逆転有罪 第32話
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
ギラとヤンマの舌が絡み合うくすぐったい音がシュゴッダム国の中央広場に響き渡る。
「…んんんんッッッッ!!!!…んんんんッッッッ!!!!」
クワガタオージャーに王鎧武装している体と同じように、ギラは顔を真っ赤にし、眉間に深い皺を刻み込んで、上ずった苦しそうな呻き声を上げている。
「…んふ…ッ!!…は…ッ!!」
反対にヤンマは、トンボオージャーの光沢のある鮮やかな青色のスーツと同じように涼しい表情でギラの口腔内を貪る。
「…随分と慣れてるのね…?…汚らわしい…!!」
その様子を見ていたヒメノがやや不機嫌な表情で言う。その体はカマキリオージャーの光沢のある鮮やかな黄色のスーツに包まれていた。すると、
「ンコソパのテクノロジーのことだ。大方、そこからの情報を見よう見まねでやっているだけに過ぎない」
と、パピヨンオージャーの光沢のある鮮やかな薄紫色のスーツに包まれたリタが言えば、
「そうですなあッ!!あのヤンマ殿が女性経験があるとは思えませんしなあッ!!」
と、ハチオージャーの光沢のある漆黒のスーツに身を包んだカグラギが大声で言う。
「おおっとぉッ!!人を見かけで判断しちゃ、いけないんじゃないのかい?」
今度はスパイダークモノスの光沢のある鮮やかな白色のスーツに身を包んだジェラミーが素っ頓狂な声を上げた。
「確かに、彼はそう言った経験がなさそうだからねぇ。おおっとぉッ!!そうすると、彼もギラと同じように童貞ってことになるよねえッ!?」
「あ゛あ゛あ゛あ゛ッッッッ!!!?」
その時、ヤンマの凄む声が聞こえて来た。
「てめえらああああッッッッ!!!!背後でごちゃごちゃいろいろ言ってんじゃねえぞオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!」
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
唇が離れた時、ギラが大きな呼吸をする。
「…ぜ…、…絶対…、…経験…ある…だろ…?」
「あ゛あ゛ッ!?」
まるでこっちでも言うか、と言うように目を大きく見開き、信じられないと言う表情でヤンマがギラの方を振り向く。
「だからッ!!ンコソパのテクノロジーなめんなつってんだろうがッ、スカポンタヌキイイイイイイイイッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「…まぁ、そう言うことにしておいてやろう…」
オオクワガタオージャーの光沢のある鮮やかな銀色のスーツを身に纏ったラクレスが冷たく言うと、
「…な…ッ!?」
とヤンマは目を見開き、黙り込む。
「…さぁ…。…次は、どうするのだね?」
「…ったくぅ…ッ!!…趣味の悪りィ国王様だ…ッ!!」
ちっと舌打ちをし、悪態をつくとヤンマはギラの方を振り返る。そして、ニヤリと笑うと、
「おい、タコメンチ」
とギラを呼んだ。
「…てめえ…。…アソコがビンビンになってんぞ…?」
「…ッッッッ!!!!」
その言葉に、ギラは顔を真っ赤にし、ヤンマを睨み付ける。
ギラの2本の足の付け根部分。そこに息づくギラの男としての象徴・ペニス。それが今、クワガタオージャーのスーツの中で大きく勃起し、臍へ向かって伸びていた。
「…まさか、キスだけで感じちまった、とか言うんじゃねえだろうなァ?」
「…ッッッッ!!!!」
ギラは懸命にヤンマを睨み付ける。その目には涙が溜まり、体は小さく震えている。
「おおっとぉッ!!」
ジェラミーが再び素っ頓狂な声を上げた。
「邪悪の王も、愛する王の口付けには感じてしまっているようだね…!!」
「気持ち悪りィことぬかしてんじゃねえよッ、このスカポンタヌキイイイイイイイイッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ヤンマのツッコミが入ると、ジェラミーは肩を竦めた。
「オラッ、タコメンチッ!!続きすっぞ!!」
「…え!?」
言うが早いか、ヤンマはギラの腰に再び手を伸ばすと、グイッと自身に引き寄せる。そして、素早くギラの唇を自身の唇で塞いだ。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
ギラとヤンマの舌が絡み合うくすぐったい音が響き、それをモニター越しに見ている群衆の中からはウットリとした溜め息が聞こえた。
「…美しい…」
ヒメノがウットリとした眼差しでそれを見つめる。
「…やっぱり、こう言うのは美形な者同士がお似合いよね…!!」
「うほッ!!」
リタは目を大きく見開き、ほんのりと顔を赤らめてそれを見つめる。そして、カグラギはブスッと膨れっ面をしたまま、ぷいっとそっぽを向いていた。
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
「…は…ッ、…ああ…ッ!!…ああああ…ッッッッ!!!!」
時折、苦しそうな呻き声を上げ、ヤンマのキスを受けるギラ。
「…ヤ…ッ、…ヤ…、…ンマ…ッ!!」
「…るっせえ…ッ!!」
クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!クチュクチュクチュクチュッッッッ!!!!
「んんんんんんんんッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ギラは甲高い呻き声を上げる以外、どうすることも出来ない。
…ビクンッ!!…ビクンッ!!
ギラの男としての象徴であるペニスはクワガタオージャーのスーツの中でビクビクと脈打つ。
その時だった。
「…ん…ッ!!…んんんんんんんん…ッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ギラの体に、キスとは違う場所から強烈な電流が流れた。
「…あ…あ…あ…あ…!!」
「…ククク…!!」
ヤンマの右手。トンボオージャーの鮮やかな青色のグローブに包まれたそれがギラの胸の装甲の中に忍び込み、ギラの左胸の突起をくすぐるように刺激し始めたのだ。
「…てめえ…。…ここも弱かったもんなァ…!!」
「ああッ!!ああッ!!ああッ!!ああッ!!」
ヤンマの指が、まるで別の意思を持ったもののように動く。
「…や…ッ、…止めろ…ッ!!…ヤンマああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
ビクッ、ビクッ、とギラの体が痙攣する。
「…ククク…!!」
ヤンマの目が真っ赤にギラリと光る。
「てめえの体も、オレらと同じようにゴッドスコーピオの毒にやられてんだ。オレがちょっと刺激してやっただけで、てめえのチンポがビクビクしてんだろ?てめえも滅茶苦茶、感じてるってことだよなああああッッッッ!!!!」
「…か…ッ、…感じてない…ッ!!」
「ウソつけッ!!…だったら…」
そう言ったヤンマがギラの背後へ回り、今度は左手をもギラの胸の装甲の奥へ忍ばせる。その瞬間、
「うぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
と、ギラが体を仰け反らせ、叫び声を上げた。