希望と絶望 第4話
「…あ…、…はぁ…ッ!!」
埃だらけの床の上に寝転がり、大きく足を広げている。体の大半を黄色のゴーグルスーツに覆われたゴーグルイエロー・黄島太。
「…んんんん…!!」
くねくねと体を捩じらせ、与えられる感覚に酔い痴れていた。
「…フフッ…!!」
名前のごとく太くがっしりとした太腿の間に息づく黄島の男としての象徴。そのふくよかな膨らみの上に黒いグローブで覆われた手が載せられていた。
「…あ、…あぁ…。…よ、…洋…介…ぇ…!」
ゴーグルイエローのマスクの中から甘い声が聞こえて来る。
「フフッ!!」
そんな黄島を見ている洋介が嬉しそうに笑った。
「ほら、黄島ぁ。黄島のここ、少しずつ大きくなって来たよ?」
妖しく撫で上げる細い指。その指が黄島のそれの先端部分へ触れると、
「んんッ!!」
と黄島が体をくねらせる。逆にその細い指が黄島のそれの下の方、股の間に息づく2つの球体を撫で上げると、
「おおおお…!!」
と黄島の体も伸びる。
「フフッ!!あの頃と何にも変わっていないね!」
洋介が嬉しそうに言った。
黄島と洋介。幼馴染みの2人が一線を越えたのはいつだっただろう。
当時からがっしりとした体型だった黄島。そんな体型だからいじめっ子かと思いきや、誰にでも優しく、どんな小さなねじ曲がったことでも許さない。黄島はまさにその当時からヒーローだったのだ。
それに対して、洋介は今も変わらず背も小さく、ちょっとしたことですぐに泣き出すような弱虫だった。
だが、それがこの2人を近付けたと言ってもいいかもしれない。
「黄島ぁ!黄島ぁ!」
その当時から洋介は黄島にべったりで、いつも後ろをくっ付いて歩いていた。そんな洋介は黄島と違って頭も良く、成績も常にトップクラスだった。そんな洋介に黄島は勉強を教わったりもしていた。
だが、洋介は体が華奢で、すぐに熱を出して学校を休むことも多かった。そんな時、黄島は洋介の家に頻繁に足を運んでいた。
「洋介のことは、オレが必ず守ってやるからなッ!!」
そんな体が弱くて泣き虫な洋介を、黄島は本気で守りたいと思った。
「ねぇねぇ、黄島ぁ!」
それはお互いが小学校高学年の頃だっただろうか。その頃になれば、お互いにいかがわしいことにも興味を持ち始めてもいた。
「何だい、洋介?」
いつものように椅子に座っている自分の太腿に飛び乗って来た洋介を、黄島はしっかりと抱きしめて抱え込んだ。
「あのさ、クラスのヤツから聞いたんだけどさ!」
洋介の顔が妙に赤らんでいる。そして、その瞳がキラキラと輝いていた。
「…ど、…どうしたんだよ、…洋介ぇ…?」
思わず顔を引き攣らせて仰け反った。
「フフフ…!!」
洋介の目がキラキラと輝いている時は、何か良からぬことを考えている証拠だ。黄島は思わず警戒心を抱く。
「ねぇ、黄島ぁ。床に寝転んでよ」
「え?ゆ、床に?」
黄島もだてに成長していない。これはまさか、と思ったが、
「ねぇ、黄島ぁ。早くぅ!」
と洋介が黄島の太腿の上から飛び降りると、黄島の腕を引っ張る。
「…んなッ!!…ちょッ、…ちょっと…ッ!!」
グイグイと腕を引っ張られ、黄島は床の上に寝転ぶ。
「…な、…何をする気だよ…ッ、洋介ぇッ!?」
黄島は思わず頭を起こし、怯えた眼差しで洋介を見上げる。
「…フフフ…!!」
洋介の呼吸が、心なしか荒くなっているのに気付いた。そして洋介は今、黄島の両足の間に立っている。
まずい、と黄島が思った時には既に遅く、洋介は黄島のがっしりとした両足を持ち上げていた。
「…い、…嫌だ…!」
慌てて股間を両手で覆う黄島。予感が的中していた。すると洋介は、
「黄島ぁ。手ぇ、退けてよ…!」
とさらっと言ってのける。
「…か、…勘弁してくれ…!…洋介…様…ぁ…!」
洋介のキラキラした瞳の奥には、何か良からぬことを考えているのともう一つ、黄島が洋介の言いなりになると言うことを意味していた。そんな時、黄島は洋介のことを「様」付けで呼ぶように、洋介から「命令」されていた。
「…フフフ…!!」
そんな黄島にお構いなしに、洋介は右足を上げると、黄島の股の間に捻じ込ませた。その途端、
「ああッ!!」
と黄島が何とも情けない声を上げる。
「こうするとね、気持ちいいらしい、よッ!!」
洋介はそう言った瞬間、黄島の股の間に捻じ込ませていた右足を小刻みに動かし始めたのだ。
「んぎゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
股の間に足を捻じ込ませて小刻みに振動させる遊び、電気アンマ。それは思春期の男にとっては快感をもたらす以外の何物でもなかった。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
しかも、刺激されている場所が場所だ。股の間の奥深くには前立腺があり、そこを刺激されると言うことは必然的に、黄島の男としてのそこを刺激するのと等しかった。
「…やッ、…止めてくれええええッッッッ!!!!…洋介…様ああああッッッッ!!!!」
その間にも、黄島のズボンの中では、黄島の男としての象徴がムクムクと急成長を始める。
「あははッ!!黄島ぁ、アソコの部分が大きくなって来たみたいだけど?」
そう言いながらも相変わらず刺激を止めない洋介。
「んぎゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
そうこうしているうちに、黄島のズボンのその部分がクッキリと膨らみを形成した。
「…うわあ…!」
洋介は黄島の両足を下ろすと、その間にゆっくりと座り込んだ。
「…あ…あ…あ…!」
黄島はブルブルと体を震わせ、
「…は、…恥ずかしいよ、…洋介ぇ…!」
と目に涙を滲ませて言う。
「…黄島のここ、…凄く大きい…!」
その時、洋介は黄島のそれを右手で優しく包み込んだ。
「…ん…ッ!!」
その刺激に、黄島がピクリと体を反応させる。
「…な、…何すんだよッ、…洋介ぇ…ッ!?」
いくら大の仲良しでも、恥ずかしいものは恥ずかしい。
だが、不思議なくらい嫌悪感はなかった。普通なら、同性に性器を触られると言うのは嫌なものに違いないのに。
「…黄島のここ、…凄く大きくなってる。…それに凄く硬い…!」
そう言う洋介の指が、黄島のそれの先端部分へ触れる。すると、
「んんッ!!」
と黄島が体をくねらせる。逆にその細い指が黄島のそれの下の方、股の間に息づく2つの球体を撫で上げると、
「おおおお…!!」
と黄島の体も伸びた。
「…気持ちいい…?」
洋介の言葉に、
「…ああ。…すげぇ、…気持ちいい…!」
と黄島ははにかんだ笑顔を見せたのだった。