トモダチ 第20話
…クチュクチュ…ッ、…クチュクチュクチュクチュ…ッッッッ!!!!
太陽の暖かな光に照らされた小さな埃がキラキラと舞う、蜘蛛の巣があちこちに張られた廃屋。その一室のベッドの上で、俺と仮面ライダードライブ・タイプトライドロンに変身した進ノ介は体を重ねていた。
「…ん…、…んん…!」
「…んふ…ッ、…は…ああ…ッ!!」
俺と進ノ介の吐息が漏れる。
その時だった。
俺の下半身に固いものが当たる感覚を覚えた。
「…フッ!」
思わず吹き出していた。すると進ノ介は顔を起こし、
「…な、…何だよ…ッ!?」
と俺を信じられないと言う表情で見つめて来た。
「…いや、…体は正直だなぁと思ってな…!」
俺がそう言うと、進ノ介は真っ赤になっていた顔を更に真っ赤にさせて、
「…しッ、…仕方ないだろうッ!?」
と声を上ずらせながらそう言った。
「…お、…男なんだし…」
「男だから、だけか?」
俺が意地悪い目つきをしていたからだろう。進ノ介は顔を更に真っ赤にさせて、
「…ッ!!」
と黙った。俺は進ノ介の両頬を両手で優しく包み込むと、
「…本当は、…キスだけで感じてしまったんじゃないのか?」
と聞いてみた。すると進ノ介は、
「…るッ、…るっせえッ!!」
と悪態を吐く。
「…フッ!」
またもや俺は笑ってしまった。そして、
「…やっぱり、かわいいな、進ノ介は」
と言い、
「お前がどこまでやれるか、この身を以て体験するとしようか」
と言ってやった。すると、俺の言葉にカチンと来たのか、
「…ああ!やってやるさ!」
と、進ノ介が俺の臙脂色のロングコートの前部分を肌蹴させた。と、その時だった。
「…ッ!?」
進ノ介が大きく息を飲み込んだのが分かった。
「…ハート…。…すげえ…!」
臙脂色のロングコートの下。真っ白なタンクトップを着込んでいる俺。そこに俺の鍛えた体がクッキリと浮かび上がっていたのだ。
「…こんなに、…筋肉ムキムキだったとはな…!」
進ノ介が驚いて俺の体を見つめている。
「ああ。志友正喜はバリバリのビジネスマンだった一方で、体を鍛えることも趣味だったらしい。だが、何度も言うが、そのせいなのか、女っ気は全くなかったようだ」
そう言っている間に、進ノ介は俺の真っ白なタンクトップをゆっくりと捲くし上げて行った。
「…うわあ…」
まじまじと俺の体を見つめながら、進ノ介がほうと溜め息を吐く。
「…ハートの体、…やっぱりすげぇ…!…胸板なんか物凄く厚いし、…腹筋だってくっきりと割れてる…!」
そう言ったかと思うと、今度はフッと苦笑し、
「…俺、…こんな屈強な男と戦ってたのか…」
と言った。
「ああ。結果として、俺はお前に負けたがな!」
ベッドの上に横たわっている俺と、俺の横に座っている進ノ介。お互いに目を合わせ、お互いに微笑み合った。
「…じゃあ…」
その時、進ノ介がやけにスッキリした表情をしていた。
「…どうしたのだ、…進ノ介…?」
不思議に思った俺は進ノ介に尋ねてみた。すると進ノ介は、
「…何か、…分からねえけど…」
と言い、
「…何だか、…初めてお前が愛おしいって思えたんだ…!」
と言ったのだ。だが、すぐに顔を真っ赤にして、
「かッ、勘違いするなよッ!?おッ、俺には剛がいるんだッ!!」
と言った。
「何だ、それは?」
確か、こう言うのをツンデレと言うのだとブレンが教えてくれた。俺まで苦笑すると、
「ああッ、もうッ!!」
と、バツが悪いのか、進ノ介は声を上げ、
「続きッ、行くぞッ!!」
と言うと、俺の胸の2つのココナッツ色の突起を両手の指でくすぐるように刺激し始めた。その瞬間、俺の体に物凄い電流が流れたのが分かった。
「…ッ!!」
思わず、体をビクリと跳ねらせる。
(…何だ、…これは…ッ!?)
ロイミュードだと言うのに、妙な感覚が芽生えたのだろうか。
「あはッ!ハートぉ、お前、感じてるのかぁ?」
眉間に皺を寄せ、苦悶の表情を浮かべていたからだろう。進ノ介が嬉しそうな声を上げた。
「…わッ、…分からん…ッ!!」
だがその間にも、進ノ介の指の動きは止まらない。筋肉質な俺の胸の2つのココナッツ色の突起を引っ掻くように小刻みに刺激したり、クイクイと押してみたり。そのココナッツ色の周りをゆっくりと撫でてみたり。そのたびに俺は、
「…ッ!!…ク…ッ!!」
と、ビクビクと体を跳ねらせながら呻き声を上げる。
「…ったく、…素直じゃねえなぁ…!」
そう言いながら、進ノ介の顔が近付いて来る。そして、俺のココナッツ色の胸の突起の1つに、
チュッ!
と言う音を立ててキスをしたのが分かった。
「んふッ!!」
その途端、さっきまでとは違った感覚を覚え、俺は呻き声を上げた。
「…フフッ!」
そんな俺の反応を見て喜んだのか、進ノ介はそこに吸い付くと、舌で突起を舐め始めたのだ。
…チュッ!!…クチュクチュ…ッ!!…クチュクチュ…ッ!!
淫猥な音が聞こえ、くすぐったいような、優しい感覚が俺を包み込む。
「…ッ!!…ふ…あ…ッ!!」
頭が真っ白になるような、何とも言えない不思議な感覚。何かをしたくても何も出来ないもどかしい感覚。
「…あ…、…く…ッ、…ああ…ッ!!」
思わず声を上げていた。すると進ノ介はニヤリとして、
「気持ちいいのか、ハート?」
と聞いて来た。
「…これが、…気持ちいい、…と言うことなのか…?」
初めての感覚に戸惑う。
「…くすぐったいような、…もどかしいような、…そんな感覚を、…気持ちいいと言うのか…?」
俺がそう尋ねると、進ノ介はコクンと頷いて、
「体がゾワゾワとするような、でも、落ち着くような感覚がしていれば、気持ちいいってことさ!」
と言った。
「…そうか…」
正直に言えば、まだ半信半疑だった。無理もない。志友正喜はいっぱしの大人なのに、こう言う経験は初めてに近かったのだから。
「さぁ、続きだ」
そう言った進ノ介が俺のもう片方の胸のココナッツ色の突起に顔を近付ける。
「…フッ!」
それを見て、思わず笑ってしまった。
「…あん?…どした?」
少し驚いた表情を見せて、進ノ介が俺を見つめて来た。
「…悪い。…だが、…いつの間にか、立場が逆転しているなと思ってな…」
俺がそう言うと、進ノ介は優しく微笑み、
「…だな!」
と言うと、無言のまま、俺のもう片方の胸のココナッツ色の突起にキスをした。
…チュッ!!
と言う音が聞こえた途端、あのくすぐったいような、ゾワゾワとした感覚に襲われ、
「んくッ!!」
と再び声を上げていたのだった。