最強獣戦士誕生! 第13話

 

 暫くして、ダイとブンはラウンドベースに戻って来た。

 もちろん、グリーンフラッシュブルーフラッシュにプリズムフラッシュした姿ではなく、普段着のままで。普段着と言っても、地球の人間からしてみれば、奇抜なファッションとも言うべきものであったが。

 2人の帰館に、レッドフラッシュ・ジンも、イエローフラッシュ・サラも、ピンクフラッシュ・ルーも、そして、5人のまとめ役であるマグでさえも、別段、気に留める様子も無かった。5人以外の者が入り込んだ時に知らせる警報も鳴らなかった。つまり、ダイが獣戦士ザ・モシャスが変装をした姿だと言うことに誰も気付かなかったのである。

「…さぁ、入れよ、ブン…」

 自室に戻ると、ダイはブンを招き入れた。

「…お、…おう…」

 ブンの様子がぎこちない。妙にソワソワしている。動きの不審さもさることながら、目が忙しなくキョトキョトと動く。

「どうしたんだよ、ブン?」

 ダイは静かにブンに近付くと、ゆっくりと抱き寄せた。

「…あ…」

 ブンが一言だけ発し、その体がフワリと動いた。そして、ダイの腕にすっぽりと包まれたのだ。

「…ダ、…ダイぃ…」

 ダイの逞しい腕が、ブンを強く抱き締める。ブンは先ほどのように抵抗をすることはなかった。逆にダイに体を預けるような形になっている。

「…好きだ、…ブン…」

 ダイの右手がブンの後頭部を静かに撫でる。

「…あ…!」

 ブンの首筋にダイが静かに口付けると、ブンの体がピクリと動き、口から吐息が漏れた。

「何だ?キスだけで感じているのか?」

 ダイは苦笑すると、ブンを見つめた。

「…だ、…だって…!」

 ブンは顔を真っ赤にし、目を潤ませている。

「本当にお子様なんだな、ブンは」

 そう言うと、ダイは再びブンを静かに抱き締めた。

「でも、そんなブンがかわいくて好きなんだけどな」

「…ダ、…ダイ…?」

 いつもと違うダイの優しさに流されそうになっている自分がいる。いや、正確には完全に流されている、ブンはそう思っていた。

「オレ、ブンのことが弟みたいに思えるんだ」

「え?」

 優しく微笑みかけるダイ。いつものぶっきらぼうな、勝気なダイとは打って変わっていた。

「オレ達、小さい頃にエイリアンハンターによって誘拐されて、肉親も分からない。そんな中、ジンやサラ、ルーと一緒に育って来ただろう?言ってみれば、オレ達は兄弟みたいなものじゃないか」

「…ま、…まぁ…」

「そしたら、ブンは一番年下なんだから、やっぱりオレから見たら弟みたいなもんだ。感情のまま、突っ込んで行って、時々、見ていてハラハラする。だからこそ、ブンを守ってやりたい、そう思えたんだ。そしたらさ、ブンのことがいつの間にか、好きになっていたんだ」

「…で、…でもッ!!…オレ、…男だよ?」

 ダイが自身のことを好きだと言ってくれるのは確かに、嬉しい。だが、その一線を越えてしまっていいのか、ブンも分からなくなり始めていた。するとダイはフッと笑って、

「関係ないさ。好きになった相手がたまたま男だった、それだけのことだ」

 と言い、ブンに顔を近付けた。

「…ん…!」

 ダイの顔が近付いた時、ブンは自然に目を閉じていた。そして、ダイとブンの唇が重なった時、

 チュッ!

 と言うくすぐったいような音が耳に聞こえた。

 …チュッ!…クチュッ…!

 ダイの舌がブンの口を割り、ゆっくりとブンの口腔内を舐め回す。そのテクニックに、ブンの意識は朦朧とし始め、同時に下半身にじぃんとした疼きを感じ始めていた。

「…ん?」

 ダイは太腿に違和感を感じ、見下ろす。そして、フッと吹き出した。

「…やっぱりお子様だな、ブンは!」

 言われて顔を真っ赤にするブン。ブンの2本の足の付け根。ブンの男子としての象徴であるペニスが勃起し、黒のパンツの前を大きく張り出させていたのだ。

「やれやれ。困ったお子様だな!」

 ダイはそう言うと、ブンの腰をグッと引き寄せ、ブンの大きく勃起したペニスをキュッと握った。

「んあッ!!」

 突然の刺激に、ブンが声を上げ、腰をくの字に折り曲げる。

「ダッ、ダイぃ…ッ!!」

 更に顔を真っ赤にし、目を潤ませるブン。

「ほぉら、こんなことをすると、どうなるのかなぁ?」

 ダイが調子に乗って、ブンのペニスを優しく撫で始めた。

「…あッ!!…あぁ…ッ!!…んあ…ッ!!」

 ダイの手がブンのペニスの先端の方へ動くたびに、ブンがピクピクと体を跳ねらせる。その時、ブンも自身の太腿に違和感を感じていた。見下ろしたブンは思わず息を呑み込む。ダイのペニスがこれでもかと言うほど大きく勃起していたのだ。

「…ダッ、…ダイだって…ッ!!」

 そう言うとブンは、ダイの大きく勃起したペニスをギュッと握ったのである。

「んんッ!!」

 ダイが小さく呻いた。次の瞬間、ダイの、ブンの腰を掴んでいた腕がブンの頭をがっちりと固定したかと思うと、物凄い勢いでブンに口付けをして来た。

 …ジュッ!!…ジュル…ッ!!

 淫猥な音が大きくなって、ダイの部屋中に響き渡る。と同時に、

「…ん…、…んん…ッ!!」

 と言う低い声と、

「…ん…、…んあッ!!…あぁ…ッ!!」

 と言うやや高めの声が交錯する。そして更に、ざわざわと言う生地の擦れ合う音も聞こえる。ダイとブンが、お互いの勃起したペニスを刺激し合っていたのだ。

「…はぁ…、…はぁ…ッ!!」

「…あ、…あぁ…ッ!!」

 やがて、荒い息をしながら見つめ合う2人。

「…ブン。…プリズムフラッシュだ…!」

 ダイが静かに言う。

「…うん…」

 まるで釣られるかのように頷くブン。そして、ダイとブンは腕を交差させた。

「プリズムッ、フラッシュ!!!!」

 次の瞬間、ダイとブンの体が光り、ダイは光沢のある鮮やかな緑のスーツを纏ったグリーンフラッシュに、ブンは光沢のある鮮やかな青のスーツを纏ったブルーフラッシュにプリズムフラッシュしていたのだった。

「…来いよ、ブン…」

 ダイはそう言うと、ブンをベッドへと誘い、静かに押し倒した。

 

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