希望と絶望 第8話
「…これで…、…良かったのか…?」
お互いの想いをぶつけ合い、体を重ね合わせたゴーグルイエロー・黄島太とマダラマン・島洋介。
「…ああ…」
今、黄島は変身を解除し、普段のオーバーオール姿になっていた。そんな黄島の大きな体の上に、自身の小さな体を重ねている洋介。そんな洋介の姿はマダラマンのままで、それはつまり、洋介が元に戻ることはないと言うことを意味していた。
「…ありがとう、…黄島…」
洋介が静かに言う。すると黄島は洋介の頭を撫で続け、
「…気休めにしかならないかもしれないけど…」
と言い、
「…きっと、…洋介を元に戻す方法があるはずだ!未来科学研究所の総力を使って、お前を元に戻してみせるからな!」
と、バンバンと洋介の背中を叩いた。
「痛ッ!!痛いよッ、黄島あッ!!」
洋介は苦しそうにそう言うと、黄島の股間を再びギュッと握った。その途端、
「んぎゃッ!!」
と黄島が素っ頓狂な声を上げる。
「あはッ!!黄島ってさ、普段から大きいんだね!!」
嬉しそうに洋介はそう言うと、黄島のそこを何度か揉み込んだ。
「んあッ!?ああッ!!…ちょ、…よッ、…洋介…ッ!!…もッ、…もうッ、…出ない…って…!!」
顔を真っ赤にし、時折、顔を歪める黄島。
「フフッ!」
洋介がニッコリと笑うと、黄島もニッコリと微笑み、2人で立ち上がった。
「…じゃあ、…またな…!!…みんなに話をするまで、…もう少しだけ、我慢してくれよ?」
黄島はそう言うと、その太い腕で洋介の華奢な体を抱き締める。すると洋介は、
「うん」
と言い、黄島の背中へ両腕を回した。
「…好きだよ、…黄島…」
洋介がそう言った時だった。
…チュッ!!
突然、黄島が真顔になったかと思うと、洋介の唇に、自身の唇を押し当てていた。
「…オレのファーストキス、…なんちゃって…!」
あの頃と変わらない、悪戯っ子のような笑み。
「…黄島ぁ…」
洋介が不意に涙ぐむ。
「コラコラ!泣くんじゃないッ!!」
黄島はそう言うと、
「…じゃあ、…本当に行くな!」
と言って、古い空き家を出て行った。
「…黄島…」
物凄い勢いで駆け出して行く黄島の後ろ姿を見送りながら、洋介が呟く。
「…黄島…。…俺達の運命は、…どこで狂ってしまったんだろう…」
その時だった。
「…我々暗黒科学帝国デスダークがこの世界を侵略し始めてからか…?」
突然、背後から声が聞こえ、あまりの恐怖に洋介は飛び上がり、思わず後ずさった。その時、何かに足を引っ掛け、
「うわああああッッッッ!!!!」
と言う悲鳴を上げて背後へ倒れ込んだ。
「…こんなところにいたとはな、…改造人間第1号ッ!!」
灰色に光るドクロを模した兜を被った、全身黒ずくめの男・デスギラー将軍がニヤニヤとしながら立っていた。
「…い、…いつから…?」
洋介が震える声で言うと、
「…貴様らの情事は全て見届けた!!」
と言った。そして、
「…まさか、…貴様とゴーグルイエローがそのような仲だったとはな…!」
と、洋介を蔑むように言った。
「…あ…、…あぁぁ…!!」
洋介は恐怖のあまり、立ち上がることも出来ない。その時、デスギラー将軍はふと、洋介のある一点に視線が留まる。その瞬間、ニヤリとしたかと思うと、
「…素晴しい作戦を思い付いたぞ!!」
と言ったかと思うと、いきなり洋介を背後に押し倒し、両足をグイッと持ち上げた。
「うわああああッッッッ!!!!」
洋介が悲鳴を上げる。だがその悲鳴も、デスギラー将軍に腹部を圧迫され、
「…ぐ…うう…ッ!!」
と言う呻き声に変わった。
「…クカカカカ…!!」
低い笑い声を上げたデスギラー将軍の視線の先には、洋介の双丘の秘門があった。そしてそこには、少し前に黄島が出した淫猥な液体が溢れかえり、洋介が尻の力を入れたり抜いたりするたびにそこがヒクヒクと蠢き、同時にグチュグチュと言う淫猥な音を立てた。
「…ぬうううう…ッッッッ!!!!」
その時、デスギラー将軍が低い呻き声を上げたかと思うと、その太くごつごつとした指を洋介の双丘の奥にある秘門に突き刺したのだ。
「んああああッッッッ!!!!」
突然の痛みに、洋介は悲鳴を上げる。だがデスギラー将軍は、
「…クカカカカ…!!」
と笑いながら、洋介のそこの内部を指で刺激する。
グチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュッッッッ!!!!
淫猥な音と同時に、
「…ひぐ…ッ!!…うう…ッ1!」
と言う洋介の呻き声。
「…素晴しいエキスだ…!!」
何度も何度も洋介のそこへ指を抜き差しするデスギラー将軍。
「…これを使えば、…最強のモズーが出来上がるかもしれん…!!」
そう言った時、デスギラー将軍は指を抜いた。
ジュボッ!!グチュッ!!
淫猥な音が聞こえた時、
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
と言う荒々し呼吸をして洋介がぐったりと地面に横たわっていた。
「おいッ、改造人間第1号ッ!!」
デスギラー将軍が洋介の腕を引っ張り、無理矢理に立ち上がらせる。そして、
「もう一度、ゴーグルイエローを誘き出せ!」
と言ったのだ。
「…ッ!!」
洋介が思わず目を見開き、口どもる。その途端、デスギラー将軍が、
「やれと言ったらやるのだッ!!この役立たずがッ!!」
と苛立ちを見せ、持っていたステッキで洋介を激しく殴打し始めた。
「うあッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!」
洋介は頭を抱え、その場に蹲る。
「ええいッ、忌々しいやつらめッ!!」
はぁはぁと荒い呼吸をしながら、デスギラー将軍はニヤリとすると、
「刃向かうのならば、貴様の命はない…!!」
と、洋介を殴打したステッキで洋介の首を持ち上げた。
「…ッ!!」
洋介に怯えの表情が浮かぶ。
「…さぁ、…分かったら、さっさとしろ!!…ゴーグルイエローを呼び出すのだ…!!」
翌日――。
「おーい、洋介ぇ!」
昨日と同じようにご機嫌顔で空き家にやって来た黄島。
「…やぁ、…黄島…!」
洋介が奥の暗がりから出て来た。だが、心なしか、顔が蒼白い。
「…洋介…?…どした?…気分でも悪いのか?」
黄島がそう言うと、洋介はぎこちなくニッコリとし、
「…だ、…大丈夫だよ、黄島…!…それよりさ!」
と黄島に飛び付いた。
「またゴーグルイエローに変身してくれないかな?」
「…?…いいけど?」
黄島はそう言うと、洋介と間合いを取り、
「ゴーグルイエローッ!!」
とポーズを取った。その瞬間、黄島の体が光り、鮮やかな黄色と白を基調としたゴーグルスーツに身を包んだ黄島がそこにはいた。その時だった。
ヒュッ!!
突然、どこからか大きなネットのようなものが飛び出して来た。そしてそれは、無防備だった黄島の体にばっさりとかかったかと思った瞬間、
バリバリバリバリッッッッ!!!!
と言う超高圧電流がそのネットに流れ、
「ぐぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う、不意を突かれた黄島の絶叫が響き渡ったのだった。