暴走 第20話
どのくらい時が止まっただろう、そう思えるほど、沈黙が続いた。
薄暗い地下倉庫の中で、弱点である禁句を散々聞かされ、床の上に伸び切っているレッドバスターにモーフィンした桜田ヒロム。真っ赤なスーツは、胸の部分を真一文字に切り裂かれ、そこからはヒロムの胸の2つの突起が見えている。そして、黒い革のズボン。それは股間部分を引き裂かれていた。そこからはヒロムの男子としての象徴が天を突くように垂直に立っていた。
そんなヒロムの上には、ブルーバスターにモーフィンした岩崎リュウジが座り込んでいた。リュウジの目はギラギラと輝き、明らかに普段のリュウジではなかった。弱点である暴走によって、引き返せないところまで来ていたのである。そんなリュウジの黒い革のズボン。その股間部分も引き裂かれ、そこからは怒張し切ったリュウジの男子としての象徴が飛び出していた。
「…プッ!!」
その沈黙を破ったのはリュウジだった。
「…ククク、…アーッハッハッハッハ…!!」
動けないヒロムの横で、リュウジが腹を抱えて笑い転げる。彼がゴロゴロと動き回るたびに、リュウジの勃起したペニスがブラブラと揺れる。
「…クッ…!!」
動けないヒロムは、顔を真っ赤にして目を硬く閉じ、横を向いた。その目から、涙が一筋零れ落ちた。
「…ヒッ、…ヒロムぅ…!!…お前、…何だよ、…それはよぉ…ッ!!」
リュウジが涙を流しながら、ヒロムのペニスを右手の親指と中指で摘み上げる。
「…お、…お前も、…森下と同じかよぉ…ッ!!」
ゼイゼイと荒い息をするリュウジ。
「…うぅ…ッ!!」
ヒロムがギリギリと歯軋りをする。
「…こんな皮被りのオチンチンを持っているヤツが、オレ達のリーダーだったなんてな…!!」
リュウジはしげしげとヒロムの勃起したペニスを見つめている。
「…まぁ、お前がリーダーって言える素質があるかどうかは、最初から甚だ疑問だったがな…!!」
そう言いながらリュウジは、摘んでいるヒロムのペニスをゆるゆると上下し始めた。その時だった。
「あッ!!あッ!!あッ!!」
リュウジの指の動きに合わせるかのように、ヒロムが声を上げ、ピクピクと体を反応させた。
「…ん?」
ヒロムの声に反応するかのように、リュウジが声を上げ、
「…まさか…?」
と、ヒロムのペニスを再びゆるゆると上下した。すると、
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と、ヒロムが再び声を上げたのだ。更に、
グチュッ!!
と言う音がしたかと思うと、ヒロムのペニスの先端からトロトロと白濁した粘着した液体が溢れたのである。
「おいおいおいおい!!お前、まさか、未だ童貞君じゃねぇだろうな!?」
リュウジが面白そうにそう言い、ヒロムのペニスを更にゆるゆると小刻みに、スピードを上げて上下した。
「あああッッッ!!あああッッッ!!あああッッッ!!あああッッッ!!」
ヒロムの声が徐々に大きくなって行き、体が弓なりになって行く。
「まぁ、小せぇ頃からヴァグラスを倒すことばかり考えていたお前には、恋愛なんて全く関係なかっただろうがなぁ…!!」
リュウジがヒロムを揶揄するように続ける。
「と言うか、お前自身でもしたことがねぇんじゃねぇの!?」
そう言うとリュウジは、ヒロムのペニスを持ったまま、ヒロムの顔に自身の顔を近付けた。
「じゃあ、お兄さんがお前に手解きしてやるよ」
そう言ったリュウジの目がカッと見開かれ、
「覚悟しろよぉッ、ヒロムぅッ!!」
と言い、
「オラオラオラオラァァァァッッッッ!!!!!!」
とヒロムのペニスを乱暴に上下し始めたのだ。
「ああああああああああッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
ヒロムの体がバタバタと動く。そして、
「イクッ!!イクッ!!イクウウウウウウウウウウッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
と絶叫した。その時だった。
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュッ!!ビュウウウウウッッッッッ!!!!!!ビュウウウウウッッッッッ!!!!!!
ヒロムのペニスの先端が大きく膨らんだと思ったその瞬間、そこから濃白色のヒロムの精液が噴水のごとく溢れ出し、大きな弧を描いて物凄い勢いで飛び出した。
ビュウウウッッッ!!!!!!ビュウウウッッッ!!!!!!ビュクビュクビュク…ッ!!
ヒロムの射精は止まることを知らないかのように、濃白色で強烈な臭いを放つ液体が何度も何度も飛び出し、それはボタボタと地下倉庫の冷たい床の上に飛び散って落ちた。
「…くは…ッ…!!」
ヒロムのペニスからの射精がようやく終わると、目をカッと見開いたまま、ヒロムが大きく咳き込んだ。
「…かは…ッ!!…はぁ…、…はぁ…ッ!!」
ヒロムの胸が大きく上下する。
「…フフフ…!!」
その顔の上で、リュウジがニヤニヤと笑っている。
「…ク…ッ…!!」
ヒロムが懸命にリュウジを睨み付ける。
「…おいおい、ヒロムぅ…」
小さく溜め息を吐いて、リュウジがヒロムを見下す。
「そんな状態で、そんな目をしても説得力ねぇんだけど…?」
リュウジがヒロムを見る。レッドバスターのスーツの上には、ヒロムが放った濃白色の精液が線状に飛び散っていた。
「…リュウ…ジ…さん…!!」
ヒロムが両腕に力を入れ、ブルブルと震える体で起き上がろうとする。
「ふんッ!!」
そんなヒロムを、リュウジが足蹴にする。
「うあッ!!」
ヒロムがゴロゴロと転がる。そんなヒロムを追い掛けるようにリュウジがツカツカと歩み寄り、ヒロムの髪の毛を掴んだ。そして、ヒロムと顔を突き合わせた。
「…ッ!!」
目尻に涙を浮かべながら、懸命にリュウジを睨み付けるヒロム。
「…まだ終わってねぇんだよ…!」
リュウジの顔が不気味なほどニヤリと歪む。
「もっともっと、お前をボロボロにしてやるよ…!!」