座敷わらしの悪戯 第7話
(…ウソ…、…だろ…ッ!?)
目をギュッと閉じ、顔を真っ赤にしてその何とも言えない行為を受け止めているサスケ。
(…オ、…オレが、…ドロンチェンジャーも使わねぇでニンジャレッドにドロンチェンジして…!)
光沢のある鮮やかな赤色のニンジャレッドのスーツ。その皆無と言っていいほどのデザインのないスーツはサスケのがっしりとした体付きを浮き立たせていた。
(…オレ…、…サイゾウに…、…抱かれてる…!?)
それだけならまだしも、身動きが取れない上に、ニンジャブルーにドロンチェンジしているサイゾウに強く抱き締められている。
そして。
…クチュクチュ…、…クチュクチュクチュクチュ…!!
サスケの口の中を激しく動くサイゾウの舌。
「…ん…、…んふ…ッ!!」
その激しい動きに吐息が漏れる。
ぞわぞわとした悪寒が体中を駆け巡っているのが分かった。
「…サスケ…。…サ…スケ…!」
情熱的なキスをして来るサイゾウ。光沢のある鮮やかな水色のスーツに浮き出たサイゾウの体。その中で、サイゾウの両胸の突起と、2本の足の付け根に息づく、サイゾウの男としての象徴であるペニスが大きく浮き上がり、特にペニスの方はぐっしょりと濡れ、そこからサイゾウの淫猥な液体がドクドクと溢れ出していた。
(…く…っそ…!)
サイゾウに座敷わらしがいると言われても、信じようとしなかったサスケ。だが、流石にここまでされるとムカッ腹が立って来た。
(…どこに…、…いやがる…ッ!?)
意識を集中させ、座敷わらしがいる場所を突き止めようとするサスケ。だが、
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
と、サイゾウが容赦なくサスケの口腔内を蹂躙する。
「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
そのため、サスケの集中力が阻害され、座敷わらしの居場所を掴むことすら出来ない。
その時だった。
「…ねぇ、…サスケぇ…」
不意にサスケと口を離したサイゾウが声をかけた。
「…んな、…何だよ…!?…そんな目、すんじゃねえよッ!!」
サイゾウのサスケを見る眼差し。切なく、物悲しそうに見つめる潤んだ瞳はサスケの心をも揺さぶるかのようだった。するとサイゾウは、
「だってサスケ…。…オレのこと、…全然見てくれないんだもの…」
と言った。
「サスケのこと、前からずっと尊敬しててさ。カッコいいし、正義感に熱いし。…それに、体もこんなにがっしりしてるし…」
そう言いながら、サイゾウはサスケの腕や腹筋、太腿をゆっくりと揉みしだく。
「…やッ、…止めろよッ、サイゾウううううッッッッ!!!!」
顔を真っ赤にし、その恥辱に懸命に耐えるサスケ。そして、
「…や、…やいッ、座敷わらしッ!!…こ、…ここにいるんだったら、…オレにも姿を見せろッ!!」
と怒鳴った。
「いやぁ、姿を見せるのは無理なんだけどなぁ…」
その時、サスケの表情が変わったのに、サイゾウも気付いた。
「…サ、…サスケ…!?…もしかして…!?」
きょろきょろと視線を忙しなく動かすサスケ。
「…い、…今…、…声が…、…聞こえた…!」
呆然とするサスケと目が合ったサイゾウはニッコリとして、
「あはッ!サスケ、座敷わらしの存在を少しは信じる気になったみたいだね!」
と言った。
「…べッ、…別にッ、オレは信じてなんか…!」
「いやぁ、信じるも信じないもキミの勝手だけどさぁ。オレ、信じてくれねぇと姿を現わさねえからなぁ…」
クスクスと言うくぐもった笑い声も聞こえて来る。
「そこの青いやつはさ、オレのこと、すぐに信じてくれたんだよな。だから、そいつにはオレのこと、見えるってわけ!」
「そう言うこと!」
フフンと腕組みをして踏ん反り返るサイゾウ。それはつまり、サイゾウの男としての象徴が自然に誇示されたことを意味していた。そんなサイゾウのそこを見たのか、
「…い、…いい加減にしろよッ、サイゾウッ!!」
と、サスケは我に返ったかのように大声で言った。
「…そ、そもそもッ!男同士でこんなこと…!」
「…あー…」
その時だった。サイゾウが不意に悲しげな表情を見せたかと思うと、
「…サスケぇ…。…オレの気持ち、…分かってくれないんだぁ…」
「だッ、だからッ、何でそうなるんだよッ!?」
その時だった。不意にサイゾウが動いたかと思うと、
「サァスゥケええええッッッッ!!!!」
と狂ったようにサスケに飛び掛かって来たかと思うと、全体重を掛けてサスケを後ろへ押し倒した。
「うわああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
身動きの取れない体に思い切り伸し掛かられ、サスケは為す術もないまま、背後へ倒れたかと思うと、ゴツンと言う物凄い音を立てて後頭部を強打した。
「だッ!!」
あまりの痛さに、目から星が飛び出るほどだった。
「…サスケッ!!…サスケええええッッッッ!!!!」
背後に倒れ込んだサスケを強く抱き締めるサイゾウ。
「うっひょー!サイゾウ、刺激的だねぇ…!」
座敷わらしはそう言うと、ヒャッヒャと笑い声を上げた。
「…ひッ、…卑怯だぞッ、座敷わらしィッ!!…す、…姿を見せやがれえッ!!」
唯一動かせる顔を真っ赤にしてぶんぶんと首を左右に振りながら叫ぶサスケ。
「あぁ、無理無理。オレのことを信じてくれねえと、オレ、出て行かねえから…!」
そう言った座敷わらしが、
「さぁ、サイゾウ!お前の願い、叶えろよ!」
と言い放った。
「…え?」
その時だった。
「…んなッ、…何…すんだよ…ッ、…サイゾウ…ッ!?」
サスケを抱き締めていたサイゾウの右手がゆっくりと、妖しく動き始め、サスケの体を撫で始めたのだ。
「…んく…ッ!!」
くすぐったさに、思わず体をビクンと跳ねらせるサスケ。
「…くッ、…くすぐ…って…えんだよ…ッ!!…サイゾウ…ッ!!」
「…フフフ…!!」
だが、サイゾウはサスケの体を撫でる右手の動きを止めようとしない。
「…や…ッ、…止めろ…ッ!!」
体を捻りたくても捻れない。くねらせたくてもくねらせられない。ただ、ぞわぞわとした感覚だけがサスケを襲う。
「…サスケ…。…本当にいい体付きしてるよね…。…オレを、…犯して欲しいくらいだよ…!」
「…サ、…サイゾウ…ッ!?…な、…何言って…!?」
その時だった。
「…っああ…ッ!!」
サスケが甲高い声を上げ、体を弓なりにした。
「…フフッ!」
サイゾウが静かに笑っている。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
小さく震えるサスケ。鮮やかな赤い光沢のあるニンジャレッドのスーツ。その筋肉質なサスケの胸。そこに小さな突起が2つ出来ていて、そのうちの1つを、サイゾウが妖しく撫でていたのだった。