刹那の夢 第5話

 

「…ッ!!

 ダイナブラックに変身した竜を改めて見た時、ダイナイエローに変身した南郷は思わず息を呑み込んでいた。

「…竜さん…。…凄い…ッ!!

「…?…何がでござる?」

 ダイナブラックのマスクの中できょとんとする竜。すると南郷は、

「その体付きだよッ!!

 と言った。

 竜の体にぴったりと密着するようになっているスーツ。普段から、いや、小さい頃から鍛え上げて来た竜の体の肉付きをクッキリと浮かび上がらせるように。その二の腕の盛り上がり、光沢のある漆黒のスーツが今にもはちきれそうな胸板の厚さ。その胸板に浮き出た両胸の2つの突起。キラキラと輝く白いズボン部分に浮き出た筋肉隆々の両足。

 そして。

 竜の2本の足の付け根部分に息づく、竜の男としての象徴・ペニス。それは、今は落ち着きを取り戻してはいたが、それでもその膨らみはふくよかなものであった。

「南郷だって、結構、鍛えているんでござるな?」

 竜はそう言いながら、南郷の体をペタペタと触る。

「…なッ!?…ちょッ、…ちょっとッ!!…竜さんッ!!

 その1つ1つが、強烈な電流となって南郷の体に伝わる。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 それが南郷の体から力を奪う。それだけではなく、南郷の2本の足の付け根部分。ダイナイエローの真っ白なズボンの中に静かに収められている南郷の男としての象徴であるペニスが少しずつ頭をもたげ始めて来ていたのだ。

(…ヤッ、…ヤバい…ッ!!

 その時、南郷は思い切り体を翻らせるとあっと言う間に竜の背後へ回り、竜を羽交い絞めにした。

「…なッ、…南郷ッ!?…何を…、…するでござる…ッ!?

 当然のことながら竜が驚いて声を上げる。だが南郷は、

「…りゅッ、…竜さんは黙っててッ!!

 と言うと、竜の前へ両腕を回した。そして、その盛り上がった胸板をガシッと鷲掴みにしたのだ。その途端、

「あッ!!

 と竜が短く声を上げ、体をビクンと痙攣させた。

「…フッフッフ…!!…さぁ、…行くよ、…竜さん…!!

 何とかして平静を取り戻すと、南郷は竜の前に回した手を動かし始めた。

「…な…ッ!!…んな…ッ!?

 ザワザワと音を立てて動く南郷の両手。その静かな愛撫に、竜は体をビクビクと痙攣させる。

「…なッ、…南…、…郷…ッ!!

 時折、ダイナブラックのマスクが天を向く。

「…フフッ!!…竜さん、…感じてるのかい?」

「…ッ!!

 竜はブルブルと首を左右に振る。

「…それにしてもさぁ。…竜さん、…いい体付きしてるよね。…筋肉で物凄く硬いよ…!!

 竜の体を妖しく撫でながら、南郷がほうと溜め息を吐く。

「…あ…ッ!!…ああ…ッ!!…んく…ッ!!

 南郷の両腕が竜の肩から両胸、腹部へと下りて行き、下りたかと思えば、逆に上がって来る。それを何度も何度も繰り返す。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 体中にビリビリと流れる強烈な電流。それが体から竜の2本の足の付け根部分へと伝わり、竜の男としての象徴であるペニスの形を少しずつ変化させていた。

 その時だった。

 南郷の両手が竜の筋肉質な両胸へ辿り着き、そこにぷっくりと浮き出た2つの突起をキュッと摘んだのだ。その途端、

「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と竜が悲鳴を上げ、体を仰け反らせた。

「…あ…あ…あ…あ…!!

「…フフッ!!…竜さぁん、ここを刺激されて感じちゃったんだ?」

 南郷の嬉しそうな声が背後から聞こえた時、南郷の両手がゆっくりとそれの周りで動き始めた。

「…んく…ッ!!…ん…ッ、…んあ…ッ!!

 ダイナイエローの黄色のグローブに包まれた南郷の指が、ダイナブラックの漆黒のスーツに浮き出た2つの突起をくすぐるように小刻みに動いたり、その周りでクルクルと回ってみせたり。かと思えば、強くキュッと抓り上げたり。そのたびに竜は、

「…ああッ!!…んく…ッ!!…あ…ッ!!…ああ…ッ!!…ああああ…ッッッッ!!!!

 と声を上げ、体を仰け反らせる。

「…フフッ!!…じゃあ、…そろそろ…」

 南郷はそう言うと、それまで竜の胸の突起を刺激していた両手をゆっくりと下ろし始めた。そして、それが竜の2本の足の付け根部分に息づく、竜の男としての象徴であるペニスに触れようとしたその時だった。

 ガシッ!!

 南郷の右手が、ダイナブラックの黒色のグローブに包まれた竜の右腕によってしっかりと掴まれていた。

「…え?」

「…あ…」

 その時、南郷と竜は同時に声を上げていた。

「…りゅ、…竜…さん…?」

 呆然と竜の背中を見つめる南郷。すると竜は少しだけ南郷の方へ振り向き、

「…す、…すまん、南郷。…つい、…手が…」

 と、ダイナブラックのマスクの中で照れ臭そうに笑っていた。

「…フフッ!!

 南郷はちょっと笑うと、両腕を再び竜の前で、竜を抱き締めるように回した。

「竜さんも、普通だったんだ」

「…普通?」

「そ。男に触られることに、無意識に反応したって言うこと!!…でもね」

 その時、南郷は腰をグイッと突き上げた。その途端、

「…ッ!?

 と、竜が体をビクリとさせ、南郷の両腕を振り解くと南郷の方へ振り向いた。

「…なッ、…南郷…!?

「…はは…」

 ダイナイエローのスーツの真っ白なズボンの部分。そこに出来た大きな盛り上がり。南郷の男としての象徴であるペニスが大きく勃起し、その形をクッキリと浮かび上がらせていた。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 呆然とする竜。その体が急速に熱を帯びたような気がした。

「…って、竜さんのチンポも大きくなったじゃないかッ!!

「…あ…」

 ダイナブラックのスーツの真っ白なズボンの部分。そこに竜の男としての象徴であるペニスが姿を完全なものにしていた。

「って言うか、竜さんッ!!先っぽ、濡れてるじゃないッ!!

 南郷が素っ頓狂な声を上げると、

「…はは…」

 と竜は照れ笑いをし、ダイナブラックのマスクをポリポリと掻いた。

「…南郷が与えて来る感覚がこう、ゾワゾワって体中を包み込んで…。…何とも言えない感覚がしたんでござるよ…」

「…フフッ!!…どんだけ変態なんだい、竜さんは!!

「…そ、…そうでござるか?」

 顔を真っ赤にしてそう言う竜。

「…じゃあ…」

 南郷はそれだけ言うと、竜の背後に再び回った。

「…行くよッ!!

 その時だった。

「はうッ!?

 竜は大声を上げ、体を再び硬直させた。

 

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