災魔の誘惑 第34話
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
両膝に両手を置き、大きく呼吸を繰り返すゴーグリーン・ショウ。その顔は真っ赤になり、疲労感が窺えたが、それも束の間、ショウはニヤリと笑うと、
「…ふぅぅ…!」
と大きく溜め息を吐いた。そして、
「…あぁぁ…、…気持ち良かったぁ…ッ!!」
と、目をギラギラさせて言ったのだ。
「素晴らしいッ!!ブラボーだよッ、ショウ君ッ!!」
ピエールがパンパンと大きく手を叩きながら、ショウのもとへやって来る。
「ゴーレッドをここまで陵辱し、そして、恥辱を味わわせるッ!!見たまえ、このゴーレッドの無様な姿をッ!!」
黒い丸眼鏡の奥の瞳がギラリと光る。
「…あ…、…あ…、…あぁぁ…!!」
ショウとピエールの目の前にいるゴーレッド・マトイ。ズタズタに切り裂かれたアンチハザードスーツの合間に見えるマトイの肉体は汗とショウが放った淫猥な液体にまみれ、キラキラと輝いて見える。そして、そこから立ち込める強烈な異臭が2人の鼻を掠めた。
「お陰でいい画が撮れたよ、ショウ君!」
ピエールはそう言うと、ショウの肩にポンと手を置き、
「…やはり君は、…我々災魔一族一のAV男優だ…!!」
と言った。だが、ここで終わるピエールではなかった。
「…そこでだ…」
ピエールがショウとマトイに背を向ける。
「…もう1つ、いい画を撮りたいのだがね…」
その目がギラリと光ったその時だった。
「…今度は、…何を…する気だ…ッ!?」
俄かにマトイの声が震え始める。そして、
「もうッ、止めろッ!!もう止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と叫んだ。
「…もしかして、…最後までやっちまうのか?」
ピエールの表情を読み取ったのか、ショウがニヤニヤしながらピエールに尋ねると、ピエールは更にニヤニヤと不気味に笑い始め、
「…そう。…その通りです…!!」
と言った。
「あなたのここでゴーレッドを串刺しにし、止めを刺す画を撮りたいのですが…!!」
その時、ピエールはすっと手を伸ばし、ショウのゴーグリーンのアンチハザードスーツから飛び出しているショウのペニスをキュッと握った。その瞬間、
「んふッ!!」
とショウが甘い吐息を漏らし、ペニスをビクビクと脈打たせた。
「…止めろ…!!」
膝立ちになっていたマトイが立ち上がろうとしてよろめいた。そして音を立てて尻餅をついたその途端、
ヴヴヴヴヴヴヴヴ…ッッッッッッッッ!!!!!!!!
と言うあの忌まわしい音が聞こえ、
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
とマトイが悲鳴を上げた。
「あはははは!!マトイ兄ィッ、だっせえッ!!」
ショウが笑う。
「…ショ、…ショ…オオオオ…ッッッッ!!!!」
目に涙を溜め、マトイはゴーレッドの薄汚れた白いグローブをギリギリと握り締めた。
「さあ、アニキッ!!最後のシーン、行こうぜッ!!」
ショウはそう言うと、ぺたんと尻餅をついたままのマトイのもとへズカズカと歩み寄り、マトイの両肩に手を掛けた。
「…やッ、止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!ショオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
マトイが大声を上げるが、目の前のショウはただニヤニヤと笑い、物凄い力でマトイをひっくり返す。そして、あっと言う間にマトイの太くガッシリとした両足を上にすると、両腕で締め付けるように固定したのだ。
「…ククク…!!」
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ショウの下にいるマトイの目が完全に怯えている。そんなマトイにお構いなしに、
「取り敢えず、コイツを抜かねえとな!」
と言うと、マトイの双丘の秘門に突き刺さったまま、グジュグジュと淫猥な音を立て続けている太く長いペニスの梁型に手を掛けた。そして、
グジュグジュッッッッ!!!!ジュボジュボッッッッ!!!!
と言う音共に、それを一気に引き抜いた。
「うぅわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
マトイが悲鳴を上げる。
「…ククク…!!」
目の前に現れた光景を目にした途端、ショウの目が更にギラリと光り、口元からはボタボタと涎を零した。
「…すっげぇ…!!…アニキのここ、ヒクヒクしてらあッ!!そんなに早く挿れて欲しいのかよ?」
そう言うと、ショウは自身の大きく勃起したペニスをそこへゆっくりと近付けて行く。
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!ショオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!」
マトイは悲鳴を上げ、懸命に体を揺り動かそうとする。だが、その力がどこにあるのかと言うほどの力で押さえ付けるショウ。
「ほぉら、アニキぃ…!」
ショウのペニスの先端が、マトイの秘門を突くようにくすぐると、
「…あ…ッ!!…ふ…んん…ッ!!」
と、マトイが顔を歪めながら呻く。
「フフッ!!ツタカズラの催眠ガスがまだまだ効いているようですね…!!」
ピエールが言うと、
「当たり前ですわ!私の催眠ガスは永遠。一度狙いを付けた獲物は永遠に私の呪いに苛まれるのですわ!」
と言い、ギラリと目を光らせた。
「…ゴーレッドも…。…もちろん、…ゴーグリーンも…!!」
「止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!止めてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
マトイの悲鳴が相変わらず暗闇に響き続ける。
そして。
「…行くぜ、…ゴーレッド…!!」
ショウの目がギラリと光った。
「…ッ!?」
その時、マトイは完全に絶望の果てへ突き落とされたような感覚を覚えた。
ショウがマトイのことを“アニキ”でもなく、“マトイ兄ィ”でもなく、“ゴーレッド”と呼んだ。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
それが全てを物語っているのを感じ取った時だった。
「…うぐ…ッ!?」
マトイの双丘の奥の秘門に激痛が走った。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
メリメリッ、メリメリッ!!
体がそこから真っ二つに引き裂かれるような感覚。激痛に意識が飛びそうになる。
「…ぁぁぁぁ…!!」
顔を真っ赤にし、苦悶の表情を浮かべるショウの顔が視界に飛び込んで来た。
「…ショ、…ショ…ウ…!!」
幼い頃から一番面倒をかけさせられた弟。だが、不思議といろいろなことで息が合い、ここまでやって来た。だが、その思い出が、音を立てて崩れ落ちたのが分かった。
「…ぁぁぁぁああああああああ…!!」
体の痛みだけではなく、心の痛みまでもがマトイを覆い包んだその瞬間、
「ぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、マトイは絶叫していた。