性獣の生贄 第15話

 

「…あぁ…、…あぁぁ…!」

 短い髪、大きな彫りの深い顔。額には青いひも状のバンドを巻き、そこに玉のような汗がくっ付き、じっとりと浸み込んでいた。

「…ゆ、…ゆ…う…た…!!

 笑うとなくなるような細い瞳には涙が後から後から溢れ、それが堀の深い頬に伝い、ポタポタと地面に落ちていた。そして、巨漢の体には似つかわしくないほど、その場でブルブルと震えていた。

「…ククク…!!

 そんな巨体の男、ギンガブルー・ゴウキの横に、3人の青年が立ち、そんなゴウキを蔑むように見下ろしている。ライト、トカッチ、そしてヒカリだ。

「…さぁって、…今度は勇太の番だな!」

 そう言うとライトは、

「勇太、こっちに来いよ!」

 と言うと、4人を呆然と見詰めていた半ズボン姿の少年・勇太を呼び寄せた。そして、

「勇太もゴウキのチンポ、しゃぶりたいだろう?」

 と聞く。

「やッ、止めろオオオオッッッッ!!!!勇太ああああッッッッ!!!!

 勇太の方へ向かって叫ぶゴウキ。だが勇太は、

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 と荒々しい呼吸をしたまま、その視線はギンガブルーのスーツから飛び出した、未だに大きく勃起をし続けるゴウキの男としての象徴を凝視している。

「…フフ…ッ!!

 そんなゴウキの筋肉質な腹部の上に座っていたトカッチが笑うと、

「じゃあ、ゴウキもそろそろ体を起こそうか?」

 と言ったかと思うと、ゴウキの体から立ち上がった。そして、右手をすっと上の方へ上げると同時に、ゴウキの体がゆっくりとだが起き上がったのだ。

「…んなッ!?…何…だと…ッ!?

 ゴウキの上半身が起き上がり、下半身はそのまま伸ばした状態で両手を背後へとつくようにその場に座り込んだのだ。と、そこへ勇太がフラフラとした足取りでやって来た。その後ろからライトがやって来ると、

「さぁ、勇太」

 と勇太の両肩を持ち、ゴウキの大きく開かれた股の間に座らせる。

「勇太も俺達と同じことをゴウキにしてあげなよ!」

「…や…めろ…!!

 ゴウキがブルブルと震える。だが、そんなゴウキにお構いなしにライトはニヤリとしたかと思うと、

「…オレ達がしていたことが、『セックス』なんだぜ?」

 と言った。

「いや、セックスって言うには軽すぎるでしょ?」

 ヒカリが苦笑する。

 その時だった。

「…はぁ…ッ!!…はぁ…ッ!!

 勇太が更に目を大きく見開き、荒々しい呼吸を続けていたかと思うと突然、

「…うう…ッ!!…うああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と金切り声に近い悲鳴を上げ始め、その途端、勇太の体から出ていた黒い靄が爆発したように溢れ出したのだ。

「ゆッ、勇太ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 その黒い靄、勇太の生命力の暴発をただ見ることしか出来ないゴウキ。

「…ククク…!!

 一方のライト、トカッチ、ヒカリはそれをニヤニヤと見続けている。

「…止めろ…!!

 ゴウキの体が一層震える。

「止めろッ!!止めろ止めろ止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!

 ゴウキが絶叫する。

「じゃあ、勇太にゴウキのをしゃぶらせてやれよ!」

 ライトが勝ち誇ったようにゴウキに向かって言う。

「…お…、…ま…え…ぇぇぇぇ…ッッッッ!!!!

 唸るように低く言うと、ゴウキはライトの顔を憎々しげに睨み付けた。だがライトはフンと笑ったかと思うと、

「だったら、お前のアースの力を勇太にも分けてやれよ!」

 と言った。まじまじとライトの顔を見つめるゴウキ。

「お前のアースの力を吸収して、俺達は大人に急成長した。と言うことは、お前のアースの力を勇太に分け与えてやれば、勇太の命は助かるってことなんだぜ?」

「…俺が、…勇太に…?」

「ああ。早くしねぇと、この間にも勇太の生命力はどんどん失われて行ってるんだぜ?」

「…あ…あ…あ…あ…!!

「…ゆ、…勇太ああああッッッッ!!!!

 勇太の顔がどんどん蒼白くなって行くのを見たゴウキが悲痛のあまり声を上げる。そして、

「…わッ、…分かった…ッ!!…分かったから…ッ!!…は、…早く、…勇太を…!!

 と言った。するとライトは更にニヤリと笑い、

「よぉし!」

 と言うと、

「さぁ、勇太。ゴウキのチンポを、オレ達みたいに食べてやりなよ」

 と優しく言った。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 勇太は、ビクンビクンと脈打つゴウキの男としての象徴に手を伸ばすと、それを優しく握った。

「んんんんッッッッ!!!!

 その途端、ゴウキの体に言い様のない電流が流れる。

「…んむ…ッ!!

 そしてゴウキの大きなそれが勇太の小さな口の中に入った途端、

「んふううううッッッッ!!!!

 とゴウキが艶めかしい声を上げ、体を捩じらせた。

「ははッ!!こいつ、こんな状態で感じてらあッ!!

 ライトが大声で言う。そんなゴウキをニヤニヤと見つめているトカッチとヒカリ。

「…ん…、…んむ…!!

 勇太が不器用ながらゴウキのそれを頬張る。

 …チュッ!!…チュブ…ッ!!…ブッ!!

 そのぎこちなさがゴウキの体に快楽の電流を流し込み、ゴウキは、

「…んんッ!!…んく…ッ!!…あ…はぁ…ッ!!

 と喘ぎ、ビクビクと体を反応させた。

「…や、…止め…ろ…!!…ゆ、…勇…太…ぁ…ッ!!

 顔を真っ赤にし、懸命にその快楽を耐えようとする。だが、トカッチが放った超能力は相変わらずゴウキの体を敏感に反応させる。

「…ああ…ッ!!…く…ッ!!…うう…ッ!!

 じんじんとした痺れに似た感覚がゴウキの下腹部に再び集まり始める。

「ほら、勇太。ゴウキのを手でも刺激してあげなよ」

 その時、ヒカリがそう言った。すると勇太は小さな右手でゴウキのそれの根元の方を持ち、ゆるゆると上下に動かし始めたのだ。

「んはああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!

 その刺激に耐えられず、ゴウキが思わず喘ぐ。同時に、

 ジュブッ!!ジュブッ!!

 と言う淫猥な音が大きさを増す。

「ああッ!!ああッ!!ああッ!!

 その時、ゴウキの体がビクビクと跳ね、無意識に腰を突き上げるような格好になった。

「…んぐッ!!…んぐ…ッ!!

 勇太が呻き声を上げる。そして、

「…イィク…ッ!!

 とゴウキが呻くように言ったその時だった。

 ドブッ!!ドブドブドブドブッッッッ!!!!

 鈍い音が聞こえ、勇太の口の中に少なくはなったものの、ゴウキの淫猥な液体が注がれた。

 だが、異変はこの時起こった。

 ジュボッ!!

 淫猥な音を立て、いきなり勇太が立ち上がったのだ。

「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 ゴウキは大きく呼吸をし、勇太の口から飛び出た自身の未だに大きく勃起している男としての象徴はビクビクと脈打ち、その先端からトロトロと淫猥な液体を垂らし続けている。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 勇太は目を大きく見開き、その場に立ち尽くしている。その口元から、ゴウキが放った淫猥な液体が淫猥な糸を引いて地面に零れた。

「…ゆ…う…た…?」

 呆然と勇太を見つめるゴウキ。

「…ぁぁぁぁ…!!

 勇太が小さく震えていたかと思うと、

「…ぁぁぁぁああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と絶叫し始めたのと同時に、あの黒い靄、勇太の生命力が再び、物凄い勢いで暴発したのだ。

「ああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

「ゆ、勇太ああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 勇太とゴウキの絶叫が辺り一面に響き渡る。勇太の体から溢れ出る黒い靄はしゅうしゅうと音を立て、止め処なく発散されて行く。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 やがて、その黒い靄が少しずつ減って行った時。

「…うう…!」

 勇太の目が虚ろになり、体がガクガクと震える。

「…う…!」

 そして。

 パタンと膝から崩れるように、静かにうつ伏せに倒れた。

 

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