災魔の誘惑 第20話
真っ暗闇の中に、緑色にキラキラと光るアンチハザードスーツ。それが時折、前後にビクン、ビクンと痙攣を起こし、蠢く。
「…あ…、…はぁぁ…ッ!!」
その鮮やかな緑色のスーツに包まれた男・巽ショウ。ゴーグリーンに着装したショウは今、空間の真ん中に両手を頭上に拘束され、その腰を前後にビクン、ビクンと振っている。まるで、その中心部分に息づく、ショウの男としての象徴であるペニスに溜まった、ショウの欲望とも言うべきものを押し出すかのように。
…ジュブッ!!…ジュブッ!!
そして、ショウが腰を前後に動かすたびに、そこからは淫猥な音が聞こえていた。そこには、全身が黒いもので覆われた生命体・インプスがいて、タコのように突き出された口でショウのペニスに吸い付いていた。そして、ショウが腰を前後に動かすたびに、そこから淫猥な音が聞こえていたのだ。
「…ん…、…んんん…ッッッッ!!!!」
更に、そんなインプスの横には、醜悪な姿の災魔獣ツタカズラがいて、呻くような声を上げていた。やがて、
ジュボッ!!
と言う音と共に、インプスのタコのように突き出された口がショウのそこから外されると、光沢を失い、暗い緑色になったショウのゴーグリーンのアンチハザードスーツに包まれた、ショウの男としての象徴であるペニスがクッキリと浮かび上がっていた。大きく勃起したそれの先端部分には、てらてらと照り輝く粘着質な液体がトロトロと溢れ出し、強烈な異臭を放っていたのだ。
その時だった。
不意にインプスがカメラの前までやって来ると、タコのようになった口のところに手を宛がい、その口の中に溜まったものをそっと出し始めたのだ。
…グジュッ…!!
淫猥な音と同時に、その真っ黒な手の中に濃白色な液体の塊がドロドロと溢れ出したのである。
「…ああ…、…美味しかったぁ…!!」
災魔獣ツタカズラがわざとらしいくらいに妖艶な声を上げると、カメラの前にいたインプスが再びショウの目の前に立ち、ショウの体を指でつつっと撫で始めたのだ。
「…こんなに強靭な肉体、…そして、お前のおチンポから溢れ出るいやらしいエネルギー。…どれを取っても完璧だわ…!!」
そう言うツタカズラの横で、インプスの真っ黒な指がショウの胸に浮き出た突起をくすぐるように刺激する。そのたびにショウは、
「…うあッ!?…うああ…ッ!!…あッ!!あッ!!」
と声を上げ、くねくねと体を捩じらせる。
「…やッ、…止め…ろ…お…ッ!!」
体を捻らせるたびに、ショウの両腕を拘束している鎖がジャラジャラと音を立てる。
「…フフッ!!」
ツタカズラは笑うと、
「どうした、ゴーグリーン?お前、やはり感じてしまっているのではないのか?」
と言うと、インプスはショウの背後へ周り、後ろからショウの体をくすぐるように撫で始めた。これにはショウも、
「うひゃああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と素っ頓狂な声を上げざるを得ず、
「…やッ、…止めろオオオオッッッッ!!!!…も、…もう…ッ!!…止めて…ッ、…くれええええ…ッッッッ!!!!」
と叫び声を上げた。
だが。
そう叫び、必死に抵抗するのは「素振り」で、ショウの心の中には、おぞましいほどの感情が渦巻いていた。
(…あぁ…!!)
体と心が全く別物になってしまったかのように、ショウの意識はぼんやりとしている。
(…何て…、…気持ち…いいんだ…!!…香さん、…こんなに役になり切って、…オレを、…いや、ゴーグリーンを甚振っている…!!…香さんに責められて、…オレは…、…オレはチンポをビンビンにさせて…、…思いっ切り…、…イカされちまった…!!…あぁぁ…、…オレ…、…オレ…!!…このまま、…香さんのおもちゃに…、…なりてぇ…ッ!!)
その時だった。
「…フフッ!!…まだまだ抵抗するほどの余裕があると言うことだな…?」
香の声が聞こえ、ショウははっと我に返った。その時、インプスが背後からショウのペニスへ手を伸ばしたかと思うと、未だに勃起しているそれをギュッと握り締めたのだ。
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
突然のことにショウは体を仰け反らせ、大声を上げる。と同時に、
グジュウウウウ…ッッッッ!!!!
と言う淫猥な音がショウのそこから聞こえた。
「…まだまだ、…足りない…!!」
その時だった。
ツタカズラの目がギラリと光り、その口から怪しくピンク色に光る吐息が吐き出された。そして、それがショウの体を包み込んだのだ。
その途端、
ドクンッ!!
と、ショウの心臓が大きく高鳴った。
「はうッ!?」
体を駆け巡る物凄く熱い感情。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
体が硬直し、ゴーグリーンのマスクの中でショウの目が大きく見開かれる。体中の血が物凄い勢いで回り出したかのように、ショウの体を熱いものが支配していた。
「…ぁぁぁぁ…!!」
ショウの体中から汗が吹き出し、ゴーグリーンのマスクの中が蒸し暑くなる。
それよりも。
ショウの2本の足の付け根に息づく、ショウの男としての象徴であるペニス。大量の淫猥な液体を溢れさせたばかりだと言うのに、それが未だに勃起していた。いや、勃起していたと言うだけでは形容しがたいほど、更に大きさを増していたのだ。
「…う…ッ!?」
その時、ショウは自身のペニスに痛みを感じていた。普段の大きさよりも、それが更に大きくなるようなムズムズとした感覚がし、
「…ウソ…だろ…!?」
と声を上げていた。
「…うう…ッ!!…うああ…ッ!!」
「…ククク…!!」
ムクムクと成長して行くショウのペニス。それを見ていたツタカズラがニヤニヤと勝ち誇った笑みを浮かべている。
「…い…、…痛…て…ぇ…!!」
ショウがそう呟いた時だった。
…ブッ!!…ブツ…ッ!!…ブツ…ッ!!
何かが解れるような鈍い音が聞こえたその時、ショウは自身のペニスにひんやりとした空気の流れを感じていた。
「…オレの、…オレの…、…チンポが…!!」
ムクムクと大きく勃起を続けているショウのペニス。それが今、ゴーグリーンのアンチハザードスーツを突き破ろうとしていたのだ。
「…痛てッ!!痛てええええッッッッ!!!!痛てええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ショウは、自身の肉体の変化に戸惑いを隠し切れず、呆然となっていたと言ってもいいだろう。その証拠に、腰を前へと突き出したまま、体をビクビクと跳ねらせていたのだ。
「…素晴らしいわ…!!…ゴーグリーンのおチンポが、…また大きくなった…!!アハハハハ…!!」
香が笑う。
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
恥ずかしさなど全くなかった。
(…オレの…ッ!!…オレのチンポが…ッ、…またッ、…香さんの目の前に…ッ!!)
そう考えた時、ショウのペニスに熱い何かが駆け巡ったのが分かった。
「ぐぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ショウが絶叫したその瞬間、
ブツッ!!ビイイイイ…ンンンン…ッッッッ!!!!
と言う鈍い音がし、ショウのゴーグリーンのアンチハザードスーツを突き破ったショウのペニスが大きく飛び出し、その勢いで先端からは透明な液体を溢れさせ、キラキラと輝きながら宙で弧を描いたのだった。