どっちもどっち 第4話
(…ウ…ソ…ッ!?)
姿レーシングの研究所の一室。ブラックマスク・ケンタにガッシリと伸し掛かられたブルーマスク・アキラは驚きを隠せないでいた。
…チュッ、…クチュ…ッ!!
ケンタの唇が、アキラの唇にくっついている。暖かく、柔らかいケンタの唇。そして、お互いの口の隙間を縫うように、ケンタの舌がアキラの口の中に入り込んでいたのだ。
「…んん…ッ、…んんッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!」
顔を真っ赤にしたアキラが呻き声を上げる。だがそこまで。
小さなアキラの上に、巨体のケンタが伸し掛かり、その体重で身動きが取れないでいた。おまけに、ケンタは左手1つでアキラの両腕を押さえ込んでいる。
…チュクチュクッッッッ!!!!…チュッ!!…チュクチュクチュクチュク…ッッッッ!!!!
お互いの唾液と舌、歯が擦れ合い、淫猥な音が部屋に響く。
「…」
やがて、ケンタの唇がゆっくりと離れた。
「…はぁ…ッ、…はぁ…ッ…!!」
顔を真っ赤にして、アキラは呆然とケンタを見つめる。一方のケンタは笑いもせず、ただ黙ってアキラを見つめていた。
「…ケ…ンタ…?」
荒い息をしながら、アキラがケンタを呼ぶ。
「…」
それでもケンタは無言のまま、アキラを見つめている。やや、顔を赤らめて。
「…ケンタ…?」
「…言ったろ?…大人の本気を教えてやるって…!!」
ニッコリと微笑むと、ケンタは再びアキラと唇を合わせた。
「…ヤッ、…ヤダ…ッ!!…んん…ッ!!」
アキラが抵抗を試みるが、やはり無駄な努力だった。まるで柔道の寝技のようにガッチリとケンタに押さえ込まれてしまっている。
チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!チュクチュクチュクチュクッッッッ!!!!
「…ん…、…んふ…ッ!!」
「…んん…ッ!!…んんんん…ッッッッ!!!!…んんんんッッッッ!!!!」
淫猥な音と、アキラの呻き声だけが響く。
その時だった。
「…う…ん…」
不意にアキラが体をガクンとさせ、ベッドの上に伸びてしまった。
「…アキラ…?」
アキラの体から力が抜けたのを、ケンタは感じ取っていた。驚いたケンタはそっとアキラから離れる。
「…はぁ…、…はぁ…ッ…!!」
だが、アキラは相変わらず荒い呼吸をし、顔を真っ赤にして呆然としている。その目はトロンとなり、どこを見ているのかも分からない状態だった。
「…おーい、アキラぁ?」
ケンタは思わず、アキラの目の前で手のひらをヒラヒラとさせたが、アキラは何の反応も示さなかった。
「…フフ…ッ!!」
その途端、ケンタが意地悪い笑みを浮かべた。そして、
「お子ちゃまには刺激が強すぎたかな?」
と言って、今度はアキラの右横に添い寝するように横たわると、左腕をアキラの背中に回して優しく抱き締め、右手でアキラの頭をそっと撫で始めた。
「…ケ…ン…タ…ぁ…」
アキラの目から一筋の涙が零れた。
「…もう、…止めて…!!」
アキラがそう懇願するも、ケンタは、
「ヤダね!!今日は徹底的にお前に大人の味を教えてやるよ!!」
と言うと、アキラの耳元に顔を寄せ、
「もっとお前を狂わせてやるよ!!」
と言うと、少し起き上がり、真っ白なグローブでゆっくりとアキラの体を撫で始めた。
「…ッ!!」
一瞬、アキラがピクリと体を跳ねらせる。ケンタの指がアキラの顔、頬、首、肩、胸、わき腹へと下りて行く。そして、今度はその逆方向へ妖しく動く。
「…ん…ッ!!…んふ…ッ!!」
そのたびに、アキラはピクピクと体を痙攣させ、必死にその感覚に耐えようとする。
「…く…すぐ…ったい…ッ!!」
顔を真っ赤にし、目をギュッと閉じるアキラ。と、その時だった。
「…あ…ッ!!」
突然、アキラが小さく喘いだ。それを目敏く見つけたケンタは意地悪くニヤリと笑うと、
「フフッ!!アキラの弱点はここかあ?」
と言いながら、アキラの体の一箇所でクリクリと円を描くように動く。そのたびにアキラは、
「…あッ!!…あッ!!…んあッ!!…んく…ッ、…ああああ…ッッッッ!!!!」
と喘ぎ、体をピクピクと跳ねらせた。
「ほぉら、アキラぁ!気持ちいいだろう?」
ケンタが刺激を与えているのは、アキラの胸の小さな突起。鮮やかな光沢のある青いスーツからでも分かるほどぷっくりと膨らんでいた。
「こんなことをするとどうなっちゃうのかなぁ?」
ケンタは、今度はアキラの背中に回していた左腕を抜くと、両手でアキラの両方の突起をクリクリとくすぐったり、引っ掻いたりし始めたのだ。その途端、
「ひああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
と、アキラは更に大きな声を上げて喘ぎ始めたのだ。
「あはああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!…やッ、…やだああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!…もうッ、…止めてよおおおおおおおおッッッッッッッッ!!!!!!!!」
「フフッ!!感度良好だなぁ、アキラはッ!!」
満足げに笑うケンタ。暫くすると、
「…ケ、…ケン…タ…ぁ…!!」
と、アキラがしゃくり上げ始めた。クリクリとしたその両目からポロポロと涙を零して…。
「…もう、…止…めて…!!…ごめん…ッ!!…ケ…ンタ…ぁ…!!…ご…めん…ってば…ッ!!」
「いいやッ、許さねぇッ!!オレの大事なところを物凄い力で殴ってくれて、未だにズキズキと痛んでるんだからなあッ!!」
ニヤニヤしながら言うケンタ。
「お前をもっともっと狂わせなきゃ、オレだって気が済まないんだからなッ!!覚悟しろよおおおおッッッッ!!!!」
その時、ケンタは自身の腹部のところに何か違和感があるのを感じていた。
ケンタには分かっていた。アキラが、ちょっとした刺激である部分を大きくさせているのを。