ボクの勝ち誇った笑い声が、バルガイヤーの中に響き渡る。
「まぁ、ゆっくり見ているんだね。ファイブレッドが子供達によって倒される様をね…!!」
「おのれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!おのれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
シュバリエは狂ったようにバロックシュートを放ち続け、部屋中が爆発で眩しく光り輝いた。
「さぁ、お前ら。お前らの大好きな先生を独り占め出来る絶好の時間だ!!」
目の前にいるファイブレッド・星川学。光沢のある鮮やかな赤色のスーツが体にぴっちりと纏わり付き、そのガッシリとした体格を浮かび上がらせている。そして、ボクの目の前には4人の子供達。
「行けッ!!」
ボクはそう言うと、鞭状の武器・悪漢鞭を振った。
ピシイイイイイイイイイイイイイイイイッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!
その鞭先が彼らのお尻を引っ叩く。と、次の瞬間、
「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
と言う不気味な咆哮を上げて、力、大地、洋平、俊介が飛び出して行った。
「やッ、やめ…!!」
言いかけた時、
ガシッ!!ガシガシッッッッ!!!!
と、学は4人にしがみ付かれていた。
「…な…ッ!?」
さすがに異変に気付いたのだろう。学は体を硬直させた。
「…おッ、…おいッ、力ッ!!大地ッ!!洋平ッ!!俊介ッ!!…お前らッ、いったい、どうしたんだッ!?」
4人にしがみ付かれ、学はファイブレッドに変身していながらも全くと言っていいほどにその場から動けない。
「…何て…、…凄い力なんだ…ッ!?」
「…先生…ッ!!」
「…ッ!?…だッ、…大地ッ!?」
黒いシャツを軽く羽織り、下半身は黒いジーンズの半ズボン姿の大地が学を呼んだことに気付き、学は大地を見下ろした。だが、
「…え?」
と言いながら、呆然となった。
「…だ、…大…地…?」
大地の両手が、学のガッシリとした太腿を揉み込んでいたのだ。
「…大地ッ!?」
「…ククク…!!」
大地がニヤニヤと笑っている。
「…先生の太腿、物凄く硬いや!!さっすが、鍛えている人って違うんだなぁッ!!」
「おッ、おいッ、大地ッ!!」
その時だった。
「んひゃッ!?」
今度は素っ頓狂な声を上げた。
「…こッ、…こらッ、俊介ッ!!」
黄色いシャツに下半身は青いジーンズの半ズボン姿、そして、その腰から肩にかけてサスペンダーが付いている少年がウットリとした表情で学の腹部に拳を減り込ませている。
「先生の腹筋も凄く硬いよ。しっかり割れてるんだね…!!」
「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ゾワゾワとした悪寒が背筋を駆け抜け、学は思わず怒鳴っていた。