暴走 第17話
「…っあッ!!…ああッ!!…んあッ!!」
背後からブルーバスター・岩崎リュウジに抱きすくめられ、だらしなく体を床に伸ばした状態で声を上げるレッドバスター・桜田ヒロム。
「…あ…ッ!!…んんッ!!…んはッ!!」
しかしヒロムは、男らしい叫び声とは違う声を上げ続けている。と同時に、
…キュッ!!…キュッ!!
と言う、革と革の擦れ合う音が響く。
「…フフッ!!…どうだぁ、ヒロムぅ?…気持ちいいだろう?」
嬉しそうに言うリュウジ。真っ青なグローブに包まれた両手の人差し指が、真っ赤な革のバスタースーツに包まれたヒロムの胸の上で、妖しい動きを繰り返す。その中心は小さな突起が浮かび上がっていた。
…キュッ!!…キュキュ…ッ!!
ヒロムの胸の上で、リュウジの指が動く。その小さな突起をくすぐるように小刻みに動いたり、引っ掻いたりする。そのたびにヒロムは、
「…あッ!!…あんッ!!…ああ…ッ!!」
と声を上げ、体をピクピクと反応させた。
「…はぁ…、…はぁ…!!」
ヒロムが呆然としているのを見たリュウジはニヤリとすると、
「ヒロムぅ、もしかして、ここは初めての経験か?」
と敢えて揶揄を投げかけた。
「…ッ!!」
大きな息をしながら、グッと歯を食い縛るヒロム。
「なんで、こんなに感じるんだって顔をしてるよな、ヒロム」
そう言うとリュウジは、ヒロムの首をグイッと自分の方向へ動かす。
「…ッ!!」
ヒロムがリュウジを睨み付ける。リュウジはヒロムの顔に、自身の顔をゆっくりと近付け、
「教えてやろうか、ヒロムぅ?」
と言い、唇を少し前へ突き出した。
「…ッ!?」
次の瞬間、ヒロムの目がカッと見開かれ、体が硬直した。
リュウジの唇と、ヒロムの唇が重なり合っていたのだ。
「…フフッ!」
お互いの唇が離れた時、リュウジが静かに笑う。
「ヒロムとキスしちゃった!」
「…う、…あぁ…ッ!!」
体の自由が利かないヒロム。必死にもがき、リュウジの元から離れようとする。だが、そうはさせまいと、リュウジはヒロムの体を更に強く抱き締める。
「…男だってな、…乳首は感じるんだよ…!」
そう言ったリュウジの手に握られていたものを見たヒロムは、更に驚いて目を見開いた。
リュウジの手にはソウガンブレードが握られ、リュウジはヒロムを地面へ横たえると、ヒロムの体を両足で挟み込むようにして真上へ立った。そして、ソウガンブレードをヒロムの胸へ近付けた。
「…リュ、…リュウ…ジ…さん…!?…な、…何…を…ッ!?」
体の自由が利かないヒロムが、心なしか震える。
「…動くなよ、…ヒロム…!!」
リュウジの目がカッと見開かれたと思った次の瞬間、
バアアアアンンンンッッッッ!!!!!!!!
と言う衝撃音と共に、
「うわあああああッッッッッ!!!!!!!!」
と言うヒロムの叫び声が辺り一面に響いた。そのままヒロムはゴロゴロと転がった。
「おっと、そうだったな…!!」
リュウジはそう言うと、ズカズカとヒロムの元へ歩み寄り、
「ニワトリィッ!!」
と大声で叫んだ。
「ぐあああッッッ!!??」
その途端、ヒロムの体が再びビクンとなり、棒のように硬直した。
「危ねぇ危ねぇ!」
不気味な笑みを浮かべながら、リュウジはヒロムの体をゆっくりと仰向けに抱き起こした。
「…フフフ…!…ヒロムぅ、…エッチだなぁ…!!」
しげしげとヒロムの上半身を見ながら、リュウジが言う。
「…う、…あぁ…!!」
ヒロムが呻く。
ヒロムのレッドバスターのバスタースーツの胸の部分からはしゅうしゅうと煙が立ち上っている。その部分は裂け目が入り、中からヒロムの両胸の突起がはっきりと見えていた。
「…はぁ…、…はぁ…!!」
そんな状況でも、ヒロムは懸命にリュウジを睨み付けている。
「そんな顔すんなよ、ヒロムぅ」
そう言うとリュウジは、ヒロムの体の上に伸し掛かった。ぴったりとくっ付く、2人の体。どちらからともなく、温もりがお互いの体に伝わる。
「…リュウジ…さん…」
その時だった。
大きな溜め息を吐き、ヒロムがリュウジを呼んだ。リュウジはニヤニヤしながらヒロムを見ている。
「…リュウジさんの硬いものが、…オレのに当たってんですけど…!」
「…あぁ。…そうだよ?」
息が荒くなっているリュウジ。その目がギラギラと輝いている。
「…お前をズタボロに出来ると思うと、スゲェ嬉しくてな!」
そう言うとリュウジは、ヒロムのバスタースーツの中から見え隠れしている右胸の突起に静かに口付けた。
…チュッ!
くすぐったい音がしたと思ったその瞬間、
「あッ!!」
とヒロムが声を上げ、ビクリと体を跳ねらせた。
「…あ…あ…あ…!!」
ヒロムの体がブルブルと震える。
「…フフ…!!」
リュウジはフッと笑うと、真っ赤な舌でヒロムの右胸の突起を転がし始めた。
…キュッ!!…クチュッ!!…ピチャピチャ…!!
淫猥な音と共に、
「ああッ!!ああッ!!あああッッッ!!!!」
とヒロムが喘ぐ。
「…やッ、…止めて下さい…ッ!!…リュウジさんッ!!」
ビクビクと体を跳ねらせながら、ヒロムが悲鳴を上げる。
(…ど、…どうして…!?)
半ばパニックになりながら、ヒロムは下半身がズキズキと疼くのを感じ取っていた。