災魔の誘惑 第6話
光沢のある鮮やかな緑色のアンチハザードスーツ。ゴーグリーンに装着したショウの2本の足の付け根部分。ショウの男としての象徴であるペニスは今、そのスーツを突き破りそうなほどに大きく勃起し、体と垂直に突き出すようにしていた。
そして。
アンチハザードスーツ越しに見える鈴口、パンパンに腫れ上がったえら、その括れ。どれを取っても申し分のないほどに美しい形を作り出しているショウのペニスの先端部分はその光沢を失い、代わりにてらてらと照り輝く透明な液体が溢れていたのだった。
「…あ…あ…!!…あぁぁ…!!」
ドクンドクンと心臓が大きく高鳴っている。ゴーグリーンに装着させられ、大勢の人の前で痴態を晒している。目隠しをしているとは言え、目の前に大勢の人がいると言うのは本来なら恥ずかしいはずだ。だが、今のショウは頭がぼぉっとし、体が燃えるように熱くなっていた。
「さぁ、ショウ君」
耳に差し込まれたイヤホンから司従の声が聞こえて来る。
「…じゃあ、…イクところを見せておくれ…!!」
見えないことをいいことに、本当の姿・呪士ピエールの姿に戻っている司従。その青白いサングラスのようなメガネの奥の瞳がギラリと光り、不気味な笑みを浮かべていた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ショウの右手がゆっくりとペニスへと伸び、再びそれを包み込むように握る。
(…い…、…嫌だ…!!)
心では必死に抵抗を繰り返すショウ。だが、その心には裏腹のおぞましい感情が渦巻いているのも確かだった。
(…全ては、…金のためだ…!!…この1回で、…終わるんだ…!!)
…クチュクチュクチュクチュ…ッッッッ!!!!…クチュクチュクチュクチュ…ッッッッ!!!!
ショウの右手がゆっくりと動き始め、加速度を増した時、淫猥な音が辺りに響き始めた。それと同時に、
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と言うショウの淫らな喘ぎ声も聞こえて来た。
「素晴らしいよ、ショウ君!もっと、もっと淫らになってくれたまえ!」
呪士ピエールが声高に言う声がショウの耳に入って来る。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
ショウの右手が残像現象が起こるほどに大きく上下に小刻みに動く。
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
頭を左右にぶんぶんと振り乱し、一心不乱にペニスを上下するショウ。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュグチュグチュグチュグチュッッッッッッッッ!!!!!!!!
ショウのペニスの先端から溢れて来る淫猥な液体はドクドクとその量を増し、アンチハザードスーツの鮮やかな緑色の光沢をますます失わせて行く。
その時だった。
「凄いよ、ショウ君!もっと淫猥にしてあげるよ!!」
質問係のスタッフ・インプスがベッドの上に乗って来たのが分かった。そして、そのままショウの背後へ回り込んだかと思うと、ショウを抱き締めるようにし、ショウの両胸に浮き出た突起をクリクリと小刻みに刺激し始めたのだ。その途端、
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と言う悲鳴に近い声を上げて、ショウの体がビクンと跳ねる。
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!ああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
インプスの黒い手の指先がショウのそれらをくすぐるように優しく撫でる。
グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!グチュグチュグチュグチュッッッッ!!!!
淫猥な音は、ショウの手の動きに合わせるかのようにますます大きくなって行く。
「はぁッ!!はぁッ!!」
それに釣られるかのように、ショウの吐息も荒々しさを増して行く。
「…イ、…イキ…そう…ッ!!」
ドクドクと下腹部に込み上げて来る疼き。よく見れば、ショウのペニスの下に息づく2つの球体がきゅっと窄まり、上部へ持ち上がっているのも分かるほどだった。
「さぁッ、ショウ君ッ!!イクんだッ!!イクところを見せておくれッ!!」
呪士ピエールが勝ち誇ったように大声で言う。
「ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!」
ショウの体が大きく仰け反って行く。そして、
「イクッ!!イクッ!!イクイクイクイクッッッッ!!!!うぅおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と咆え、腰をグンと前へ突き出したその瞬間、
ドビュッ!!ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
と言う物凄い音が聞こえ、ショウのペニスがゴーグリーンのアンチハザードスーツ越しにビクンビクンと大きく脈打った。そして、濃白色な、強烈な異臭を放つ液体の塊が物凄い勢いで飛び出し、宙で弧を描き、びちゃびちゃとショウのアンチハザードスーツの上へ飛び散り始めたのである。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
ショウの射精はいつ終わるとなく、長く続いたように思われた。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
どれくらい時間が経っただろう。
荒い呼吸を繰り返し、ぐったりとベッドに横たわっているショウの姿がそこにはあった。
「…随分たくさん出ましたね…!!」
呪士ピエールがショウの元へ歩み寄り、
「君のいやらしい液体を今から綺麗にして差し上げます」
と言うと、その右手をそっと突き出した。その瞬間、その右手がポウッと妖しく光ったかと思うと、ショウの体を優しく包み込んだ。
「…あ…、…あぁぁ…!!」
何かを感じたのだろう。ショウが声を上げるが、その体が動くことはなかった。
やがて、ショウが飛び散らせた淫猥な液体が呪士ピエールの右手に納まった時、呪士ピエールは司従の姿に、周りのインプス達は人間態へと姿を変えていた。
「…ご苦労様、ショウ君。実に素晴らしい作品が出来たよ…!!」
司従はそう言いながら、ゆっくりとショウの目隠しを外す。
「…」
突然の部屋の明かりに、ショウは目をしょぼしょぼとさせる。その感情の激しさを物語るかのように、顔は真っ赤になり、目尻には涙が浮かんだ痕があった。
「さぁ、約束の報酬だ」
司従が差し出したのは、紛れもなく、福沢諭吉が描かれたお札の束。
「…」
だが、ショウの右手が一向に伸びて来る気配がない。そんなショウの心の内を見透かすように、司従はニヤリとすると、
「どうしたんだね、ショウ君?お金が欲しくはないのかい?」
と言った。
「…ッ!!」
ショウの手がピクリと動く。だが、
「…いらない…」
と言った。そして、司従を見つめると、
「…こんなお金は貰えない…。…やっぱり、…汚ねぇ金だ…!!」
と言い、司従に背を向けた。そして、少し歩いたところで立ち止まると、
「…オレの…、…映像は…、…好きにしろよ…!!」
と言い、あの重々しい、耳を覆いたくなるような扉の音を立てて、ショウはその部屋を出て行った。
「…クッ!!…クックック…ッ!!」
暫く呆気に取られていた司従だったが、すぐに不気味な笑みを浮かべると、
「…お金なんてどうでもいいんですよ、…お金なんて…」
と言うと、真っ黒な闇に包まれた。
「…私が欲しいのは、…あなた方ゴーゴーファイブのエネルギー…!!」
真っ黒な闇の中から現れた呪士ピエール。その目がギラリと光った。
「…あなた方のエネルギーは、…全ては、大魔女グランディーヌ様の復活のために…!!」