ちぎれた翼 第17話
それから数日後。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
結城凱は薄暗く、冷たい空気が流れる床の上に大の字に寝転がっていた。しかも、ブラックコンドルにクロスチェンジし、マスクまでしっかりと装着した状態で。
だが、そんな凱の体には大きな異変が起こっていた。
凱のバードニックスーツの腰の部分。黒を基調とし、その縁を黄色のラインであしらった、競泳用水着のようなデザインのその部分が大きく盛り上がっていた。凱のペニス。それがドクドクと大きく脈打ち、スーツの中でくっきりとその存在を現していた。そしてそんな凱のペニスの先端からは濃白色の淫猥な異臭を放つ粘着質な液体がドクドクと溢れ出し、凱のペニスに傘をかぶせるようにてらてらと照り輝いていた。そして更に、その液体は凱の体から、コンドルの精悍な顔付きのマスクにまで放射線状に飛び散っていたのである。
「フフフ…!!」
そんな凱の足元には、一人の少年が勝ち誇った笑みを浮かべて佇んでいた。
次元戦団バイラムの幹部の一人・トランである。
数日前。
「…わッ、…分かった…ッ!!…分かったから…ッ!!…トラン…様のッ、…奴隷になりますッ!!…なりますから…ッ!!」
凱は思わずそう叫んでいた。
トランの狡猾な罠にかかり、凱自身のプライドとも言えるべきペニスを徹底的に弄られた。いや、弄られたと言う生易しい表現が出来ないほど、その弄られ方は想像を絶するものだった。
「いいかッ!これだけは言っておく!オレはなぁ、男が大嫌いなんだッ!!ましてやッ、男に男の大切なものを触られるなんざぁ、一番我慢がならねぇんだッ!!」
と言ったにも関わらず、トランは凱のペニスを妖しく愛撫し続けた。そして、時にはそこを殴る、蹴るを繰り返した。その力は子供のそれとは思えないほど強く、凱の頭の中に恐怖が過った。凱の男としての機能が破壊されるのではないかと思ったほどである。
それだけではなかった。トランは凱のペニスを優しく愛撫しながら、それを遠隔操作する特殊な気を送り込んでいたのである。そのため、少しでもトランの機嫌を損ねれば、トランが腕に装着しているキーパッドメタルトランサーのボタンを押され、その途端、凱のペニスが触ってもいないのにざわざわと上下運動を始め、凱の体に淫猥な刺激を加える。そして、凱がどんなに止めてくれと懇願してもそれは止まらず、強弱のリズミカルでどんどん追い詰められて行く。結局、凱は強制的に射精させられるしかなかったのである。
それからと言うもの、凱は、トランの奴隷としての教育を受けることとなった。簡単に言えば、トランの身の回りの世話係である。
そのためにはまず、常にブラックコンドルにクロスチェンジしていなければならなかった。しかも、マスクは外された状態で。
まず、トランのベッドのシーツ等の交換、食事の準備などを甲斐甲斐しく行わなければならない。とは言え、今までそんなことを一度もやったことがなかった凱にとっては、それは戸惑い以外の何物でもなかった。しかも、トランが口にする食事の材料は、凱が目を背けたくなるほどの不気味なものだったのである。
そして。それ以外に凱が行わなければならないことが2つ。
1つは、トランが就寝する際、隣りで必ず添い寝をしなければならないと言うことであった。凱はトランに腕枕をし、トランは凱の体に抱き付くようにして眠る。しかもその手は凱のペニスをいつも握っていた。たまにその手が動くと、
「んッ!!」
と凱がピクリと体を反応させる。その反応を楽しむかのように、眠っているトランの顔にはいつも笑顔が浮かんでいた。それゆえ、凱がうとうととしかけると、無理矢理、起こされる。そんなことが一晩に何度かあった。
そしてもう1つ。
「ねぇ、ブラックコンドルぅ!遊ぼうよ!」
その言葉は、凱にとって憂鬱なもの以外の何物でもなかった。
「…かしこ…まり…ました…」
屈辱に耐え、ブルブルと体を震わせながらトランを睨み付けるように言う凱。そして、
「…どうぞ…」
と腰を突き出す。凱が腰を突き出すと、凱の股間がこんもりとした膨らみを形成する。
「フフッ!」
トランは満足そうに笑うと、ゆっくりと右手を差し出し、突き出された凱の腰の前に形成された膨らみを包み込む。
その途端、ビクンと凱が体を反応させる。
「…相変わらず大きなオチンチンだねぇ!」
凱の股間を包み込んだトランの右手がゆっくりと動く。
「…んッ!!…んん…ッ!!…くう…ッ!!」
恥辱に懸命に耐える凱。グローブに包まれた右手がギリギリと音をたてた。
とは言うものの、やはり簡単には受け入れることが出来ず、トランに抵抗した結果、無残にも強制射精と言う仕置きを受けてしまった凱。大の字に床の上に寝転がり、大きく息をしながら、ブラックコンドルのマスクの中で、その目は明らかに怯えていた。
「何度も言ってるけどさ…」
そう言うとトランの右足がゆっくりと持ち上げられた。
「…や、…止めろ…!」
凱の声が震える。するとトランは持ち上げていた右足を、凱の未だに勃起し、ドクンドクンと脈打っている股間へゆっくりと下ろしたのである。
「うぐッ!?」
その圧迫感に、凱が思わず呻き、ビクンと体を跳ねらせる。
「…キミはボクの奴隷なんだよ?…奴隷はご主人様の言うことをちゃんと聞かなきゃダメなんじゃない?」
そう言いながら、凱の股間を踏み付けている足をグリグリと動かすトラン。
「…んぐッ!?…ああッ!!…ぐううう…ッ!!」
トランの足の動きに合わせるかのように、呻き声を上げる凱。
「…い、…痛てぇ…ッ!!」
懸命に堪えようとするのだが、射精したばかりのペニスを足で刺激されることで、先端部分から痺れたような痛みが伝わって来る。そしてトランの足の動きに合わせるかのように、凱のペニスの下に息づく、凱の男を作り上げる2つの球体が踏み付けられ、鈍い痛みが凱を襲う。
「聞いてるの、ブラックコンドルぅッ!?」
その時だった。トランが大声を上げ、足を激しく動かし始めたのである。
「うぐッ!?ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
その途端、凱の股間に強烈な痛みが走り、
「痛てええええええッッッッッッ!!!!!!やッ、止めてくれええええええッッッッッッ!!!!!!」
と、凱が叫び声を上げた。
「…おッ、…お許し…ッ、…下さい…ッ!!…トラン…様ああああああッッッッッッ!!!!!!」
「じゃあ、ちゃんとボクの言うことを聞いてくれる?」
そう言いながらも、足を動かすその強さを変えないトラン。すると凱の、ブラックコンドルのマスクがガクガクと縦に動き、
「…きッ、…聞きますッ!!…もッ、…申し訳ございませんッ!!」
と叫んだ。
「そうだよ。そうやって最初から素直にしていれば、ボクもこんな手荒なことをしなくて済むのに…!」
とぶつぶつ言うトラン。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
息も絶え絶えに、ゆっくりと起き上がる凱。
「取り敢えずさ!」
明るい声で言うトラン。
「その体、きれいにして来なよ!臭いし、汚いし、キミの体に抱き付けないだろう?」
「…ッ!!」
誰のせいでこうなったと思っているんだ。凱はそう言ってやりたかったが、言ったが最後、トランにどんなことをされるか分かったものではない。これ以上、自身のプライドとも呼べるべき場所をボロボロにされるのはご免だった。
「…分かり…ました…!」
凱はそう言うとゆっくりと立ち上がり、
「シャワーを浴びて参ります」
と言い、トランの部屋を出て行った。