ちぎれた翼 第20話
ドクン、ドクンと脈打つ、凱の大きく勃起したペニス。ブラックコンドルのバードニックスーツを突き破り、トランの目の前に晒されているそれは先端が真っ赤に腫れ上がり、その頂点の割れ目からはトロトロと淫猥な液体を溢れ出させていた。
「…うわあああ…!」
トランがほうと溜め息を吐き、小さな手のひらでそれを包み込む。
「…さッ、…触るなぁッ!!」
顔を真っ赤にした凱が怒鳴る。だが、トランはウットリとした表情を見せ、
「グリナムの唾液には、何もかもを溶かしてしまう成分があるんだ。だからスーツも溶けてしまったってわけだよ。それにしてもさぁ、ブラックコンドルのおチンチン、凄く逞しいんだね!太いしぃ、硬いしぃ、大きいしぃ…!」
と言った。だが突然、悪戯っぽい笑みを浮かべると、
「これで何人の女性を泣かせて来たのかなぁ?」
と、まるで凱を嘲笑うかのように言ったのである。
「んなッ!?」
それには凱も顔を真っ赤にし、
「…かッ、…関係ねぇだろッ!!」
と怒鳴った。だがトランは、
「…フフフ…ッ!!」
と不敵に笑ったかと思うと、
「まぁ、そのおチンチンもこれから使い物にならなくなるんだけどね…!」
と言った。
「…ど、…どう言うことだッ!?」
半信半疑でそれを聞いていた凱。だが、自身のプライドとも言えるべきペニスを、何をしでかすか分からない悪魔に弄られている。人質を取られたような、まるで自分自身が人質のような、そんな錯覚さえ覚えた。その時だった。
「じゃあ、まずは僕から…!」
不意にトランがそう言ったかと思うと、
「あむッ!」
と言いながら、凱の大きく勃起したペニスを口の中に含んだ。
「…っあ…ッ!!」
あまりに突然のことに凱が体をビクンと反応させる。
「…ちょ、…て、…てめえ…ッ!!…やッ、…止め…!!…あ…ッ!!」
怒鳴ろうとしていた矢先、意識が朦朧とし始めたのが分かり、凱は思わず言葉を失う。
「…あ…、…あぁ…!!」
その代わり、ぞわぞわとした感覚が下腹部から起こり始め、凱の視線は虚ろになり始めた。
「…気持ち…、…いい…!!」
無意識の中でそう呟いていた。
「…ん…、…んん…ッ!!」
トランの頭が小刻みに上下している。そして、舌で凱のペニスを懸命に愛撫している。その刺激が、快感の波になって凱に伝わって行く。
「…あぁ…!!…あぁ…ッ!!」
やがて、凱が目を固く閉じ、眉間に皺を寄せ始めた。
「…やべぇ…!!…やべえ…ッ!!」
凱が頭を左右に振る。
「…んん…ッ!!…んん…ッ!!」
トランは懸命に頭を上下に振り続ける。
「…ああッ、イクッ!!イクイクッッッ!!」
凱が腰を無意識に高く突き上げたその時だった。
「バァカッ!!」
突然、トランが凱のペニスを口から放し、そう言い放ったのだ。
「そんなに簡単にイカせるわけないだろう?」
「…あッ、ああッ!!うあああ…ッッッッ!!!!」
絶頂の瞬間、地獄へ突き落とされるような感覚に、凱が思わず身悶えする。
「フフフ…!!」
トランは低く笑うと、再び凱のペニスを握った。そして、
「ねぇ、イキたかったの、ブラックコンドルぅ?」
と聞き、凱のペニスを握っている手をゆるゆると上下し始める。
グチュグチュグチュグチュ…ッッッッ!!!!
淫猥な音が再び聞こえ始め、
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
と、凱が喘ぐ。そして、程無くして、
「ああッ!!ああッ!!イクッ!!イクッ!!イクウウウウッッッッ!!!!」
と腰を突き上げた。と次の瞬間、
「まだまだぁッ!!」
と、トランが凱のペニスを握る手の上下運動を再び止めてしまったのだ。
「…ああッ!?ああッ!!ああッ!!ああああッッッッ!!!!」
再び地獄に突き落とされ、凱が叫び声を上げる。そして、
「もッ、もうッ…!!」
と言い、はっとなって思わず口を閉じた。
「あれ?あれあれあれぇ?」
勝ち誇った笑みを浮かべたトランが素っ頓狂な声を上げる。
「ねぇ、ブラックコンドルぅ?本当はイキたかったんじゃないのぉ?」
と言った。
「…ぐ…ッ、…うう…ッ!!」
顔を真っ赤にした凱は、何とかして衝動を抑えようとする。だが、それに追い打ちをかけるかのように、トランは、
「じゃあさぁ、これはどうかなぁ?」
と言い、キーパッドメタルトランサーに手を触れた。
ピッ!!
と言う音が聞こえた瞬間、
「んあッ!?ああッ!!ああッ!!ああああああッッッッッッ!!!!!!」
と凱が叫び始めた。
凱のペニスが体に垂直に勃ち上がり、何も触れていないのに小刻みに震える。そしてそれは、凱の体へ目に見えない振動となって伝わった。まるで、目に見えないバイブレーターに刺激されているかのように。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
凱が狂ったように叫び始める。その顔は真っ赤になり、目を大きく見開き、首筋には血管が浮き出ていた。そして、
「イクッ!!イクッ!!イクイクイクイクッッッッ!!!!イクウウウウウウッッッッッッ!!!!!!」
と体を震わせながら叫んだ。とその時だった。
ピッ!!
と言う音が再び聞こえたかと思うと、凱のペニスが体に平行になるかのように、臍へ向かって伸びた。
「ぐああああああッッッッッッ!!!!!!」
腰をビクビクと何度も跳ねらせ、凱が大きく叫ぶ。そして、
「…も、…もう…ッ!!…イカせてくれええええええええッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ととうとう言ったのだ。
「アハハハハ…ッッッッ!!!!」
その瞬間、トランが爆発したように笑い始め、
ピッ!!
と言うキーパッドメタルトランサーの操作音が響き、
「ぐうおわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と言う凱の絶叫が辺りにこだました。そして、
「イクッ!!イクッ!!イクイクイクイクッッッッ!!!!イクウウウウウウウウウウッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!」
と、凱が絶叫した次の瞬間、
ドビュッ!!ドビュドビュドビュドビュッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!ビュウウウウッッッッ!!!!
と言う物凄い音と共に、凱のペニスからは濃白色な液体が大きく弧を描き、辺り一面に物凄い勢いで飛び散った。
「…はぁ…ッ!!…はぁ…ッ!!」
いつの間にか、トランの重力操作が消え、凱は床の上に大の字に伸びていた。
「…どうだい、ブラックコンドルぅ…?」
凱を見下すかのように、トランが真っ直ぐに凱を見下ろしている。
「…はぁ…ッ!!…はぁ…ッ!!」
朦朧とする意識の中、トランの勝ち誇った笑顔を見る凱。と、その時だった。
不意にトランが不気味な笑みを浮かべたかと思うと、とんでもないことを口にしたのだ。
「…次は、…レッドホークでも狙うかな…?」