最強獣戦士誕生! 第37話
冷たい無機質なベッドの上で両手を頭上に拘束されたままのレッドフラッシュ・ジン。今、彼の目の前には凄惨な光景が広がっていた。
鮮やかな光沢のある緑と青のプリズムスーツに身を包まれた男子が2人、並ぶようにして横たわっていた。グリーンフラッシュ・ダイ、ブルーフラッシュ・ブン。仲間であるはずの2人はジンを拘束し、恥辱の限りを尽くした。ジンの体をまさぐり、スーツを引き裂き、そこからジンの男性としての象徴を取り出し、愛撫し、ジンの快楽を限界まで追い詰め、そして、強制的に射精させた。
それだけならまだしも、ダイもブンも自身のペニスを同じようにスーツから取り出し、それを使ってジンを責めて来た。ブンは自身の双丘の奥の秘門にジンのペニスを突き刺し、嬌声に喘いだ。ダイはと言うと、逆にジンの双丘の奥の秘門にそれを突き刺し、快楽を貪った。
そしてダイもブンも、最後の瞬間を迎えるその直前に不気味な黒い管によって自身のペニスを覆われ、眩い光と共に2人の生体エネルギーとも言えるべき精液を全て吸い取られ、果てたのである。
「…うああ…!!」
ジンは、声を上げることすら出来ないでいる。あまりの光景に、信じたくない光景に、ショックを隠し切れないでいた。
「…うう…ッ!!」
そんなジンの目からは、いつの間にか、涙が後から後から溢れ出していた。
目の前で大の字になって横たわっている2人の、弟とも言えるべき戦友。20年前にエイリアンハンターに拉致され、劣悪な環境のフラッシュ星で戦士になるための特訓を受け、20年後に地球を守ろうと一緒に戻って来た仲間。そんな2人がプリズムスーツから自身のペニスを曝け出し、穏やかな笑みを浮かべて横たわっている。今までやって来たことは何だったのか、後から後から自分を責め立てた。
「…ううッ!!…うわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
突然、ジンが狂ったように泣き叫び始めた。
「ああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
体をバタバタと暴れさせるたびに、ジャラジャラと両腕を拘束している鎖が乾いた金属音を立てる。
「ダイィィィィィッッッッッ!!!!!!!!!!ブンンンンンンッッッッッ!!!!!!!!!!」
どんなにもがいても、どんなに体を乱暴に揺すっても、両腕を拘束している鎖が外れない。どんなにもがいても、2人の弟のもとへは駆け寄れない。
「くっそおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
顔を真っ赤にし、声を嗄らして叫び続けたその時だった。
「お楽しみいただけたかね、レッドフラッシュ?」
その声を聞いた瞬間、ジンは泣き叫ぶのをピタリと止め、目をカッと見開いた。
「…ザ…、…モシャスぅぅぅ…!!」
憎悪の眼差しを向けるジン。
「…貴様ぁ…ッ!!」
ブルブルと体を震わせ、野獣のように低く唸る。だが、そんな威嚇をしながらも、ジンの頭は冷静に働いていた。
(…ザ・モシャスのオーラが、…違う…!?)
姿形は当然のことながら、ザ・モシャスの体から発せられるオーラのようなものを、ジンは感じ取っていた。
「君達にはお礼を言わなければならんな?」
そう言うとザ・モシャスは、自身の体をしげしげと眺めた。
「最初は不気味な知能も持たない、ただの醜い化け物だった。だが今はグリーンフラッシュ、ブルーフラッシュの生体エネルギーを全て頂いたことによって、こんなに強靭な肉体を手に入れることが出来た」
どう見ても人間としか見えない。筋肉質な腕と足、胸、腹筋。
「グリーンフラッシュからは強靭な肉体と力を貰い受けた。そして、ブルーフラッシュからは素早さを」
そう言うとザ・モシャスはゆっくりとジンに歩み寄り、ベッドの上に乗り上げると、その体をジンの体に重ねた。
「なッ!?…やッ、止めろッ!!」
あまりに突然のことに顔を真っ赤にし、思わず目を背けるジン。そんなジンの上でニヤニヤとしているザ・モシャス。
「あとオレに足りないものは何だと思う、レッドフラッシュ?」
そう言うとザ・モシャスは、そのしなやかな指でジンの顔を真正面に向けた。
「…ッ!!」
ジンの瞳が忙しなくキョトキョトと動く。そして、体が小さく震えているのが、ザ・モシャスにも伝わっていた。
「フッ!!」
ザ・モシャスがニヤリと微笑む。
「…怖いか、…レッドフラッシュ?」
「…あ…あ…あ…!!」
ジンの目が恐怖に怯えている。するとザ・モシャスはそっとジンの頬に手を置いた。
「怖がることはないよ、レッドフラッシュ。貴様はこれからもっともっと快楽に浸り、オレの右腕となってもらうのだからね」
「…なん…だと…!?」
ジンがそう呟いた時だった。ザ・モシャスがジンの顔を固定したかと思うと、静かにジンの唇に、自身の唇を押し当てたのである。
「…ん…!!」
ジンの目がカッと見開かれる。だが次の瞬間、
…チュッ!!…クチュッ…!!
と言うくすぐったい音が響き始める。
「…ん…!!…んん…ッ!!」
顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じるジン。だが、その体は力を失ったかのようにグッタリとベッドに横たわったまま、身動き一つしないでいた。
やがて、お互いの顔が離れた時。
「…あ…、…あぁ…!!」
ジンの顔からは先ほどの怒りが消え、困惑と快楽とが入り混じった、そんな表情をしていた。
「おやおや。感じてしまったのかい?」
ザ・モシャスが揶揄するようにジンに問い掛ける。
「…う…、…あぁ…!!」
その時、ジンの体には異変が起こっていた。
それまで静かに横たわっていたジンのペニス。それが息を吹き返し、天を突くようにドクンドクンと脈打っていたのである。
「フフッ!やはりただの人間か。快楽には勝てないようだな?」
「…うう…ッ!!」
ザ・モシャスが言い放った言葉に、ジンは目をギュッと閉じ、体をブルブルと震わせたかと思うと、
「うぅわあああああッッッッッ!!!!!!」
と叫び声を上げ始めた。
「…もッ、…もう…ッ!!…止めてくれえええええッッッッッ!!!!!!」
伸し掛かっているザ・モシャスの体が浮くほど、ジンは激しく体を揺らす。
「落ち着けよ、レッドフラッシュ」
そう言うとザ・モシャスは、勃起しているジンのペニスを優しく包み込んだ。
「あッ!?」
突然の刺激に、ジンが目を見開き、体をビクンと跳ねらせる。
「…あ…あ…あ…!!」
ジンの体がブルブルと震える。いつの間にか、激しい感情は消えていた。
「そう。いい子だ」
ザ・モシャスの瞳がギラリと光る。
「いい子にはご褒美をあげるとしよう」