宇宙からの侵入者 第6話
2人のシッポ兵に無理矢理立たされて醜態を晒している竜。光沢のある鮮やかな黒と白であしらわれていたスーツは今、茶色く変色し、スーツとしては最早、機能をしていなかった。
「…クックック…!!」
そんな竜の目の前に、メギドが入って来て腕組みをしている。そして、ギラギラと野獣のように光る眼差しを竜に向けていた。
「…無様だな、ダイナブラック…!」
何度も同じ言葉を聞いた。竜は、
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
と、体中に負った傷と激痛に耐えながら、
「…今度は、…何を、…する気だ…?」
と低い声でメギドに問い掛けた。するとメギドは、
「フン!」
と鼻で笑い、
「まだ強がるか、ダイナブラック?」
と言ったかと思うと、腕組みをしていた手を解き、右手をさっと伸ばした。その瞬間、
「あッ!!」
と竜が素っ頓狂な声を上げ、ビクリと体を跳ねらせたのである。それも束の間、
「うぅわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と悲鳴を上げ始めた。
「…ククク…。…正義の味方であるダイナマンでありながら、タコシンカに大事なところを踏み付けられて感じてしまっているとは…!」
メギドの右手は、竜のがっしりとした2本の足の付け根に息づく、タコシンカに踏み付けられて勃起したペニスと、その下に息づく2つの球体を握っていたのだ。その時、メギドの目が大きく見開かれたかと思うと、
「この、変態がああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と叫び、竜のそこを更に力を入れて握ったのである。
「ひぎゃああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
顔を真っ赤にし、目を大きく見開いて絶叫する竜。その首筋には血管が浮き出ている。
「痛いか?痛いか、ダイナブラック?」
目を大きく見開き、ニヤニヤと笑みを浮かべながら言うメギドは、まさに、狂気そのものだった。
「苦しめ!もっと苦しむがいいッ!!その顔、その声、そして、貴様のその命がオレの勝利の美酒の肴となるのだあッ!!」
そう言ったメギドは、竜のペニスとその下の球体を握る手の力を更に強めた。グリュッ、と言う音が聞こえたその瞬間、
「ひがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、竜が声を涸らして絶叫したのだ。
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!…オッ、…オレの…ッ、…オレのチンポがッ!!…つッ、…潰れるううううううううッッッッッッッッ!!!!!!!!」
顔を真っ赤にし、目を大きく見開いて首筋に血管を浮き立たせている竜。逆にメギドは狂気じみた笑みを浮かべたまま、
「…ククク…!…あまりの激痛に叫びよるわりには、貴様のここは衰えはせんがな…!」
と言うと、竜のそこからようやく手を離した。
「…ッ!?」
その途端、竜の体がビクンと跳ねたかと思うと、ガクリと体を前のめりに倒した。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
自身の男としての象徴、大事なところを潰されるのではないかと言う恐怖と、独特の激痛から解放され、ほっとしたものの、じんじんとした鈍い痛みは残り続けている。それだけではなく、この先、何をされるのか分からないと言う恐怖もまだまだ残されていた。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
それでも何とかしてメギドを睨み付ける。だが、メギドは、
「…フン!」
と鼻で笑うと、
「貴様など、もう我々の敵ではないわッ!!」
と言い、
「おいッ、タコシンカッ!!やつを淫乱に狂わせてやるのだッ!!」
と叫んだ。
「ははーッ!!」
すると、傍に控えていたタコシンカがドスドスと言う足音を響かせて竜の前に歩み寄って来た。
「…クックック…!!…覚悟するんだな、ダイナブラック…!」
そう言うと、タコ足のようになった触手をシュルシュルと竜に巻き付かせて行く。ガッシリした両足、筋肉質な腕…。
「…なッ、…何だ…ッ!?」
ゾワゾワとした感覚が竜を襲う。いつの間にか、竜を支えていた2人のシッポ兵は竜の体を離れていた。
タコシンカのタコ足のような触手は全部で8本。まぁ、タコらしいと言えば、タコらしい。それがまず、四肢に1本ずつ巻き付いている。残る4本はタコシンカの体の前でブラブラと揺れていた。
「行くぞッ、ダイナブラックッ!!」
そう言うとタコシンカは、目の前でブラブラと揺れている4本の触手のうち、1本をゆっくりと竜の体に近付け、頬に当てた。
「…ッ!?」
それがうねうねと、吸盤は竜の頬に吸い付きながら下りて行く。そのゾワゾワとした悪寒にも似た感覚が竜の背筋を駆け抜ける。
「…や、…止めろ…!」
竜は顔を真っ赤にし、タコシンカに向かって言う。
「…な、…何て変態なことをしてるんだッ!!…さっさと止めろおおおおッッッッ!!!!」
「…クックック…!!」
だが、タコシンカは血走った目を更に血走らせ、ニタニタと不気味な笑みを浮かべたまま、シュルシュルと音を立てて竜の頬に張り付いたタコ足を下ろす。そして、下ろしたかと思えば、また竜の頬に当て直し、同じことを繰り返す。
「…うああ…ッ!!」
ゾワゾワとした悪寒は相変わらず竜の体を駆け抜け、その感覚で竜が悲鳴に近い声を上げる。
「ハーッハッハッハッハ!!」
メギドは高らかに笑っている。
「…ダイナブラック…!!…これから貴様はプライドも何もかもがズタズタになるのだッ!!」
「…な…に…ッ!?」
竜がそう言う間にメギドは牢獄を抜け出し、それが見える玉座に座り直した。そして、足を組み、片手に酒を持つ。そして、
「たぁっぷりといい声を聞かせてくれよ、ダイナブラック?それが、オレの酒を美酒へと変えるのだッ!!」
と言った。そして、
「やれいッ、タコシンカあッ!!」
と目を見開いて言った。その時だった。
シュルシュル…。…シュルッ、…シュルシュル…!
竜の頬に張っていた1本の触手が、ボロボロになったダイナブラックのスーツと竜の体の間へ入って行く。
「…やッ、…止めろ…ッ!!」
恐怖で顔が引き攣る竜。それを見たメギドが、
「おおッ!!いいぞいいぞッ、ダイナブラックッ!!その顔が堪らんッ!!」
と言うと、杯に入っていた酒をグイッと一気に飲み干す。
…ゾワゾワ…ッ、…ゾワゾワ…ッ!!
「うああああッッッッ!!!!」
竜の膝がガクガクと震える。
「止めろッ!!止めてくれええええッッッッ!!!!」
竜が必死に懇願するが、タコシンカのタコ足は少しずつ、竜を焦らすようにダイナブラックのスーツと竜の体の間へ入って行く。
と、その時だった。
「…っあ…ッ!!」
竜がビクンと体を跳ねらせた。