ヒーローが戦闘員に陵辱される抒情詩 第5楽章 第7話
ドブドブドブドブッッッッ!!!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!
鈍い淫猥な音がその場に響き渡る。
「はぐううううッッッッ!!!!んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ニンジャブルー・サイゾウが顔を真っ赤にし、目から大粒の涙を零しながら腰をガクガクと前後に振り続ける。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
そんなサイゾウの足元では1人のドロドロが屈み込み、微動だにしない。その代わり、
…ゴクッ!!…ゴクッ!!
と言う音と共に、そのドロドロの喉が大きく動いた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
やがて、サイゾウが白目を剥き始め、膝をガクンと折り曲げた。
ジュボッ!!
それは目の前に屈み込んでいたドロドロの口に含まれたサイゾウの男としての象徴であるペニスがそこから抜け出ることを意味し、淫猥な音を立てる。そして、サイゾウを両脇で捕らえていた2人のドロドロがその手を離すと、ドサッと言う音と共にサイゾウは地面に座り込んだ。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
虚ろな目をして荒い呼吸を繰り返す。ニンジャブルーの光沢のある鮮やかな空色のスーツ。その2本の足の付け根部分の膨らみ。それは未だに大きな山を作り出したまま、広範囲にわたってぐっしょりと濡れていた。
「あ〜あ。あの戦隊ヒーローもイッちゃったんだ…」
「うおッ!?」
ボクがいきなり姿を現したからだろう。エレキギターをかき鳴らし満足気に、いや、ウットリとした気持ち悪い表情でそれを見ていた貴公子ジュニアがぎょっとした表情でボクを見た。
「…ちょッ、ちょっとアンタッ!?一体、どこから出て来たのよッ!?と言うか、今までどこに行ってたのよッ!?」
「べっつにぃ〜?ボクはずっとここにいたけど?」
ボクがそう言うと、貴公子ジュニアは怪訝そうな表情を浮かべた。
「ボクは未来から来た人間…、…いや、人間じゃないか。だから、あんまり姿を現すことが出来ないんだ」
「…何よ。じゃあ、アタシ達のお仲間ってこと?」
「…仲間?」
虫唾が走る言葉が出た。
「フンッ!!下らないね、仲間なんて…。ボクはただ、自分がやりたいことをやっているだけだ」
「…ふ〜ん…」
貴公子ジュニアはその頃になると、ボクを見ようともせず、目の前の獲物をただじっと見つめているだけだった。
「…で?これからどうするんだい?」
ボクが尋ねると、貴公子ジュニアはニヤリと口元を歪ませ、
「…これからがお楽しみなのよ…!!」
と言った。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
サイゾウはぐったりと地面に座り込んだまま、相変わらず、荒い呼吸を繰り返している。
「…う…ッ!!」
その目に大粒の涙が再び溜まり始めた。
初めての経験。他人に絶頂へ導かれた。しかも、それは男で、妖怪。妖怪の中でも下級兵のドロドロ。こんな屈辱的なことがあるだろうか。
「…サ…、…スケ…ぇ…」
思わず呟いていた。
ニンジャレッド・サスケ。サイゾウの兄貴分のような存在。妖怪退治には真っ向から飛び込んで行き、そのサルのように素早い動きと冷静な判断で次々に妖怪を成敗して行く。
(…いつか、オレもサスケみたいに…)
精一杯背伸びしようとしてみる。だが、そんなサイゾウを更に置いて行くかのようにサスケはどんどん遠いところへ行く。
いつの間にか、サイゾウはサスケに対して憧れのような、恋慕のような感情を抱いていたのだった。
不意に目の前が眩しく輝いた。
はっと我に返ったサイゾウがそれを見た途端、目を大きく見開き、
「…ッッッッ!!!?」
と、言葉を詰まらせた。
「…ククク…!!」
目の前にいるドロドロ。体はサイゾウのニンジャブルーのスーツよりやや濃い目の空色だが、その顔はさっきまでの某画家の作品のようなものではなく、見慣れた顔がそこにはあった。
「…オッ、…オレが…ッ!?…もう1人…ッ!?」
「アハハハハハハハハ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
貴公子ジュニアが高らかに笑う。
「どう、ニンジャブルー?もう1人の自分が目の前にいるって言う感覚は…?このドロドロはね、アンタのエネルギーを奪って、アンタそのものになるのよ。でも、もとから悪の心を持った存在だからね、心は悪に染まっているけどね…!!」
「おい、サイゾウ!!」
目の前にいる自分。ニヤニヤと不気味な笑みを浮かべ、サイゾウを見下ろしている。
「オレと、もっといいことしようぜ…!!」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
自分と同じ顔をしたドロドロの体の1点に視線が動いた時、サイゾウは顔を真っ赤にし、怯えた表情で短い声を上げた。
「…ククク…!!」
ドロドロの2本の足の付け根部分に息づく、男としての象徴・ペニス。それは今、サイゾウのよりも濃い空色のスーツの中で大きく勃起し、臍へ向かって伸びていた。
「…あ…、…あぁぁ…!!」
その太さ、長さ、フォルムはサイゾウの比ではなく、正直に言えば、サイゾウは愕然としていた。
「…さぁ、サイゾウ…」
「…や、…止めろ…!!」
じりじりと近付いて来るドロドロに対し、サイゾウは尻で後退る。
「逃げんなよ。こっち来いよ!!」
もう1人のサイゾウはニヤリと笑い、
「…お前、童貞なんだろ?」
と言った。その途端、サイゾウは顔を真っ赤にして、
「…うッ、…うるさい…ッ!!」
と声を上ずらせて怒鳴った。
「おっと!童貞じゃなくなったか。オレがしゃぶってやったもんなぁ…!!」
「…ッッッッ!!!!」
顔を真っ赤にし、唇を噛むサイゾウ。その目に涙が溜まっている。そんなサイゾウを、もう1人のサイゾウはフンと笑って見下ろすとサイゾウの腕を掴んだ。そして、思い切り引っ張り上げたのだ。
「…あ…」
不意を突かれてサイゾウの体がふわりと宙に浮いたような感じになる。
「…え?」
気が付いた時には、目をギラギラと輝かせ、ニヤニヤと不気味に笑うもう1人の自分の顔が目の前にあった。そして、
…チュッ!!
と言う音と共に、お互いの唇が触れる。その瞬間、もう1人のサイゾウがサイゾウの腰に右手を回し、左手でサイゾウの頭部を固定したのだ。
…チュッ!!…チュクチュク…ッッッッ!!!!
くすぐったい音が辺りに響き渡る。同時に、
「…ん…ッ!!…んん…ッ!!」
と言うサイゾウの呻き声も。
「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
顔を真っ赤にし、眉間に皺を寄せて苦しそうに呻く。ゾワゾワとした悪寒が体中を駆け巡る。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
「んんんんッッッッ!!!!んんんんッッッッ!!!!」
もう1人の自分を懸命に引き剥がそうとするが、体に力が入らない。それをいいことに、もう1人のサイゾウは、サイゾウの頭を押さえていた左手を下ろすと、サイゾウの右胸の突起をクリクリと刺激し始めたのだ。
「んんんんんんんんんんんんんんんんッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
サイゾウの体がビクリと跳ね、硬直する。
だがこの時、サイゾウは自身の中に不快感と共に湧き上がるおぞましい感情に流されそうになっていた。