災魔の誘惑 第30話

 

「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 ゴーレッドのアンチハザードスーツ越しとは違った感触。その、今まで感じたことのなかった感覚に思わず鳥肌が立ち、マトイは悲鳴を上げていた。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 両脚を広げられ、その足元には小さな台が置かれている。そして、マトイの背後、双丘の部分にはマトイの腰の高さくらいの台があり、そこには太く長いペニスの梁型が置かれ、マトイの双丘の窪みの秘門に突き刺さろうとしていたのだ。

「…ク…ッ…!!

 マトイが爪先立ちをすれば、辛うじてその先端が自身の双丘の窪みから離れる。だが、ちょっとでも気を抜けば、ペニスの梁型の先端が容赦なくマトイの秘門に突き刺さる格好になっていた。

「…く…っそ…オオオオ…ッッッッ!!!!

 いくら普段から鍛えているとは言え、長時間爪先立ちをすることは出来ないのも分かっていた。おまけに簡単に許してくれる相手ではない。あっと言う間にマトイのガッシリとした腿部分が痙攣を起こしていた。

「…ククク…、…いい様だな、マトイ兄ィ…!!

 その光景を見つめているゴーグリーンに着装したショウ。光沢のある鮮やかな緑色のアンチハザードスーツに包まれたショウからはゆらゆらとした邪悪なオーラが溢れ出し、スーツから突き出したペニスは大きく勃起したまま、真っ赤に腫れ上がった先端をビクビクと蠢かせながら、鈴口からは透明な液体を滴り落としている。

「…止めろ…!!…来るな…ッ!!

 無意識に声が震える。だがショウは、相変わらずニタニタと不気味な笑みを浮かべたまま、マトイの元へ近付いて来る。

「アニキ、知ってっか?」

 そう言うと、マトイの背後にあるペニスの梁型に手を伸ばした。そして、

 カチッ!!

 と言うスイッチが入った音が聞こえたその瞬間、

 ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う低い振動音が聞こえ始めたのだ。

「振動が入ったまま、アニキのケツに入ったらどんなことになるんだろうなぁ?」

 そう言ったショウの右手が伸びて来たかと思うと、ボロボロに引き裂かれたゴーレッドのアンチハザードスーツから見えている、マトイの左胸のココナッツ色の突起をキュッと摘んだのだ。その途端、

「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と、マトイが目を見開き、体を仰け反らせて叫び声を上げた。その瞬間、爪先立ちしていた両足から力が抜けた。それはつまり、体が引力に引っ張られて落ちることを意味した。そして、

 ズブッ!!ズブズブ…ッッッッ!!!!ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う鈍い音が聞こえた。その途端、

「ひがああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 と言うマトイの絶叫が辺りに響き渡った。

「あはははは…ッッッッ!!!!マトイ兄ィッ、ケツの穴が痛てえだろうッ!?いや、痛いのを通り越して気持ち良いだろうッ!?

 ショウが狂ったように笑い、そう言った。

「…ぐ…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!

 顔を真っ赤にし、目を硬く閉じたマトイがゆっくりと爪先立ちをする。そして、双丘の秘門から梁型が抜けた途端、

「…んく…ッ!!…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!

 と、呼吸を大きくした。

「まだまだ頑張れるよな?」

 ショウの目がギラギラと光ったかと思うと、マトイの右胸のココナッツ色の突起に顔を近付ける。

「…や…め…ろ…オオオオ…ッッッッ!!!!

 マトイが体を仰け反らせようとする。だが、そんなマトイの背中をショウの左腕がしっかりと抱えるようにしている。

 チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュク…ッッッッッッッッ!!!!!!!!

 ショウの舌が、まるで別の生き物のように小刻みにマトイの右胸の突起を刺激する。くすぐるように転がしたり、小刻みに舐め上げたり、時にねっとりと舌全体で舐め上げたり…。そのたびにマトイは、

「…んッ!!…んん…ッ、…くは…ッ!!…ふ…んんんん…ッッッッ!!!!

 と、懸命にその刺激に耐えようとする。だが、災魔獣ツタカズラの妖しいガスを思い切り吸い込んだ影響は未だに消えておらず、快楽はあっと言う間にマトイを引き摺り込んだ。

「…あ…あ…あ…あ…!!

 目が虚ろになる。顔が頭上を向く。そして、太腿がガクガクと震え、踵が台の上に乗った。その途端、

 ズブッ!!ズブズブ…ッッッッ!!!!ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う、あの鈍い音が再び聞こえ、

「うがああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 と、マトイが絶叫した。

「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 体の中を掻き回されるようなそんな感覚に拘束された両手を無我夢中で振り、体を暴れさせる。

「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!もうッ、止めてくれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!…ケツのを…ッ!!…ケツのを抜いてくれええええええええええええええええッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

「抜いて欲しかったら爪先で立てばいいじゃん?」

 マトイの目の前でショウがニタニタと笑っている。

「…ショ、…ショ…オ…オオオオ…ッッッッ!!!!

 目の前にいるショウは最早、マトイの知っているショウではなかった。災魔一族に魂を売った、レスキュー魂もなくした、ただの性欲にまみれたショウだった。

「…ぐ…ッ、…うううう…ッッッッ!!!!

 何とかして爪先立ちをするマトイ。その瞬間、

 グジュッ!!ズブッ!!

 と言う音を立てて、マトイの双丘の秘門から太く長いペニスの梁型が抜けた。

「…く…ッ、…くは…ッ!!

「まだまだだぜ、アニキィッ!!

 ショウはそう言うと、

「おいッ!!

 と、1体のインプスを呼んだ。そのインプスの顔を見た途端、マトイはぎょっとなる。

 そのインプスの口がにゅっとタコのように突き出している。しかもよく見ると、そのインプスの口の中には無数の襞があり、それがヌメヌメと動いていたのだ。

「コイツでアニキを狂わせてやるよ…!!

「…ククク…!!

 その時、ピエールがやって来た。

「ゴーグリーンもこのインプスに狂わされたのですよ!」

「…何…だと…!?

 マトイがピエールを睨み付ける。

「まぁ、もっとも。ゴーグリーンは、それがツタカズラにやられていたと思っていたようですがね。目隠しをされていたので、当然、目の前は見えません。ツタカズラはいつもゴーグリーンの傍にいて、卑猥な言葉を掛け続けていました。まるで、自分がやっているかのように。でも、実際はこのインプスがゴーグリーンに快楽を与えていたのです。そして、ゴーグリーンは気付かぬうちにその快楽の虜になり、我々に加担するようになった、と言うわけです」

「それをばらされた時はさすがにショックだったけどな!」

 ショウがニタニタと笑う。

「でも、今はこうやって香さんがいて、香さんがオレに快楽を与えてくれる。まさにここは天国だぜ!!

 ショウがそう言いながら、ツタカズラの肩を抱いたその時だった。

「止めろオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 マトイが絶叫していた。その目は真っ赤になり、涙がぽろぽろと零れている。

「…ショウ…。…お前ってやつは…、…お前ってやつはああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!そこまで堕ちたかああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

「…べっつにぃ?」

 たったその一言に、マトイは突き放されたような感覚がした。

「別に気持ち良ければ、それでいいんじゃねえの?」

 ショウはニヤリとすると、

「…やれ…!!

 と低い声で言ったのだった。

 

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