秘密の契約と心の闇 第10話
「…うぅ、…あぁぁ…!!」
ここ数日、ハリケンイエロー・尾藤吼太の様子がおかしいことに、ハリケンジャーのメンバーであるハリケンレッド・椎名鷹介、ハリケンブルー・野乃七海、カブトライジャー・霞一甲、そしてクワガライジャー・霞一鍬は気付いていた。
普段からあんなに温厚で、冷静な吼太が妙にイライラし、他のメンバーの話を上の空で聞いていることがあったのだ。
そして更に。
ジャカンジャとの戦いの最中も、明らかに吼太はいつもの吼太とは違っていた。
「ぁぁぁぁああああッッッッ!!!!」
突然、叫び声を上げたかと思うと、クエイクハンマーを振り翳し、迫り来る中忍怪人やマゲラッパを徹底的に叩きのめして行ったのだ。まるで、イライラのせいで八つ当たりしているとも思えるほど、傍から見れば中忍怪人やマゲラッパに同情したくなるほどであった。
「…だ、…大丈夫だよ…!…何でも、…ねぇよ…!!」
メンバーの前では気丈に振る舞う吼太。いつものように爽やかな笑顔を見せようとするのだが、その笑い方も、今では物凄くぎこちないものになっていた。
「…一体、…どうしちまったんだよ、…オレぇ…!!」
自身の部屋に入ると、吼太は部屋の入口に鍵を掛け、ヨロヨロ歩くとベッドの上に崩れるようにひっくり返った。
「…何だろう、…この気持ち…」
やや顔を赤らめて、吼太は呟く。
「胸が異常にドキドキして、何だか物凄くムラムラして…!!…それにぃ…!!」
吼太は頭だけを起こすと、自身の中心で山型になっているところに目をやった。
「…何で、…ここが、…勃ってんだよ…ッ!!」
顔を真っ赤にしてそれを見る。
「…てか、ズボンまで濡れてるし…!!」
吼太のがっしりとした2本の足の付け根。吼太の男子としての象徴であるそれが大きく勃起し、こんもりと大きな山を作り出していた。そして、その先端は天に向かうかのように真っ直ぐに伸び、先端からはてらてらと淫猥に照り輝く液体が溢れ出し、それは真っ黒なズボンにもシミを作り出すほど、大量に溢れていたのである。
「…あぁッ、…もうッ!!」
名前のごとく大きく吼えると、ズボンのゴムの部分に手をかけ、下着ごと一気に足元へずり下ろした。その瞬間、
バチンッ!!
と言う大きな音と共に、吼太の大きく勃起したそれがズボンのゴムに引っ張られて大きくグラインドし、そこから解放された瞬間、その反動で腹に大きくぶち当たった。
「…はぁ…」
吼太は小さく溜め息を吐くと、自身のそれをそっと握った。
「…溜まってんのかなぁ、…オレぇ…?」
自身の大きくいきり立ったそれをしげしげと眺める。先端は大きく剥け上がり、真っ赤な亀頭は淫猥な液体で濡れ光り、大きく膨れ上がっていた。そして、硬く太いそれはドクンドクンと、自身の心拍音に合わせるかのように脈打つ。
「…はぁ…」
吼太は再び小さく溜め息を吐くと、ゆっくりとそれを上下し始めた。
クチュッ!!クチュクチュッ!!
淫猥な液体が吼太の手、そして、その大きくいきり立ったものを包み込んでいる皮とで擦れ合い、クチュクチュと言う淫猥な音を立てる。
「…んッ!!…んん…ッ!!」
目を閉じ、無心にそれを上下する吼太。
クチュクチュクチュクチュッ!!クチュクチュクチュクチュッ!!
「…んんッ!!…んんんッッッ!!!!」
ある程度の時間が経ったのは分かっていた。いつもならじわじわと下腹部に押し寄せて来る快感の波に負けて、濃白色な精液をぶちまけるところなのだが、今日は何故だか、その快感の波が襲って来ない。
「…ど、…どうなってんだぁ…ッ!?」
顔を別の意味で真っ赤にして、必死に自身の大きくなったそれを上下する吼太。
グチュグチュッ!!グチュグチュグチュグチュッ!!
淫猥な音は大きくなっているものの、一向に快感の波が押し寄せて来ない。
「…ぐ…ッ、…おおおお…ッ!!!!」
そのうち、必死に上下する腕が疲れて来た。じんじんと腕の痛みが酷くなって行く。
「…く…っそ…おぉぉぉッッッ…!!!!」
そして、とうとう、
「…ッ!!…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
と大きく息を吐き、ベッドの上に大の字になった。
「…どうしたんだよ、…オレ…ぇ…」
荒い息をしながら、ぼんやりと天井を見上げる。
「…サクヤ…様…!」
その時、吼太は目をカッと見開き、呆然とした。
「…オレは、…一体、…何を…ッ!?」
無意識のうちに、サクヤの名前を呼んでいた。
「…ま、…まさ…か…!?」
冷や汗が額を流れて行く。
少し萎みかけたそれを再び握る。そして、目を閉じた。
「…サクヤ…様…!」
そう呟きながら、ゆっくりと上下したその時だった。
「んあああああッッッッッ!!!!!!」
今までに感じたことのない快感の波が一気に押し寄せ、萎みかけた股間が再び硬く、太くなった。
「あああッッッ!!!!あああッッッ!!!!ああああああッッッッッッ!!!!!!」
超高圧電流を浴びせられたかのように、体の自由が利かなくなる吼太。
「あああッッッ!!!!あああッッッ!!!!サッ、サクヤ様ああああッッッッ!!!!」
その頃には、股間のそれを上下する手の動きはとても速く、小刻みになっていた。
「サクヤ様ぁッ!!サクヤ様ああああッッッッ!!!!」
と、その時だった。吼太の体が光ったかと思うと、次の瞬間、吼太はハリケンイエローにシノビチェンジしていたのである。
グジュグジュッ!!グシュグシュグシュグシュッッッッ!!!!
ハリケンイエローのシノビスーツ越しに大きく勃起したそれを握り、無我夢中で上下する。淫猥な液体とシノビスーツの生地が擦れ合い、くぐもった淫猥な音を立てた。
「ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!イクッ!!イクッ!!イクウウウウウウウウッッッッッッッッ!!!!!!!!」
吼太がベッドの上で体をこれでもかと言うほど弓なりにしたその時だった。
ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュクビュクビュクビュクッッッッ!!!!
今までの感情を爆発させるかのように、吼太の大きく勃起した股間のそれから濃白色な精液が大量に溢れ出し、ハリケンイエローのシノビスーツに飛び散ったのだった。
「…ッ!?」
その時だった。
ドクン、と心臓が大きく高鳴った。
「…あ…、…あぁ…!!」
吼太は呻くと、無言のまま、ゆっくりと立ち上がった。
「…サクヤ…様…!」
次の瞬間、吼太はゆっくりと、部屋の入口に向かって歩き始めた。ハリケンイエローにシノビチェンジし、そのスーツには、自身が吐き出した濃白色な精液の線を何本も浮かべながら。
「…この身を、…サクヤ様に、…捧げます…!」