暴走 第19話
「ああッ!!」
ブルーバスター・岩崎リュウジの青いグローブに包まれた右手がその膨らみを静かに包み込んだ時、レッドバスター・桜田ヒロムが声を上げ、腰をビクンと反応させた。
ギラギラと輝く鋭い眼差しのリュウジ。ヒロムの上に覆い被さり、その右手はヒロムの男子としての象徴を包み込んでいた。
「…へぇ…!」
リュウジがニヤニヤしながら一言だけ呟くように言う。
ヒロムの男子としての象徴はリュウジの胸への愛撫によって、自分の意思に反するようにレッドバスターの革のスーツの中で大きく勃起し、臍へ向かって伸びていたのである。
「…意外とデケェんだな、ヒロムのって!」
「…ッ!!」
リュウジが揶揄するように言うと、ヒロムは目をギュッと閉じ、横を向いた。
「フフッ!」
そんなヒロムを見下すように小さく笑うと、リュウジは、ヒロムの股間を優しく労わるように、ゆっくりと撫で始めた。
「…んッ!!…んん…ッ!!」
リュウジの大きな手がヒロムの睾丸、そして大きく勃起したペニスを揉み込むように優しく愛撫する。そのゴツゴツした指先がヒロムのペニスの裏筋を上り、先端部分に触れるたびに、
「…あッ!!…ああッ!!…んあッ!!」
とヒロムが艶かしい声を上げる。同時に、ヒロムのペニスがピクピクと反応した。
「フフッ!かわいい声を上げるんだな、ヒロムって?」
リュウジがそう言うと、ヒロムは小さく首を振った。
「感じてんだろ?気持ちいいんだろ?気持ちいいなら、気持ちいいって言っていいんだぜ、ヒロムぅ?」
…キュッ!…キュッ!
ヒロムのレッドバスターの革のズボンと、リュウジのブルーバスターの青いグローブが擦れ合い、音を立てる。
「…もッ、…もうッ、…止めて…、…下さい…ッ!!…リュウジさんッ!!」
息を上げ、顔を真っ赤にして言うヒロム。その声に驚いたのか、リュウジが手の動きを止める。
「…はぁ…、…はぁ…!!」
ヒロムが荒い息をしながら、リュウジを睨み付ける。
「…こ、…こんなことして、…何が…、…楽しい…んですか…ッ!?…ヴァグラスが、…攻めて来たら…、…どうするんですか…ッ!?」
するとリュウジは、フンと鼻息で笑い、
「ヴァグラスが攻めて来ることはねぇよ」
と言い、右手はヒロムの股間を再び優しく包み込んだ。
「メタロイドはオレが木っ端微塵に削除した。エンターのクソ野郎だって、今は恐れおののいてどこかでじっとしているさ!…それよりも…」
リュウジがそう言った時だった。
「うぐッ!?」
不意にヒロムが呻いた。
「…ッあッ!!…ああッ!!ああッ!!あああッッッ!!!!あああッッッ!!!!」
目をギュッと閉じ、顔を再び真っ赤にし始める。
「うわあああああッッッッッ!!!!!!」
ヒロムが叫び声を上げ、額に脂汗を浮かべ始めた。
「痛てぇか?…痛てぇのか?」
ニヤニヤしながらリュウジがヒロムに尋ねる。
リュウジの右手。ヒロムの股間を静かに包んでいた右手はわずかに下方へ移動し、ヒロムの2つの睾丸を包み込んでいた。その指が少しずつ握られて行く。
「ぐわあああああッッッッッ!!!!!!」
同時に、ヒロムの声がますます大きく、甲高くなる。
「オレはそんなに力を入れてねぇけど?」
暴走したリュウジは力加減を知らない。ちょっと力を入れたつもりが何十倍もの力になって相手に伝わる。
リュウジにとってはほんのちょっとヒロムの睾丸を握っていると思っている力も、ヒロムには何十倍もの力になって伝わっているのだ。
「どうしたんだよぉ、ヒロムぅ?」
そう言いながらリュウジは、右手をもう少し握り締めた。
「ぎゃあああああッッッッッ!!!!!!」
ヒロムの体が、リュウジを載せているにも関わらず、大きく弓なりになる。その顔は真っ青になっていた。
「おっと!!」
不意にリュウジが右手の力を緩めた。
ドクンッ!!
と同時に、リュウジの右手に、ヒロムのペニスがドクンと疼いた感覚が伝わった。
「…ん?」
リュウジがヒロムのペニスを見た。
「…ククク…!!」
暫くすると、リュウジは低く笑い始めた。そして、次の瞬間、
「…ハハッ!!…アーッハッハッハ…ッ!!」
と堰を切ったように大声で笑い出したのである。
「…はぁ…、…はぁ…!!」
ヒロムは大きく息をしてぐったりしている。その瞳はどこを見ているのか分からない。
「スゲェぜ、ヒロムぅ!ちょっとタマを握っただけなのに感じてるなんてな!」
ヒロムの黒い革のズボン。硬い膨らみを形成しているペニスの先端部分から、粘着質な液体が染み出し、暗い倉庫の光を浴びててらてらと輝いていたのである。
「…じゃあ…、…次はぁ…!」
リュウジの手に握られていたものを見た瞬間、ヒロムの目が見開かれ、ブルブルと首を振り始めた。
「…い、…嫌だ…!!」
何とかしてこの状況から抜け出そうと、体に力を入れるヒロム。だが、禁句の影響で思うように体が動かせない。
「…覚悟しろよ、ヒロムぅ…!!」
そう言うとリュウジは、手に握っていたソウガンブレードをゆっくりとヒロムの股間部分へと近付ける。
「…嫌だ…!!…止めて下さいッ、リュウジさんッ!!」
ヒロムが、辛うじて動く頭を持ち上げ、その成り行きを見守っている。するとリュウジは、そんなヒロムの後頭部を左手で抱え込んだ。そして、顔を近付け、
「下手に動くと、お前のここが不能になるぞ?」
と言った。
「…ッ!!」
ヒロムは顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じた。すると、リュウジは勝ち誇った顔をし、
「そうそう。いい子ねぇ、ヒロムちゃんは。大人になったばかりの年齢で、性的不能にはなりたくないでしょ?」
と言い、ヒロムの黒い革のズボンに手をかけた。
ブツッ!!
鈍い音がし、ソウガンブレードの先端が生地の中に入り込んで行く。
…ブツッ!!…ブッ!!…ブツ…ッ!!
縫い目の糸が切れる音がし、少しずつ、ヒロムの肌の色が見えて来る。
「そぉっらよッ!!」
そう言ったリュウジが、ソウガンブレードを置き、その切れ目へ手をかけ、勢い良く左右へ引っ張った。