どっちもどっち 第18話
「…あ…あ…あ…あ…!!」
ブルーマスク・アキラに仰向けにされたブラックマスク・ケンタ。
今、ケンタはベッドの上で、アキラに無理矢理M字開脚をさせられている。そんな恥ずかしい格好はどうでもいいほど、ケンタは更に羞恥な姿をアキラに晒していたのだ。
「…ケンタ、…勃っ…て…る…!?」
ケンタの着古したジーンズ。その股間部分が大きく盛り上がり、留め金の部分がはち切れそうになっていた。そんなケンタのそれへ、アキラが手を伸ばし、そっと包み込んだ。その時だった。
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
体に強烈な電流が流れ、ケンタは大声を上げた。
「…あぁ…ッ!!…ああああ…ッッッッ!!!!」
ブルブルと体を震わせ、弓なりにするケンタ。その顔は真っ赤になり、目には涙が滲んでいた。
「…おっきぃ…!」
アキラは呟くように言うと、ケンタのそれをゆっくりと撫で始めた。
「…あッ!!…んあ…ッ!!」
アキラの手の動きに合わせるかのように、ケンタが喘ぎ声を上げる。
「…ア、…アキラ…様ぁ…ッ!!」
目を潤ませながらアキラを見るケンタ。するとアキラは、ケンタのそれから手を離すと、
「…ケンタぁ…!」
と言い、ゆっくりとケンタの体の上に伸し掛かった。そして、抱き付くような体勢になるとゆっくりと目を閉じたのである。
「…アキラ…様…?」
今まで、こんなことがあっただろうか。アキラが自分からケンタに抱き付いて来た。ケンタはそっとアキラを抱き締める。
「…ど、…どう…したんですか…、…アキラ様?」
優しくアキラの頭を撫でながら、ケンタが声を掛ける。するとアキラはちょっと顔を起こした。
「…ケンタぁ…。…みんなの前であの姿は、…マズイよぉ…!!」
顔を真っ赤にし、目を潤ませているアキラ。
「だッ、だってッ、それはアキラ様があまりにかわいいから…!!」
ケンタは言いかけてはっとなった。アキラが自分の体にぎゅっとしがみ付いている。
「…アキラ…様…?」
お互いの気持ちが分かってから、アキラが急に甘えん坊になったんじゃないか、そんなことをケンタは感じていた。
「…だって…」
やや間があって、アキラが呟くように言った。
「…ケンタが言ったんだろ?…僕は僕らしくって…!!…だから、僕らしくこの服を選んでみたのに…!!」
その瞬間、ケンタのアキラを抱き締める腕の力が強くなった。
「ケッ、ケンタぁッ!!…くッ、…苦しいよ…ッ!!」
アキラがケンタの体の上でバタバタと暴れる。そして、やっとのことで顔を上げた。
「…ケ、…ンタ…?」
穏やかな笑みを浮かべているケンタを見て、今度はアキラが戸惑う番だった。
「…ありがとう、…アキラ…!!」
その言葉に、少しだけ顔を赤くするアキラ。するとケンタはちょっと微笑んで、
「…うん。…アキラはやっぱりそっちの方が似合ってる。高校生らしい、いや、アキラらしい服装の方がオレは好きだよ!!」
と言った。
「…うん…!」
アキラがはにかんだ笑顔を見せた。
「…ねぇ、…ケンタぁ…」
「うん?」
アキラの顔がさっきよりも紅潮している。その表情を見たケンタの心臓がドキドキと早鐘を打ち始め、心なしか、呼吸を荒くし始めた。
「…あの、…あのね…」
急にもじもじし始めるアキラ。それを見た瞬間、ケンタの股間がドクンと脈打った。
「あッ!!」
そしてそれは、上に伸し掛かっていたアキラにも伝わっていたようで、アキラが声を上げた。
「…アキラがあまりに可愛いものだから、オレのがまた大きくなっちまった…!!」
悪戯っぽくニッと笑うケンタ。するとアキラは笑みを浮かべると、
「…ねぇ…。…ケンタぁ…。…オーラマスクしてよ…!!」
と言ったのだ。
「え?…い、…いいけど…?」
その瞬間、ケンタの体がオーラに包まれた。
「オーラマスクッ!!」
叫んだ瞬間、ケンタはブラックマスクにオーラマスクした。
「…じゃあ、僕も…!」
アキラはそう言うと、
「オーラマスクッ!!」
と同じように叫び、ブルーマスクにオーラマスクしていた。
「…ア、…アキラ…様…?」
ニヤニヤしているアキラを不審に思い、ケンタが尋ねる。ケンタもアキラもマスクを付けず、お互いの顔が見えていた。
「フフッ!!」
不意にアキラが笑ったかと思った瞬間、ケンタの太い両足を持ち上げた。
「んまッ、まさかッ!?」
ケンタが目を見開き、怯えた表情でアキラを見る。
「僕の普段着だけで勃たせちゃうなんてッ、変態だねッ、ケンタはッ!!」
そう言いながらアキラは、ケンタの股間へ右足を捻じ込ませた。
「…お、…お止め下さい…!!…アキラ様ッ!!」
声を震わせながらも、されるがままのケンタ。
「お仕置きだよッ、ケンタああああッッッッ!!!!」
その瞬間、アキラの右足が小刻みに揺れ始めた。
「んああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
体を弓なりにさせ、ケンタが叫び声を上げる。
「ああああッッッッ!!!!ああああッッッッ!!!!ああああああああッッッッッッッッ!!!!!!!!」
強烈な電気アンマがケンタを襲う。
「…おッ、…お願いですッ、…アキラ…様ッ!!…そッ、…それ以上されたら…ッ!!」
ケンタが顔を真っ赤にして叫んだその時だった。
…グチュッ!!…グチュグチュグチュグチュ…ッッッッ!!!!
どこからか、淫猥な音が聞こえ始める。
「…え?」
アキラが思わず右足の動きを止め、ケンタの股間のそれから離した。
「…んぐッ!!…あッ!!…はぁ…ッ、…はぁ…ッ!!」
ケンタが荒い息をしてベッドの上に伸び切っている。
その股間。
光沢のある鮮やかな黒いスーツの、大きく盛り上がった先端部分が光沢を失っていたのであった。