歪んだ友情W 第12話

 

「…豪ッ!!ビアスッ!!…オレは絶対にッ!!…絶対に負けんッ!!負けるわけには行かないんだッ!!

 レッドファルコンのスーツ姿で大声で怒鳴った勇介。その言葉に、豪をはじめとした面々は一瞬、圧倒された表情をしていたが、

「…プッ!!

 と豪が吹き出し、腹を抱えて狂ったようにあの下衆な笑いを上げた。

「…そッ、…そんな状況で何が出来ると言うんだいッ!?…そんな、…そんな体もボロボロ、鎖に繋がれた状態で…ッ!!

「うるせええええッッッッ!!!!そんなん、やってみないと分からないだろうがああああッッッッ!!!!

 勇介が怒鳴り返したその時だった。

「黙れええええッッッッ!!!!

 豪が顔を真っ赤にして叫ぶと、後ろにあった機械のようなものの中にあるスイッチを押した。と次の瞬間、

 ビイイイイイイイイッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と言う物凄い音と同時に、

「ぐわああああああああああああああああッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!

 と、勇介が目を見開き、体を大きく弓なりにして絶叫した。その体中に電気が走っているのが見える。

「…ククク…!!

 豪は低く笑い、そのスイッチを切った。

 ウウウウンンンン…。

 物凄い音がモーター音のように止まったかと思うと、

「…う…、…がは…ッ!!

 と咳き込み、ガクンと台の上に伸びた。

「…あ…、…ぐうう…ッ!!…げほ…ッ!!

 体中が焼け付くように痛む。パリパリと言う音と共に、電気が体を駆け抜けているのが分かる。

「…君にはやはり体に教え込んだ方が、効率がいいかもしれないねぇ…!」

 豪が目をギラギラと輝かせ、ニタニタと不気味な笑みを浮かべて勇介を見ている。そして、

「…まさか、忘れたわけじゃないよね…?」

 と言うと、青い球体を手にした。それを見た途端、

「…ッ!?めッ、めぐみッ!?

 と勇介が声を上げる。

「そうさ。コイツは君の仲間、ブルードルフィンこと岬めぐみが姿を変えた玉。僕はいつでも、この玉を叩き割ることが出来る」

「やッ、止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!

 勇介は何とかして手足を繋いでいる鉄の塊を引き千切ろうとバタバタと体を暴れさせる。だが、その鉄の塊は相変わらずびくともしなかった。

「…ククク…!!

 豪は相変わらずニタニタと笑い続けている。その瞳の奥には、既に勝利を確信しているような、そんな自信さえ漲っているように見えた。

「それだけじゃない」

 豪はそう言うと、

「おい!」

 と、その場にいた丈、ジョウヅノー、鉄也、純一に顎でしゃくる。すると4人はおもむろにスーツの首の部分を少しだけ下ろす。

「…ッ!!!!…まッ、…まさか…ッ!?

 勇介が目を見開き、絶句する。

 4人の首に巻かれていたもの。肩や首の凝りを解す微弱な電流を流すループ状になったものの中心部分に取り付けられた大きなもの。ピッ、ピッ、と言う音を立て続けている。

「そのまさかさ!これは爆弾。僕の合図1つでこいつらはドッカーン、と言うわけさ!」

「…そ、…そ…んな…!!

 勇介は恐怖のあまり、声を出すことも出来ない。

「オブラー四天王とはそう言う宿命を背負った戦士なのさ。主人である僕が守れと言えば、僕を手厚く守ってくれて、僕が死ねと言えば、喜んで死にに行く。丈も鉄也も純一も、その運命を既に受け入れているのさ!」

「…止めろ…!!

 ブルブルと体を震わせる勇介。

「もう、止めろオオオオオオオオッッッッッッッッ!!!!!!!!

 目を真っ赤にして叫ぶと、

「丈ッ!!鉄也ッ!!純一ッ!!いい加減に目を覚ませええええッッッッ!!!!

 と怒鳴り、

「おいッ、豪ッ!!お前ッ、そこまで悪魔に魂を売ったのかああああッッッッ!!??…マゼンダも、…ケンプも、…そしてアシュラまで殺し、…そこまでしてお前は何がやりたいんだああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 と絶叫する。だが、豪はフンと鼻で笑うと、

「決まってるじゃないか。ビアス様を神とするこの世の支配さ。真の天才が作り出す、真の天才による、真の天才の世界をねッ!!

 と言い、

「じゃあ、誰から行こうか?」

 と丈達を見つめる。そして、

「勇介。君にも教えてあげるよ。丈達がどうやって僕の四天王になったのかを、ね!…そして…」

 と言うとニヤリと笑い、

「君の淫猥な液体から頭脳獣ファルコンヅノーを作り出す。そして、丈達は更なる強大な力を得て、オブラー四天王からオブラー五将へと姿を変えるのさ!」

 と言った。

「…ご、…ご…おおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!…お前と言うやつは…ッ!!…お前と言うやつはああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 勇介は唸るように言う。だが、その体は鉄の塊によってしっかりと拘束されてしまっており、どうすることも出来ないでいた。

「じゃあ、僕から行きましょうか!」

 その時、勇介の大きく広げられた2本の足の間に純一がやって来ると、どっかりと腰を下ろした。

「…フフ…ッ!!

 心なしか、純一の顔が赤らんでいる。

「…ッ!?

 そんな純一の2本の足の付け部分を見た途端、勇介は目を大きく見開き、息が止まった。

「…じゅ、…じゅ…ん…い…ち…!?

 純一の男としての象徴であるペニス。それが今、大きく勃起し、純一のグリーンサイのスーツの中でクッキリとその存在を浮かび上がらせていたのだ。

「ちょ、ちょっとッ、どこ見てるんですかッ、勇介さああああんんんんッッッッ!!!!

 そう言った純一が右足を勇介の股の間に捻じ込ませた。

「んひゃッ!?

 くすぐったいような、懐かしいようなその感覚に、勇介は素っ頓狂な声を上げる。だがすぐに、

「…たッ、…頼むッ!!…止めてくれ、純一。…な…?」

 と口元を綻ばせる。だが純一はニヤニヤとしながら、

「僕は、てっちゃんに凄く気持ち良くしてもらったんですよ!」

 と言いながら、右足を更に捻じ込ませる。

「んああああッッッッ!!!!

 勇介の体がビクビクと跳ねる。

「こんなふうに、ねッ!!

 純一はそう言うと、勇介の股の間に捻じ込ませていた右足を小刻みに動かし始めた。

「うあッ!?ああッ!?ああッ!!ああッ!!…く…ッ、…ああッ!!ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!

 勇介は体を大きく仰け反らせ、声を上ずらせて叫び声を上げた。

 

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